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ダイエットを成功させるために知っておかなくてはならない基礎栄養学

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掲載日:2015.12.01


どんな種類の戦いでも、勝つためにはまず敵を知らなければ事は上手く運びません。ダイエットも一つの戦いです。食欲や体脂肪という敵と戦い、そしてそれに勝たなければ、理想の体を手に入れる事はできません。

そのダイエットの敵、食欲を上手くコントロールし、体脂肪を効率良く燃焼させるには、日々我々が口にしている食事に関する知識を身につけなくてはなりません。

ここでは、ダイエットを始める人のために簡単な栄養学を述べていきます。多くのダイエット本は、この食事、栄養に関する情報がほとんど書かれてなく、いきなり実践に入るために失敗してしまうのだと思います。

 

カロリー


カロリーというのは、どのくらいのエネルギーが食物から得られるかをはかる、計量の単位です。私たちはカロリーを、体を動かすためのエネルギーとして必要とします。

この体を動かすというのは、何もスポーツをする事だけではありません。階段をのぼったり、歩いたり、さらに本を読んだり、座って考える事でさえカロリーを必要とします。

脳は、カロリーが与えられなければ死んでしまうでしょう。私たちの心臓も、動くため、体全体に血液を送り出すために、食物からのカロリーを必要とします。すべての内臓もまた、それぞれの役割を果たすためにはエネルギーが必要です。起き上がったり動いたりせずに、ただベッドに横になっていても、非常に多くのカロリーを必要とするのです。

こういったカロリーは、体内の器官を維持するのに使われます。ですから、内臓は正常に機能しているのです。ベッドに一日中ただ寝ている以上の活動を行えば、さらに余分なカロリーが必要となるのです。

コンピューターを扱う、職場ヘ運転して行く、仕事で発言をする、子供の送り迎え、などといったささいな身体作業すべてが、余分なカロリーを必要とするのです。ただ、カロリーの必要な量は、動きの激しさによって違ってきます。歩く速度が速くなれば、体はより多くのカロリーを必要とし、走ることになれば、より一層のカロリーが必要となるのです。

ポイントはこうです。
カロリーは良いものであり、悪いものではない。あなたは生きていくのにも、働くのにもカロリーを必要としているのです。

体脂肪の蓄積につながるのは、過剰なカロリー摂取です。脂肪の蓄積というのは、いわばカロリーの銀行以外の何ものでもないのです。多すぎるカロリーが摂取されると、銀行はいくらかのカロリーを後のために蓄えようと口座を開くのです。

この銀行は、そのカロリーを不足した場合に備えてとっておきます。カロリーの不足が起これば、銀行はその蓄えのいくらかを出します。ですから、体は生命を保て、運動もできるのです。

しかし、銀行がすでに蓄えをもっていて、さらに多くのカロリーが摂取された場合、体が生存のため、動作のために一日に必要とする分以上は、脂肪の蓄積という形の利益となるのです。

 

タンパク質


タンパク質は、動物性の食品と一部の植物性食品から得られます。鶏肉、牛肉、豚肉、魚、大豆、それにすべての乳製品などです。

タンパク質は生命をつくる材料−アミノ酸を与えてくれます。タンパク質を食べれば、体はそれを、炭水化物を糖に分解するのと同じように、アミノ酸に分解します。

アミノ酸は、体内で起こる何千、何百万という反応のために使われます。タンパク質が不足しているダイエットだと、体は生命を維持するために、すばやくアミノ酸を探し始めます。血液中にアミノ酸があまりにも少ない場合、体は生命を脅かすような代償を払ってまでもアミノ酸をつくろうとします。アミノ酸を筋肉や内臓から得るのです。

内臓も筋肉も、タンパク質でできています。体は、血液中のアミノ酸の値を保つため、それ自身の内臓や筋肉までも破壊してしまうことがあるのです。体は、休息時でも筋肉1kgにつき約1gのタンパク質を必要としています。

ですから、私は最低でも、たとえ何もせずにベッドに寝転んでいたとしても、一日に90gのタンパク質が必要となるわけです。炭水化物摂取があまりにも少なく、最低限必要なカロリー(私の場合は1800)を満たしていない場合、体はタンパク質の一部を糖に変えます。

基本的に、糖の値があまりにも低く、肝臓や筋肉のグリコーゲンの蓄えも低い場合、体はすぐにアミノ酸から糖をっくります。

①筋肉が分解されアミノ酸ができる
②アミノ酸が肝臓に送られる
①肝臓はアミノ酸をグルコースに変える
④グルコースが肝臓から血液中に入る

結果・・・・筋肉の無駄使い!

多くの人が、タンパク質は脂肪として蓄積されないと信じています。が、これは間違いです。

すべての三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂肪)は、脂肪として蓄積されます。タンパク質は、炭水化物や脂肪に比べて高い熱効果をもつことから、実際には値しない名声を得てきました。

この三つの中では、タンパク質が体内で最も多くの熱を生みます。あなたが食べたタンパク質のカロリーの約20%が、熱として燃やされ、残りの80%がアミノ酸へ分解され、体によって利用されるのです。

たとえば、鶏肉200カロリーを食べたとすれば、その20%、つまり40カロリーが単に熱として燃やされるのです。

 

脂肪


食事からの脂肪は、体脂肪を蓄積させるものとして悪名高いものでした。

アメリカ人は、脂肪のグラム数を、お金を数えるように厳しく数えています。しかし、減量のためには、ただ脂肪のグラム数を数えるだけではダメです。これは、脂肪のグラム数を数えるのが悪いといっているわけではありません。炭水化物やタンパク質が1gにつきわずか4カロリーなのに対して、脂肪は9カロリーあります。

ですから、多くの人が脂肪のグラム数を数えているわけが分かると思います。同じグラム数でも、脂肪はタンパク質や炭水化物の2倍以上のカロリーがあるのです。

多くの人が脂肪のグラム数を減らそうとする理由の一つは、そうすることにより、食事の量を減らすことなくカロリーを大きく減らすことができるからです。

たとえば、100gの鳥の胸肉が200カロリーなのに対して、もも肉は、全く同じ量でも300カロリーあります。さらに揚げ物になると、カロリーは一気に高くなります。オーブンで焼くベイクドポテトは100g 120カロリーですが、フライドポテトは240カロリーです。
ポイン卜
1.ダイエッ卜の基本はカロリー計算である。
2.炭水化物とタンパク質の19当たりのカロリーが4カロリーに対し、脂肪は9カロリーもある。
 
  • 理論と実践で100%成功するダイエット ダイエットは科学だ
    2008年10月10日第2刷発行
    著者:クリス・アセー卜
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


[ 理論と実践で100%成功するダイエット ダイエットは科学だ ]

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