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2014 CENTRAL JAPAN BODYBUILDING & FIGURE CHAMPIONSHIPS 7月26 日(土)/米軍横田基地 堺部元行復活! 圧勝!!

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.09.19
ライトヘビー級&総合優勝 堺部元行

ライトヘビー級&総合優勝 堺部元行

ヘビー級比較。橋澤(真ん中)と堺部(右)

ヘビー級比較。橋澤(真ん中)と堺部(右)

 今年のセントラルジャパンは、事前情報によると昨年のオーバーオール優勝者の豊永明志、ライトヘビー級準優勝の吉川寛、USBBチャンプビーフ佐々木が出場しないと聞く。それどころか、出場締切直前の段階で出場選手が例年よりもかなり少ないというのだ。そうなると、6月にアメリカで開催されたNPCアトランティックステイツチャンピオンシップスでマスターズ50オーバー優勝、ライトヘビー級準優勝で復活の堺部元行の独り舞台になり、盛り上がらないのではないかという一抹の不安を抱えたが、そんなことはないという期待を胸に梅雨明けの猛暑の中で開催日を迎えた。

 実は筆者は暑さの中、窓と扇風機全開で爆睡してしまったため、不覚にも当日夏風邪を引いてしまったのだが、そんなことは言っておれない、早朝から流れる汗をぬぐいながら会場に向かった。そこで見たものは、例年と変わらぬアメリカンな雰囲気と全国各地から集結した筋肉の精鋭たちの姿だった。幕が開くと昨年以上の選手たちがエントリーしており、そのレベルも個々の選手たちのインプルーブで明らかに上がっていると感じた。そんなセントラルジャパンをクラスごとに振り返ってみよう。

バンタム級

 昨年、セントラルジャパン、横須賀と連覇しているリカルド・マイバラが、今年もバリバリの仕上がりで連覇を達成。ポージングにクセがあり決して上手くないのだが、他と一線を画したカットは嫌でも見ているものの目を奪う。2位にはやはりブラジル人のルイス・ドス・サントスが入った。フレームに対する筋量では決してリカルドに負けていないが、迫力で後塵を拝した。しかし、ブラジル人ビルダーたちは仲間意識が強くコンテストに真摯に向かいながらもコンテストを楽しんでいると感じた。3位にはやはりカットに優れたブライス・ウィルコックスが入賞。日本人では大西みつとしが4位、水澤よしゆきが5位に入賞した。大西は筋量、プロポーション、シンメトリーに優れており最もビルダーらしい体をしている。リカルドとの差はやはり仕上がりの厳しさだろう。来年に期待したい。
バンタム級トップ5。左より3位、2位、5位、4位、1位

バンタム級トップ5。左より3位、2位、5位、4位、1位

ライト級

 昨年準優勝のラファエル・ノトヤは、南米ブラジル独特の陽気なステージングで毎年観客を楽しませてくれるのだが、昨年よりも明らかにバルクアップしており体に丸みを帯びてきている。仕上がりでも他の選手をリードし、筋肉のひとつひとつが綺麗にセパレートした、完成度を増した体で念願の優勝を手にした。

 最後までラファエルと優勝争いを繰り広げたのは体脂肪が少なく張り付いたような薄い皮膚感でせまったハン・ジ・ホーンだった。一回りの背中のアウトラインの広がりを得て、クセのあるポージングが改善されれば優勝だ。3位にはアウトラインにすぐれた桜井やすじが、4位には全身に厳しくカットを刻んできた安部誠司、5位には実力がありながら仕上りがやや甘めの川名将信が入った。
ライト級トップ5。左より2位、5位、3位、4位、1位

ライト級トップ5。左より2位、5位、3位、4位、1位

ミドル級

 実力者のクリスティン・ウエチ、レイ・カーミカエル、小川裕二の三つ巴の優勝争いが繰り広げられた。優勝に輝いたクリスティンはバランスの良いフレームを丸みを帯びた柔軟性に富んだ筋肉で覆った非常にかっこいいビルダーだ。フリーポーズでも柔術の振り付けを取り入れた機知に富んだルーティンで観客を魅了した。2位のレイは、長身だが長身の選手にありがちな隙を感じさせない。おそらく骨細の長い骨格、小さい頭、それを包み込む筋肉がバランスよく発達しているからだろう。ポージング時の自信に溢れた所作も好感が持てた。小川は可もなく不可もなくといったコンディションであったが、全身から発散する気概で上位2名に引けを取ったようだ。

 4位にはドウィット・フィリップス、5位にはコリン・ジョーンズと非常に良く似たタイプの二人が入賞した。審査員にとっては、4位、5位の順位付けが一番迷ったかもしれない。これでバンタム、ライト。ミドルの3つのクラスの優勝をブラジル人が独占した。
ミドル級トップ5。左より5位、4位、3位、1位、2位

ミドル級トップ5。左より5位、4位、3位、1位、2位

ライトヘビー級

 この日のメインエベントとも言うべきライトヘビー級。先にも書いたように今年すでにNPCの大会に出場し優勝を収めているの堺部元行のワンマンショーと化すかと思われたが、その堺部に食らいついた若者がいた。その名は橋澤慧。一昨年のUSBBで堺部と、昨年の横須賀で優勝者井若と戦ったときは、その間に距離を感じたものだが、今年はその距離が一気に縮まったと思った。いや、とるポーズ、部位によっては勝るとも劣らないようにすら思われた。

 例えば、脚。ボリューム感満杯の丸みを持つ流線型の大腿部。バックでもサイドでもその丸く持ち上がった臀部から流れるように左右に張り出した大腿外側のラインは魅力だ(あえてカーフには触れないが)。上体で弱点と思われる上腕三頭筋、僧帽筋が一回り大きく成長すれば、打倒、堺部の日が来るのは、案外近いかもしれない。しかし、この若者、ステージ下での控えめな言動、振る舞いとステージ上での大胆なアピール。どちらが本当の橋澤なのか。興味を持って今後を期待とともに見守りたい。

 優勝の堺部は、年齢が50歳の大台に乗ったとは思えない、ますます充実したバルクとディフィニッション、年輪を感じさせる心憎いほどのポージングでライトヘビーを制した。3位には仕上がりが甘いものの上体が充実したアダム・クリスティンベリーが、4位にはクレイグ・ベリー、5位には日本の野村まさゆきが入賞した。

ヘビー級

 今年もジェームス・ストークスは強かった。昨年のセントラルジャパン、横須賀と連勝しヘビー級に君臨するジェームス。昨年と比して目立った大きさ、仕上がりの変化はないものの、長身で大きな骨格にかっこよく肉付けされた筋肉と綺麗な仕上がりは健在。2位は、やはり長身で筋肉質のランドン・パリス。バランスが良く大きな筋肉、ビルダーらしい美しいラインを見せるディラン・タッカーを寄せ付けなかった。3位のディランは、もうひと絞りすれば、ジェームスを上回る将来性を秘めている。日本の高橋こういちろうは4位に終わった。
ヘビー級トップ4。左より3位、2位、4位、1位

ヘビー級トップ4。左より3位、2位、4位、1位

マスターズ

 バルク、仕上がり、皮膚の張り、つやで充実しており、年齢は公表されていないがおそらく最も若いと思われる川崎がくが、ラッセル・モーガン、小森やすのぶ、原ますひろ、三富ひろしといったマスターズクラスの常連たちを撃破。優勝に輝いた。川崎はまだまだ一般の部で活躍できる選手と思うので、次回は一般の部での戦いを期待したい。
マスターズトップ5。左より2位、5位、3位、1位、4位

マスターズトップ5。左より2位、5位、3位、1位、4位

オーバーオール

 マスターズを含む各クラスの優勝者、川崎がく、リカルド・マイバラ、ラファエル・ノトヤ、クリスティン・ウエチ、堺部元行、ジェームス・ストークスによって競われたオーバーオールは事実上、重量級の堺部とジェームスの一騎打ちの形となった。キャリアを重ねますます円熟味を増した完成度の堺部VS大きなフレームにバランスよく筋肉の鎧を纏ったスケールの対決は、過去最高の筋量と仕上がりを誇る堺部の頭上に輝いた。

ウーマンズフィギュア

 毎年、心和まされ、笑顔にしてもらえる大会の華、ウーマンズフィギュア。過去の出場選手を見ていると毎年のように多くのニューフェイスがエントリーしてくるので楽しみなカテゴリーだ。今年は、昨年4位のミア・マーチンが、小柄ながらしっかりとトレーニング積んだと思われる大腿部、しっかりとリフトアップされた臀部、不断のトレーニングとリーンさを示す上背部、愛くるしい笑顔で長身の選手を圧倒し、優勝に輝いた。2位には長身ながらしっかりとしたアスリート体型を作り上げているクリスタル・クリステンベリーが、3位には大腿部、カーフの充実振りで他を圧倒していたクリスチーナ・ホシノが入賞した。
フィギュアトップ6。左より6位、5位、4位、3位、1位、2位

フィギュアトップ6。左より6位、5位、4位、3位、1位、2位

 14回に及ぶ歴史を持ち、日本に居ながらアメリカのコンテストを選手、観客が一体となって体感、盛り上がり楽しめるセントラルジャパンチャンピオンシップス。毎年、IFBBのトッププロを間近で見ることが出来るのもセントラルジャパンならではの醍醐味である。今年は、アメリカで超人気で一緒に写真を撮るにも行列が出来るというIFBBプロパフォーマー アンディ・ハーマンによるパフォーマンスポージングが観客と一体になり大いに会場を盛り上げた。観戦した人たちも満足して帰途に着いたことは間違いないだろう。今から来年のセントラルジャパンが楽しみである。


写真&レポート/吉賀俊行
[ 月刊ボディビルディング 2014年10月号 ]

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