フィジーク・オンライン

デッドリフト③:ファーストプルについて

この記事をシェアする

38
掲載日:2016.10.18
前回はデッドリフトにおけるシャフトを握りに行く意識とグリップについて解説しました。
今回はファーストプルについて解説します。

デッドリフト③:ファーストプルについて

◎ファーストプル直前の意識
ここから、「ファーストプル直前の意識」「ファーストプルの意識」「セカンドプルの意識」「フィニッシュの意識」の解説に入っていきますが、これらの動作はすべてスムーズな動きでつながっているという事です。
解説の部分では一つ一つわかりやすく分けて解説していますが、実際に行う時には、「ファーストプル直前の意識」「ファーストプルの意識」「セカンドプルの意識」「フィニッシュの意識」という事を一連の流れの中でしっかりと連動性を出して行ってください。

スクワットやベンチプレスがラックアップしたものを降ろしてから挙げるのに対して、デッドリフト床から引き上げて降ろすという流れですので軸が定まりにくい種目と言えます。ファーストプルで引き上げる前に軸が崩れない意識が大切です。
軸を崩さない意識で一番大切なことは体幹部を真っ直ぐに保つということです。

軸が定まりにくい種目のため、体幹部をまっすぐに保つことが重要

次に大切なのは引き上げる瞬間にまっすぐ保った体幹部が反ったり丸まったりしないようにし、垂直に引き上げるという事です。
腰はなるべく落としすぎないようにしながら肩や腕をリラックスして、作った軸が崩れないように引き上げるイメージを垂直に保つようにします。
この時に横から見た状態で身体の幅を薄くするようなイメージでフォームを作りましょう。そうすることによって軸が前に傾くのを防ぎます。

軸が前に傾かないよう、横から見た状態で体の幅を薄くするようなイメージ

デッドリフトはナローでもワイドでもファーストプルの直前には真横から見た時に肩からグリップまでのラインが垂直になるようにすることが大切です。
◎ファーストプルの意識
デッドリフトは静止しているバーベルを床から引き上げるという性質上ファーストプルの時に軸が非常に乱れやすくなる傾向にあります。
ファーストプルが乱れるとその後の動作を筋力のみで行わなければならないので非常に非効率な動作になってしまいます。
正しいファーストプルを行えるようにしましょう。

ファーストプルの意識はナローデッドリフトでもワイドデッドリフトでも同じ身体の使い方をしますが、難易度でいうとワイドデッドリフトの方が圧倒的に難しいです。
ファーストプルで大切なことは自分の軸を決めたところから乱れないように引くという事です。体幹部を正しいポジションに位置させ、そこから丸まりも反らしもしないようにして、真っ直ぐ上に引き上げるイメージでバーベルを浮かします。

言葉や文章で書くのは簡単ですが、自分にとって限界近い重量になってくると、少しファーストプルのタイミングがずれただけで挙がらなくなります。肩や腕をリラックスさせて、末端に力みが生じないようにしながら体幹部は絶対に丸まらない意識で行わなければなりません。
その形を保った上で引き上げた瞬間に身体が前方に持っていかれないように引かなければなりません。
よく、デッドリフトはシャフトを身体にひきつけろと言いますが、それは前に流れないようにするための言葉であって、実際に後ろに傾くほど引き付ける動作は軸の乱れになるので良くありません。

ファーストプルの意識として引き上げる瞬間はAタイプはみぞおちと膝を引き離すようなイメージで、Bタイプは首の付け根で垂直にリードして引くイメージです。
この時、足はしっかりと地面をとらえ続けるようにしっかりと踏みしめています。

左)Aタイプはみぞおちと膝を引き離すようなイメージ 右)Bタイプは首の付け根で垂直にリードして引くイメージ

次回はデッドリフトにおけるセカンドプル、フィニッシュ、目線や呼吸について解説します。
デッドリフト解説
デッドリフト①:スタンスと立ち位置について
デッドリフト②:シャフトを握りに行く意識とグリップについて

デッドリフト④:セカンドプル、フィニッシュ、目線と呼吸について


三土手氏のコラム一覧はこちら!

セミナーのご案内


ノーリミッツでは定期的に、全国各地で様々なセミナーを随時開催しております。必ず皆様がレベルアップできるヒントや今後に役立つセミナーがあると思いますので是非一度参加してみて下さい。

・自分に合った自然な身体の使い方が分からない
・4スタンス理論について詳しく知りたい
・競技パフォーマンスを向上させたい
・怪我をした場合どのように復帰していくのか
・ウェイトトレーニングをすると身体に痛みが生じる など


↓詳しくはNo Limits公式サイトをご覧ください。
  • 三土手 大介
    No Limits代表・レッシュマスター級トレーナー
    一般社団法人レッシュ・プロジェクト理事
    1972年8月26日生まれ
    神奈川県横浜市出身
    120kg超級
    4スタンスタイプ「A2」

    <打ち破ってきた限界の数々>
    スクワットで日本人初の400Kgオーバー
    ベンチプレス日本人初の300Kgオーバー
    トータル日本人初の1トンオーバー
    4つの世界タイトル獲得(世界パワーリフティング・世界ベンチプレス・ワールドゲームズ・アーノルドスポーツフェスティバルPRO BENCH)
    全日本パワーリフティング選手権 優勝20回
    全日本ベンチプレス選手権 優勝18回

    <ベスト記録>
    スクワット435kg
    ベンチプレス360kg
    デッドリフト320kg
    トータル1060kg
    ベンチプレス125kg級世界記録322.5kg
    ベンチプレス125kg超級世界記録360kg
    (IPF旧階級絶対重量世界最高記録)
    スクワット、ベンチプレス、トータル
    旧125kg級、旧125kg超級、120超級日本記録保持者