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グリセミック・インデックスとは

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掲載日:2018.05.24
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糖質の消化吸収が早いと血糖値が急激に上がるため、それだけインスリンも一気に大量に分泌されます。逆に、ゆっくり吸収される糖質はインスリンの分泌もゆるやかになります。この「インスリンの出方」を数値で表したものを、「グリセミック・インデックス」と呼びます。グリセミック・インデックス (glycemic index)を略してGI値とも呼びます。

ある人に、50gのブドウ糖を飲んでもらいます。すると血糖値は急激に上がり、そして急激に下がります。次に、同じ50gの糖質を含む食品を食べてもらいます。こちらはブドウ糖に比べると、血糖値は緩やかに上がり、そしてなだらかなカーブを描いて低下していきます。

そしてこの二つのグラフを重ね合わせます。この「重なった部分の面積の割合」が、GI値になるのです。
具体的には、重なった部分の面積をブドウ糖の面積で割り、100をかけます。重なる部分が大きいということは、それだけブドウ糖に近いということ。この場合、グリセミック指数は高くなります。逆に重なる面積が狭ければ、グリセミック指数は低くなります。

なお、ある本では「ジャガイモのGI値は90」とあるのに、別の本では「ジャガイモは70」なんて書いてあったりします。実は発表されているGI値にはバラツキが多いのですが、これには幾つかの理由があります。

1.ブドウ糖ではなく、食パンを基準にしている。
通常はブドウ糖を基準に計算するのですが、食パンを主食としている国では、食パンを基準にして計算してしまっていることがあります。

2.種類や季節によって変動する。
たとえば同じバナナでも、まだ青いバナナと、熟したバナナとでは数値が違ってくる。

3.調理法でも変動する。
たとえばニンジンの場合、調理すると80以上だが、生だと30程度。パスタの場合、アルデンテだと40程度だが、良く茹でると60近くになる。
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ここで気を付けなければいけないのは、GI値というのは「単品での数値」だということです。つまりGI値の高い食品でも、一緒に油ものを食べたり、繊維質の多いものを食べたりすれば、全体としての消化は遅くなります。するとインスリンの分泌もゆるやかになるため、その食事全体としてのGI値は低くなるのです。

GI値が高くても、摂取カロリーが変わらなければ、別に体脂肪が増えるということはなさそうです。しかし、そうとも言えません。

少なくとも、マウスで行われた研究(同カロリー摂取)によると、GI値の低いゆっくり吸収されるカーボを摂取したほうが体脂肪は少なくなり、筋肉量が増えているのです。(※24) ボディビルダーは経験的にそのことを知っており、減量期には GI値の低いオートミールや玄米などを主に食べるようにして、減量に成功しています。

この研究では消費カロリーは同じだったにもかかわらず、低GI値群のほうが活動量は大きかったそうです。インスリン抵抗性の改善や満腹感なども考えると、運動しながら減量する場合は特にGI値を考えながら行うようにするべきでしょう。

GI値を調べる場合、前述の通りバラツキが多いのですが、信頼できるところとしてシドニー大学のサイトが挙げられます。

こちらのリンクに「Food Name」を入れれば、GI値がたちどころに出てきます。

http://www.glycemicindex.com/
  • 山本 義徳(やまもと よしのり)
    1969年3月25日生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
    ◆著書
    ・体脂肪を減らして筋肉をつけるトレーニング(永岡書店)
    ・「腹」を鍛えると(辰巳出版)
    ・サプリメント百科事典(辰巳出版)
    ・かっこいいカラダ(ベースボール出版)
    など30冊以上

    ◆指導実績
    ・鹿島建設(アメフトXリーグ日本一となる)
    ・五洋建設(アメフトXリーグ昇格)
    ・ニコラス・ペタス(極真空手世界大会5位)
    ・ディーン元気(やり投げ、オリンピック日本代表)
    ・清水隆行(野球、セリーグ最多安打タイ記録)
    その他ダルビッシュ有(野球)、松坂大輔(野球)、皆川賢太郎(アルペンスキー)、CIMA(プロレス)などを指導。

  • アスリートのための最新栄養学(上)
    2017年9月9日初発行
    著者:山本 義徳


[ アスリートのための最新栄養学(上) ]

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