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第四十八回 新サプリメント・トピックス OCAA

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.08.24
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 今回はOCAAという新しい発想のアミノ酸をご紹介します。

 ボディビルダーに限らず、ワークアウトをする人にとってなくてはならない栄養素はタンパク質でしょう。ワークアウト直後のプロテインは、ほぼルーチンになっているかと思います。

 そのタンパク質は体内でアミノ酸へと分解されて吸収されます。この吸収されたアミノ酸は体内において肝臓を通してアミノ酸のプールである血液に入っていきます。

 一方で、体内の様々な組織はタンパク質で作られていますが、そのタンパク質は新陳代謝によって一部壊れてアミノ酸を放出しています。

 そして当然食事から摂取したタンパク質も、血液中に遊離アミノ酸として存在しています。この遊離アミノ酸こそが次々と体の材料として利用されているのです。

 筋肉は骨格筋の塊であり、骨格筋はアミノ酸の塊みたいなものですから、ワークアウトをした後にはしっかりとその材料となるタンパク質(アミノ酸)を補充しようという流れになります。

 しかし使われなかったアミノ酸や過剰に摂取したアミノ酸は体内で貯えておけないため、分解されて排泄されることになります。 アミノ酸が分解されるには、まずアミノ基(-NH2)が放出されます。するとこのアミノ基はアンモニア(-NH3)という物質へと変化します。アンモニアは極めて有害な物質であるため、これまた肝臓が無毒化して尿素へと転換してやっているのです。

 つまり栄養(タンパク質)を摂る時も、摂り終った時も肝臓という臓器を経由していているわけです。実は今回のタイトルでもあります「OCAA」は一般名称ではなく、協和発酵バイオという会社の登録商標であります。

 Ornithine Cycle Amino Acids の頭文字で、日本語にすればオルニチン回路用のアミノ酸ということになります。このオルニチン回路こそが、まさに肝臓内で解毒作用を受け持つ回路であって、ここの主要な成分となるアミノ酸がオルニチン、アルギニン、シトルリンです。

 この3つのアミノ酸を上手にバランスよく摂取することによって、解毒を受け持つオルニチン回路が活性化されて、よりスムースにアンモニアを尿素へと解毒していきます。

 このオルニチン回路という解毒システムが備わっているから、私たちは安心してタンパク質やアミノ酸を思う存分に摂取することができるのです。

 オルニチン回路活性化の効果としては、慢性的な疲労回復や肝臓の保護ということになりますが、実はもうひとつ注目すべき役割をもちます。それはシトルリンとアルギニンがもつNO(一酸化窒素)産生という効果です。体内におけるNOは血管をしなやかに広げてくれて、各種栄養素や酸素をより効率的に運んでくれるのです。

 一言でいえば血行促進ということですが、具体的には冷え性の改善、心疾患の予防、集中力の向上、運動パフォーマンスの向上など多くの効果が期待できます。
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 ボディビルダーがパンプ感という言葉を使いますが、比較的軽いウエイトを使って多くの回数をこなすトレーニングをすることで、血流が一気に増えて体が一回り大きく張った状態になります。このパンプ感を引き出す際にも、NO系のアミノ酸であるシトルリン、アルギニンは効果的であります。

 また、アルギニンとオルニチンは、成長ホルモンの分泌を促進させる効果が期待されるアミノ酸でもあります。

 つまりOCAA内の主成分となる、オルニチン、アルギニン、シトルリンの3つのアミノ酸の組み合わせによって、アンモニアの解毒、NO(一酸化窒素)の産生、成長ホルモンの分泌促進といったMIX効果が期待できるということです。

 アミノ酸は個々にも機能をもちますが、ある種の組み合わせによって、機能を更に高めるケースがあります。例えばアルギニンはNO産生の代表的なアミノ酸でありますが、シトルリンとのセットで摂取した方がより長くNO産生の効果が期待できます。ロイシンは筋肉の合成を高めるアミノ酸ですが、バリンとイソロイシンとセットで摂取しなくては効果がうまく発揮されません。

 エキストラ・アミノアシッドという製品を10年以上前に作り、その後何度かの配合変更を繰り返してきましたが、これも単独のアミノ酸では10数g必要なものを、組み合わせることによって、㎎単位で機能を発揮できないかという発想で開発したものです。

 アミノ酸の摂りすぎは、前述のとおり肝臓への負担になるだけですが、相性のいいアミノ酸を組み合わせることによって、少ない摂取量でより高い効果を期待できるのです。

 オルニチン、アルギニン、シトルリンという3つのアミノ酸を相性のいいアミノ酸として認識しておくといいでしょう。


江崎グリコ株式会社
スポーツフーズ営業部
桑原弘樹
[ 月刊ボディビルディング 2014年1月号 ]

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