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LDLコレステロールに効く!ビタミンP、αリポ酸の働き

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掲載日:2017.04.03
青みかんはヘスペリジンを多く含みます

青みかんはヘスペリジンを多く含みます

水溶性ビタミン② - ビタミンP

果物の皮などに含まれるルチン、ヘスペリジン、ケルセチンなどのフラボノイドの総称をビタミンPと呼びます。

ビタミンPに期待される効果

・毛細血管の強化
・血流改善効果
・LDLコレステロールの低下
・抗アレルギー作用
・免疫力UP

水溶性ビタミン③ - αリポ酸

αリポ酸の働き

αリポ酸の働き

αリポ酸はビタミンではありませんが、体内で抗酸化物質としてビタミンCと連動して働く、硫黄を含んだ結晶状の物質です。
医薬品として、ヨーロッパでは30年以上も前から糖尿病の合併症治療に、日本では肝臓疾患治療剤などに使用されています。
2004年6月、厚生労働省の通達によってαリポ酸は医薬品だけでなく、サプリメントとしての使用が認められました。

もともと体内で作られている物質ですが、合成量はごくわずかです。
また、過熱と共にその合成量は減少してしまいます。
食品にも含まれていますが、その量は少なく、毎日の食事からの摂取量では、「抗酸化物質を活性させる」、「糖をエネルギーに変える」といったαリポ酸の効果を十分に発揮する事は難しいといえます。


ビタミンC等の抗酸化物質を再活性させる

αリポ酸はビタミンCと共に抗酸化物質です。
また、還元作用により、一度参加したビタミンCを元の状態に戻すことが出来ます。
ビタミンCだけでなく、ビタミンE、グルタチオン、コエンザイムQ10など、様々な抗酸化物質も再活性させる事が出来ます。

αリポ酸は、水にも油にもなじみやすい性質を持っています。
水分が多い細胞の中や血液、脂質を主成分としている細胞膜など、体内の至る所で効果を発揮します。

LDLコレステロールの参加を防ぎますので、動脈硬化予防にも一役買っています。

脳関門は、脳を守るために何でも入らない様に作られています。

αリポ酸はこの脳関門を通過できる数少ない物質の1つで、脳内のビタミンCや、神経伝達物質の参加を抑制してくれます。

免疫細胞の酸化を防ぎますので、ウイルスや細菌などから身体を守り、免疫力を強化します。
  • 星 真理(ほし まり)
    栄養整合栄養医学協会認定 分子栄養医学管理士
    栄養学の専門家として老若男女を問わず、一般人からトップアスリートにいたるまで、あらゆるニーズにも対応した栄養指導/栄養セミナーを個人、競技チーム、学校、企業を対象に行っている。
    著書「アスリートのための分子栄養学」(体育とスポーツ出版社)

    分子栄養学(正式名称:分子整合栄養医学)
    Ortho-Molecular Nutrition and Medicine
    ノーベル賞を2つ受賞した米国人生化学者ライナス・ポーリング博士(1901〜1994年)が、栄養学と医学とを融合させて研究し、分子整合栄養医学として確立した栄養医学。

  • アスリートのための分子栄養学
    2014年3月31日初版1刷発行
    著者:星 真理
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


[ アスリートのための分子栄養学 ]

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