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ヘビーデューティーマインド実践編 腹部のトレーニング

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掲載日:2018.01.31
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ボディビルダーたちがコンテストステージに並んだ瞬間、アウトラインと同様、審査員や観客の目を引くのはやはり腹部の筋肉の発達とそのカットではないだろうか?
そう、コンテストでより上位の成績を収めるために腹部は非常に重要なパートなのである。今回はヘビーテューティートレーニングでマイク・メンツアーが腹部のトレーニングについてどのように考え、そしてどのような種目を選択したかを紹介していこうと思う。
まず最初に、疑問を持った読者もいたかもしれないが、前回までに掲載された3分割メニューの中に、なぜ腹部のトレーニングが入っていなかったかについてなのだが、腹部は他の部位のトレーニングでも非常に強いストレスを受けている事が多く、(例えば高重量のトライセプスプレスダウンは腹部にかなり強い緊張を強いるだろう)オーバーワークの危険性やトレーニングの効率性を重視するマイク・メンツアーの場合には、特にメニューに加えない事が多いのである。
実際僕のクライアントの場合でも、腹部のエクササイズを一切行なわず、コンテストでも一際目立つ腹筋の持ち主がいるのだ。
しかし、トレーニングを一定期間続けていく中で、腹部の発達に特に遅れを感じるような場合には、3分割メニューの何れか1日に腹部のメニューを加えても良いだろう。

一般的な腹部のトレーニングを見ていく場合、(もしくは紹介されている場合)非常に高頻度でしかも高回数である場合が多いのではないだろうか。
腹筋は毎日トレーニングした方が良いとか、中には1回のトレーニングで20セット、30セット行なう人もいるだろうし、1セットに100回、200回繰り返しシットアップを行うボディピルダーも稀ではない。しかし腹部においても、マイクは特別なパートであるとは考えてはいない。

腹筋のトレーニングも他と同様である

ハイインテンシティトレーニングで行う他の部位のトレーニングと同様の回数設定や強度でトレーニングを行えば良いわけだ。
ブ厚く隆起した溝の深い腹筋を手に入れようと思えば、高頻度、低強度で高回数のトレーニングが得策ではない事は、環境、状況に適応しようとする人間(動物)の特性を考えれば簡単に理解できるだろう。

筋に厚みをつけようと思うなら、現在の限界に挑み、そして速筋を刺激するようなトレーニングが最も効率がよく、求められているものでもあるのだ。(ボディビルダーが欲しいのは長時間運動に耐えることができる持久力がある遅筋では無いはずだ。)フルレンジでストリクトな動作、しかも運動中対象の筋が緊張を維持した上で、高重量を使用する事ができれば、コンテストステージでも一際目立つ、ミッドセクションを手に入れる事ができるだろう。

また、コンテストを間近に控え、腹部のカットを出すために脂肪を燃焼させようと必死の思いで高回数の腹部のエクササイズを行なうボディビルダーも多いだろう。
しかしこのような努力は無駄に終わるばかりか、オーバーワークを招く事態を起こしかねない。冷静に判断してもらえば簡単にわかる事だが、他の部位は絞りが甘く、腹部だけがバリバリのカットを見せるボディビルダーは存在しないのである。
腹部にカットを見せていくためには、エネルギーの収支(飲食で得られるエネルギーと、運動・生活で消費するエネルギーの収支)を正確に把握しコントロールすることが、ステージ上でライバル達に差をつけるミドルセクションを手に入れる方法であり、それが正に王道なのである。


次回は腹部の種目をご紹介!
  • 肉体と精神究極のトレーニングバイブル ヘビーデューティーマインド
    2013年8月30日初版発行
    著者:小川淳
    監修:日本ハイインテンシティトレーニング協会(JHITA)
    発行人:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社
    編集:株式会社M.B.B.


[ 肉体と精神究極のトレーニングバイブル ヘビーデューティーマインド ]

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