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【街ジム訪問】JBBF一級審査員が教える。競技に勝つためのテクニック ヘルシーハウスあつぎ #2

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掲載日:2017.07.10

ボディビル、フィジークは競技。競技には勝つためのテクニックが必ずある。

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ーー中嶋会長はJBBFの審査員資格もお持ちですね。
今年も審査員として大会に参加されていますが、どのような目で審査をしているのですか?

テクニック的には色々あります。


■ボディビルのポイント
まずはボディビルダーでもダイエットの仕方が分かっていない人がいると思います。
筋肉をよく見せるにはカット。
山と谷がとても大切で、分かっていない人だと山が無いのに極度な絞り込みで谷を深く出そうとしてしまいます。

谷があまり深くない人は絞り込むよりも山を作る作業が大切です。
しっかり谷がある人だけ絞り込めば良いのです。

ポージングのテクニックとしては、いかにサイズに差をつけるか(メリハリ)が審査員にとってはインパクトとなります。
背中を広げるラットスプレッドだったら、縮めた状態から広げればその差があるほど強いインパクトとして伝わります。

そうなると、広い背中を作るためには、単に背中の筋肉量を増やすトレーニング以外に、
肩甲骨の柔軟性を高めて広げやすくするトレーニングも必要になってきます。

ダブルバイセップスですと、腕を一生懸命曲げて二頭筋のピークを持ってこようとする人がいますが、
それは間違いです。
二頭筋を縮めるという意識よりも、腕の幅をいかに広く見せるかが大切です。

つまり腕をあまり曲げすぎないで三頭筋を下に広げることで腕の幅を広げます。
腕を曲げすぎてしまうと、三頭筋は伸び切って広げられなくなります。

さらに、手首を外側に少し捻ってやると、さらにピークを高く持ってくることができます。
あまり教えたくないですが(笑)
記事画像2
ボディビルも、フィジークも競技ですので、審査員にいかに印象付けるかがとても大切です。

ポージングを全員同じタイミングで取ってしまうと、審査員は気になっている人のポージングしか見れないので、
先程のメリハリを見せることが出来ず、インパクトを与えられません。

ですので、少し他の選手とはタイミングをずらして、
予備動作を一つ入れて、審査員の視線を集めてからポージングを取ることもテクニックの一つです。

三頭筋でもそうです。サイドトライセップス時には三頭筋を広く見せるために、出来るだけ広背筋で三頭筋を押し出します。
ここまでは、少しテクニックがある人はやっていると思うのですが、
さらに押し付けた腕を、押し付けたまま手前(大胸筋側)に引っ張ることにより、より三頭筋の幅が広がります。

競技ですので必ずテクニックが要ります。
ただ試合に出て闇雲にポーズを取っても、たとえ筋量のある選手だったとしても試合になりません。

審査員との角度もテクニックの一つですよ。
ラットスプレッドは、少し背中を反らせると思うのですが、
闇雲に反らせるわけではなく、下から見ている審査員と平行にすることによって一番広く見せることが可能です。

あとは、 会場の照明と影の出来具合なども計算した方が良いですし。

ポージング含め、試合で勝つテクニックについては、まだまだたくさんあるのですが、
もうこれ以上は...(笑)
自分が指導した人達に活躍してほしいですしね(笑)



■フィジークのポイント
フィジークは、何よりも形、シルエットですね。
フィジークの場合は筋肉量やポージングなどのテクニックでごまかせる部分が少ないので、より体を作り込んでいかないと評価されません。

まずはV字型の体や腹筋を徹底的に作り込まないといけません。
ですので、それに特化したトレーニングをしていく必要があります。

また、ボディビルと比べると、腕と脚に対しての評価の比重が大きく異なってきます。
あくまでも全体を通しての美しいプロポーション、シルエットが重要ですので、
脚がボディビルダーの用に太くなりすぎてしまうと、どうしても短く見えてきます。
また、腕も一緒で、太くしすぎると相対的に胸や背中が貧弱に見えてしまいます。



■フィットネス、ビキニのポイント
女性の場合は 極度なダイエットはしないことも、実は重要です。

フィットネスは女性ならではの美しさも表現しないといけませんので、
体脂肪を減らしすぎず、女性特有の丸みやハリも大切です。

絞りすぎて、しおれた菜っ葉みたいになっている選手も見かけるのですが、健康的に見えることも大切ですので、
あまり高い評価は付けられません(笑)


大会は、形やシルエットを競う競技なのに、審査の主旨をあまり理解していないと思われる選手が少しいますね。

例えば、胴が長い人はどうしても相対的に足が短く見えてバランスが悪い印象を与えてしまいます。
そのような方は、他の人よりも広背筋を鍛えて横に大きくして、胴が長く見えないようにしなければいけないのにできていない。

多分得意なトレーニングや好きなトレーニングばかりしているのか、何も考えずにただバランス良くトレーニングしているからなんです。

大胸筋の発達が弱い選手も少し損をしています。
ボディビルの大会で一番最初にとるポーズはダブルバイセップスフロントという、
正面を向いたポージングなのですが、ここで、審査員はグループをだいたい3つ程度に分けてしまいます。

上位グループ、中位グループ、下位グループです。
その後は極端に言うと上位グループしか見ないので、フロントのダブルバイセップス時に審査員にインパクトを与えて、
できるだけ上位グループに食い込むことが大切です。

逆に言うと、選手は自分と並んだ選手の中で、自分がどの立ち位置にあるのかを把握することがとても重要です。

審査員は下位グループの選手と上位グループの選手を比べたりはしません。
一気に頂上を目指すのではなく、ひとつ上のグループの下の選手とまずは比べる。
その人に勝つようにポージングしたりインパクトを残すように審査員にアピールします。

ボディビルの大会は、人との比較だけなんです。
まずはシルエットを見て筋肉のセパレーションを見ます。

しっかりと関節のところでくびれているか、一つひとつの筋肉が独立して盛り上がってついているかというところです。鍛えた体で芸術的なポーズを競う競技です。

規定ポーズを見せる、その過程の動きも大事です。
本当に筋肉が秀でていれば、ただ立っていても良いのかもしれませんが、人間同士なのでそこまで極端な差は出ないのが現状です。

そこでよく見せる工夫が必要なんです。
大会で優勝したときの中嶋会長

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今も精悍な体つきは健在!

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ジムにはこれまで取得した数々のトロフィーや盾がズラリと並ぶ

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さまざまなトレーニングの目的に合ったトレーニングを指導します

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大会を目指すようなトレーニングをしている方は、ヘルシーハウスあつぎでは3~5%程度です。
プロゴルファーの方やプロのバレエダンサーが体幹を作るために通われていたりもしますよ。
その方に必要な筋肉を見極めて弱いところを補強するように指導していきます。

多いのは健康管理や他のスポーツのための体づくり、ボディメイクなどを目的とした方がやはり多いですね。

あとは腰が痛いとか膝が痛いという方のリハビリ目的だったり、難病を抱えた方もいらっしゃいます。
ご高齢の方も歓迎です。

女性の方は3~4割ほどでしょうか。女性の方がコンスタントにいらっしゃる方が多いですね。
男性はどうしても仕事の関係で忙しかったりするので、いらっしゃる時は詰めていらっしゃいますが、波があります。

整体とか針とかマッサージは対処療法です。
そのときの症状は緩和できても、根本的なところは体の歪みだったり、クセだったりします。

筋肉は骨を支えていますが、もう一つの役割は血液のタンクなんですよ。
筋肉を動かすことによって血液を流します。

腰痛などの痛みを抱えている人は必ず流れの悪いところを持っているものなんです。
体の隅々まで血液を流してくと、栄養と酸素と水を届けてくれるのでコンディションを良い状態に保てます。

女性によく冷えに悩んでいる方いらっしゃいますが、そのような方こそ筋肉を動かすトレーニングをしていただきたいですね。

実際にトレーニングを体験してみました!

--実際にレポーターも体験トレーニングをさせていただきました。

(中嶋会長)実際に動きを見ながら、体のバランスや弱いところを見極めていきますね。
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--弱いところだらけと自覚しているのでちょっとドキドキします……。

(中嶋会長)じゃあ、まずは腹筋をやってみましょう。もう少しみぞおちを覗き込むような感じで。

--普段何気なくやっていた腹筋もきちんと指導していただくと効いてる感じが全然違いますね!
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(中嶋会長)じゃあ次はベンチプレスをやってみますか。肘は直角になるように意識してください。

軽い重量なので楽かと思いきや、続けて正しいフォームをキープしながらだとと徐々に腕の付け根が……。

(中嶋会長)胸骨から動かすように意識してみてください。



--そのあといくつかのマシンやスクワットも体験させていただきました。

(中嶋会長)重心が少し前にあるようですね。
あと腕の関節が外に曲がりがちなので、そういう人は膝も逆に曲がりがちです。
あまり伸ばすと怪我することもあるので注意してください。

短い時間でしたが、私の体のクセや特徴なども見事に見抜いて、適切なアドバイスをしてくださいました。サスガです!

最初は負荷はとても軽いと感じたのですが、
やみくもに思い負荷をかけようとせず、正しい姿勢を身につけて体の基礎を作ることの重要性を身をもって感じました。
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理論に基づいたしっかりとした体づくりをすることで怪我もなく、確実にステップアップしていけるのでしょう。

無理なく続けて効果を出せるジムをお探しなら、
ぜひヘルシーハウスあつぎを訪れてみてくださいね。



文:Aya Wada



▼【街ジム訪問】ヘルシーハウスあつぎ編

ボディビル審査員が教える、理論に基づいた体づくりができるジム! #1

JBBF一級審査員が教える。競技に勝つためのテクニック #2




今回取材にご協力頂いた
ヘルシーハウスあつぎ の情報はこちら


ヘルシーハウスあつぎHP


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