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木澤大祐の月刊ブログWelcome to Jurassic World Jan ミスター日本を振り返って

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.07.25
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好調なオフシーズンを終え、昨年以上の好成績を得るべく、例年より1ヶ月早く減量に入りました。またトレーニングの頻度を上げ、有酸素運動を増やし、9月中旬には昨年の仕上がりに持って来れましたが…

 コンテストのため二ヶ月に渡ってお休みさせて頂きました。申し訳ありませんでした。今月から再開です。またよろしくお願いしますね。今月号はミスター日本特集ということなので、僕もミスター日本および今シーズン全般を振り返ってみたいと思います。

 まず昨年2008年のミスター日本では、しばらく続いた6位という定位置から抜け出し4位という結果でした。6位から抜け出すためにした事。なんでもない減量最終段階でのあとひと絞りでした。それも週一回コンテスト直前まで例年なら必ず行っていたブレイク(ダイエット食を止め普通の食事を食べる事)を一ヶ月前から行わなかっただけの事です。トレーニングや有酸素の量は全く変えていません。正直4位という結果にあれ? とも思いました。こんな事で二つも順位上がるの? といった感想でした。

 そして今シーズン、僕には多くの期待がかかりました。雑誌でもそうですし、セミナーやゲストなどで日本各地で今年はもちろん…ですよね! 耳が痛くなるほどそんな言葉を頂きました。耳が痛くなるなんていう表現は失礼ですね(笑)。決して迷惑だったという意味ではありません。とても励まされましたしモチベーションの維持にもつながりました。オフシーズンはそんな期待の言葉を常に意識し、とても質の高いトレーニングができたと思っています。例年なら冬の寒い時期に必ず何処かしら怪我をしていましたが、それもありませんでした。ホントに満足なオフでした。
今年は昨年以上の成績を収めるべくこの1年間を精進してきたはずだったが…

今年は昨年以上の成績を収めるべくこの1年間を精進してきたはずだったが…


 そんな好調なオフシーズンを終え、ダイエットに入ったのは5月の中旬でした。例年なら10月の一週目にミスター日本があるとすると6月からダイエットに入ります。しかし今年のミスター日本は10月中旬の12日です。それを考慮すると今年はいつもの年より約一ヶ月早く減量に入りました。理由は昨年以上の絞りを目指していたからです。

 ダイエットはいつもの様に順調に進みました。トレーニングに関してはオフと大きく変えた部分があります。オフは6分割を7日〜8日で回していたものを、7月の下旬から4分割に変えました。4日続けてトレーニングして一日オフをとり、また4日間トレーニングといったやり方です。最初の頃は前回の筋肉痛が全く取れない状態でまたトレーニングを行っていましたが、だんだんと身体が慣れて回復できるようになってくるので、良い感じで頻度を高めたハードなトレーニングができるようになってきました。

 頻度を高めたかったのには考えがありました。ダイエットに入り体脂肪が減り、炭水化物を制限した身体では追い込みたくてもエネルギー不足でオフのようには追い込めません。身体が辛いと感じるので追い込めた様な気にはなりますが、筋肉自体にはオフに比べたらそこまで追い込めていないのが事実です。ですから頻度を高めてトレーニング強度を保とうという考えから4分割にした訳です。

 重量に関しては最初思っていたよりも落ちなかったのでかなりの手応えを感じました。普通は6分割から4分割にするという事はセット数や種目は減らすわけですが、多少減らしただけで半ば無理矢理行いました。6分割だと一日3時間程度のトレーニング時間でしたが4分割にした事でトレーニング時間は4時間に増えました。それ以上の日もありました。

 それから有酸素トレーニングに関してはいつもはコンテスト一ヶ月前から行っていましたが、今年は2ヶ月前から行いました。時間も例年は40分程度だったものを1時間にしました。頻度も多くしてきっちり週5〜6回行いました。

 こんな調子で順調にダイエットは進み、9月の中旬にはほぼ昨年の仕上がりになりました。その頃の体重は83キロです。予定通りです。そして残り約一ヶ月もこのままの調子でダイエットを進めていく計画を立てました。ただ後どのくらいという目標は無く、ゴールが漠然としていました。あと何キロ絞るとかダイエットを止める目安になるものがなかった訳です。いける所までいってやろうといった気持ちでした。
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 それから二週間ほど経った頃、精神的にいつもと違う感覚を覚えました。良くない感覚です。イライラや不安を通り越した狂いそうな感覚でした。自分でも初めての感覚でどうしたら良いのか分かりませんでした。もうコンテストの日までボディビルを続けていく自信が無くなるような不安定な日々でした。今思うと調子が良ければこんな精神状態にならないはずです。確かに減量が精神状態に及ぼす影響は多大なものがあります。毎年経験しているので分かっています。でも今年のそれは異常なレベルでしたし、何か質の違った辛さでした。

 ただ何とかそんな時期も決めたトレーニングだけは完遂させる事ができました。10月に入ってからも体重は83キロのままです。しかし変わらない体重とは逆に明らかに皮膚は薄くなっていました。特に変化が出たのは顔でした。今までに見た事のない目のくぼみように、会う人みな驚いていました。自分でもびっくりの顔つき。でも変わらない体重。調子良いなぁと思い込んでいました。体重が変わらないのに皮膚が薄くなっていく事が、調子が悪いとは誰も思いません。

 結局僕が調子を崩している事に気付いたのはステージに立ってからでした。いつものように最後のトレーニングを終え、しっかりカーボアップをして当日を迎えました。出番を控えパンプアップを始めました。しかしバックステージは暗いので自分のパンプアップした身体ははっきり分かりません。感覚ではいつものようにパンプしているのは分かりました。しかし出番が来てライトを浴びた瞬間分かりました。一言でいえば「筋肉がゆるい」薄いはずの皮膚なのに血管もあまり出ない。脚のカットも出ない。皮膚がいくら薄くても中の筋肉の隆起がしっかり出なければ絞れて見えません。いつもの年のように前日のカーボアップで筋肉のコンディションが戻るレベルの疲労ではないのが分かりました。実際5位という結果は上出来だったかもしれません。
昨年(右)と今年のバックポーズ

昨年(右)と今年のバックポーズ

 コンテストが終わってから原因を探りました。3つの原因を自分なりに考えました。まず筋肉の回復を無視した4分割のトレーニングです。短期間なら大丈夫ですが2ヶ月以上に渡って今回僕の決めた重量設定・セット数・種目数には現在の生活強度を考えると無理があったようです。実際8月以降トレーニングで筋肉痛がきた日はほとんどありませんでした。疲労状態でトレーニングを行った時によく起こる事です。それを2ヶ月以上続けていた訳です。コンテスト前でモチベーションが高い事やBCAAやグルタミン・クエン酸などを多く摂取する事で疲労状態でも重量を落とさずにトレーニングができてしまう事が裏目に出たとも言えます。もっと上手くサプリメントを使っていかなくてはと思います。

 二つ目は有酸素トレーニングです。僕の場合は肉体労働という事で生活強度がかなり高いと思われます。仕事中は長時間の有酸素トレーニングをしているような状態です。今回の経験から頻度・時間・摂取カロリーなどをさらに考え直す必要があると感じました。

 三つ目は自分らしさを見失っていたという事です。これは全ての原因につながる事だと思います。僕は今まで常にナチュラルの限界のバルクを追求してきました。誰よりもデカくある事。今シーズンは欲を出し過ぎて他のものを追求していた気がします。残念です。
 今シーズンは多くのみなさんの期待を裏切った形になりました。情けないです。

 来年への目標は、このせっかくの試練に立ち向かう事。そして10月に応援してくれる人達の前で、この試練を乗り越える事。応援よろしくお願いします!



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[ 月刊ボディビルディング 2010年1月号 ]

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