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教科書に載っていない、コエンザイムQ10の働き

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掲載日:2018.02.22
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コエンザイムQ10(CoQ10: Coenzyme Q10)

該当項目にチェックを入れよう(チェック項目の多い方はCoQ10の補給で症状の改善が期待される)

該当項目にチェックを入れよう(チェック項目の多い方はCoQ10の補給で症状の改善が期待される)

心臓は、全身に血液を送り出すために、皆さんが意識していない時も、寝ている時も絶えず活動してくれています。そのエネルギー源となっているのがコエンザイムQ10 (CoQ10) という補酵素です。コエンザイムQ10は体内で作られますが、コエンザイムQ10の消耗が激しい現代の日常生活では、サプリメントとして補給するのが望ましいでしょう。

心臓の働きを高め、血流をスムーズに

冷え性やむくみの原因の1つに、心臓のポンプ機能の疲労があります。心臓のエネルギーが弱まると、1回の拍動で押し出される血液量が減るため、血流が滞り手足の先が冷えたり足がむくんだりしてしまいます。コエンザイムQ10で血流がスムーズになれば、手足の冷えやむくみも取れ、快適な身体が取り戻せるはずです。

エネルギー産生に不可欠

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コエンザイムQ10は、細胞内のミトコンドリアというところにたくさんあります。ミトコンドリアは生命の維持、活動に必要なエネルギーを作り出す、工場のような器宮です。このミトコンドリアの密集地帯が心臓です。
コエンザイムQ10は、20歳をピークに、加齢と共に生合成量が減り、体内濃度が下がって来てしまいます。コエンザイムQ10を外から補給する事で細胞が元気にいられる様になり、心不全や虚血性心疾患が改善したとの報告は多数あります(SojaaA.M.& Mortensen S.A. (1997) Mol Asp of Med. 18(s159-s168),Gaby A.R. (1996) Alt Med Rev.1 (3) 168-175)。

細胞を活性酸素による酸化から守る

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老化を早めたり、様々な病気の原因と考えられているのが、細胞膜の酸化です。その引き金となるのが、活性酸素(フリーラジカル)です。コエンザイムQ10はそれらを無害化したり、酸化された物質を分解して細胞のダメージを修復します。

酸化への防御耐性を更に強化しているのが、体内で働く抗酸化物質です。よく知られているものに、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンAの部類に入るカロチノイド、ワインなどに含まれるポリフェノールなどがありますが、コエンザイムQ10は最も重要な抗酸化物質の1つです。

細胞の中で特に酸化されやすいのは、細胞膜の主成分である脂質(リン脂質)です。コエンザイムQ10は、脂質の酸化を防いでいる重要な物質であるビタミンEに作用し、抗酸化力を強化します。血液検査などでビタミンEが欠乏している事を示すデータというのはありますが、コエンザイムQ10が欠乏しているかどうかはデータで見つける事は難しいです。

でも、少し考えてみますと、体内ではコエンザイムQ10より先にビタミンEを使いますので、ビタミンEが不足しているという事は、既にコエンザイムQ10はかなり不足しているという事が分かりますね。また、ビタミンCとビタミンEはリンクして使われるので、ビタミンCが不足している事も、同様にコエンザイムQ10の不足が背景にあると考えられます。結論として、コエンザイムQ10はビタミンCやビタミンEと一緒に摂るのが効果的と言えるでしょう。

いつ摂るのか?

コエンザイムQ10は脂溶性のため、吸収されやすい食後に摂るのがベストです。1日1回より2~3回に分けてこまめに摂りましょう。食物から摂れる量は1日10mg程度です。

しかし、健康維持に必要な量は100mg以上と考えられています。イワシなら20匹以上食べなければなりません。食物だけでしっかりした量を確保するのは難しいでしょう。より効果的にエネルギー産生を高めるには、ビタミンB群と併用すると良いでしょう。

筋肉の膜を守り、パフォーマンスを向上させる

ハードなトレーニングで筋繊維が壊れ、それをきちんと修復していないと怪我につながります。
また、呼吸によって休内に活性酸素が発生する事は以前にもお話ししましたが、スポーツをする人は普通の人より大量に呼吸しますから、活性酸素の発生も多くなります。
健康のためにスポーツをする人はたくさんいますが、それが逆にも作用している事を忘れてはなりません。大量に発生した活性酸素を取り除いたり、持久力を高めパフォーマンスを維持するには、コエンザイムQ10が欠かせません(Cooke M.B.et al.(2008) J Int SocSports Nutr. 5 (88) 1-14)。

歯周病に

近年、歯周病は単に口の中だけの病気ではなく、全身性の病態の一部と考えられています。歯周病がある人の歯肉中のコエンザイムQ10は、低下している事が分かっています。コエンザイムQ10を補給した事で歯周病が改善し、歯茎の出血が止まった事も報告されています(WilkinsonE.]et al. (1977) Elsevier Sclen.Pub.251)。

教科書には載ってないけど・・・

実は教科書には載っていないのですが、コエンザイムQ10にはシワを取る働きがあります。欧米で売られている高価なシワ取りクリームにはコエンザイムQ10が入っています。最近、化粧品の世界でよくコエンザイムとかQ10とか言われるのは、こういう訳でした。でも女性の皆さんにこっそりお教えしますね。

皆さんがお使いのナイトクリーム(これは高価でなくても構いません)にサプリメントのコエンザイムQ10を200~300mg程度、中身だけ出してクリームによく混ぜるだけで、あ~ら簡単、シワ取りクリームの出来上がり!但し、使えるのはミセルという脂肪に溶けやすい分子構造をしているものである事と、天然のコエンザイムQ10に限ります。翌日のお肌のハリが違う事を実感しますよ! (どっかの化粧品のコマーシャルみたい?)とは言っても、塗るよりは飲む方が効果的なのは言うまでもありませんよ、念のため。
  • 星 真理(ほし まり)
    栄養整合栄養医学協会認定 分子栄養医学管理士
    栄養学の専門家として老若男女を問わず、一般人からトップアスリートにいたるまで、あらゆるニーズにも対応した栄養指導/栄養セミナーを個人、競技チーム、学校、企業を対象に行っている。
    著書「アスリートのための分子栄養学」(体育とスポーツ出版社)
    分子栄養学(正式名称:分子整合栄養医学)
    Ortho-Molecular Nutrition and Medicine
    ノーベル賞を2つ受賞した米国人生化学者ライナス・ポーリング博士(1901~1994年)が、栄養学と医学とを融合させて研究し、分子整合栄養医学として確立した栄養医学。

  • アスリートのための分子栄養学
    2014年3月31日初版1刷発行
    著者:星 真理
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


[ アスリートのための分子栄養学 ]

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