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大阪ボディビル選手権直前!角田信朗氏のトレーニング現場に潜入!

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掲載日:2016.07.01


7月10日(日)JBBF大阪ボディビル・フィットネス連盟が主催する「男子大阪ボディビル選手権大会」が開催される。今大会の75kg超級と男子マスターズ50才以上級にダブルエントリーしているのが、格闘家でタレントの角田信朗氏だ。

ボディビル競技歴は一年であるにも関わらず、昨年9月にグアムで行われた「日本グアム親善ボディビル選手権大会」では、初出場にして初優勝という快挙を成し遂げている。

今回は、角田氏の大会直前トレーニング現場に潜入し、トレーニングへのこだわりや大会前の食事についてお伺いすると共に、最高師範、ボディビル競技者としての今後のビジョンについてもお話しいただいた。


トレーニングへのこだわり




絶対的なこだわりは、「高強度」と「オールアウト」です。

「高強度」とは、必ずしも、高重量を意味するものではありません。いかに的確なフォームで、筋肉にかける刺激のテンションを切らないようにするか。そして、自力でコントロール出来る限界に来たら、そこからのフォースドレップスとネガティヴ動作でのマニュアルレジスタンス(徒手抵抗)を加えることで、いかに早く「オールアウト」即ち、一時的筋機能停止状態に持ち込むか。この条件をクリア出来る、最大の重量を使用する、という事ですね。

一番大切な、それでいて、これまであまり語られてこなかったのは、設定重量やセット数、反復回数よりも、いかに通電(筋肉にテンションをかけた状態)をキープしながら、インターバルを極力短くする事で、早くオールアウトに持ち込むか。この技術だと思っています。

逆に言うと、この技術を知れば、重量やセット数、反復回数は、さほど重要ではなくなってきます。(笑)分かっていないから、重量を追っかけたり、回数を増やしたり、セット数を多くしてボリュームを増やす事で、「やったつもり」になるしかないわけですね。

それでも、それなりの効果は出ると思いますが、高重量には、怪我が常に背中合わせとなります。この技術を体得すると、高強度なのに怪我が少なく、面白いほどに効果が期待できますよ。


大会前の食事について




僕はボディビルコンテストに関してはまだ1年生です。コンテストの結果を左右するのは、トレーニングよりも、食事が占める比率の方が大きいですね。

トレーニングは、やって当たり前。問題は、食のコントロールです。

この競技(コンテスト)に、年長者の名選手が多いのも、食事のコントロールに関する経験値の高さであろう事は容易に想像がつきます。

一方で、減量というのは、誰でも本気になれば取り組む事ができますが(挫折したら、そこまでの話)筋肥大というのは、誰にでも成し遂げられるとは限りません。そこが、ボディビルなどのフィットネスコンテストの醍醐味だと思います。

発達させた筋肉を、最大限に美しく見せるための減量。僕も試行錯誤中です。

細かい事まで言及すると膨大な量になりますので、簡単に言うと、減量はなるべく時間をかけたほうが楽だし、結果も引き出せます。

普段から食生活に気を使う。即ちそれは、健康に繋がる事ですから、何か特別な事をしているわけではありません。今どきネットで調べればすぐに出てくるような当たり前の食事です。(笑)

もちろん、1年生ビルダーが大会で結果を出すための秘策はありますが、簡単には教えません。(笑)僕は今回その秘策がドンピシャでハマりました。


最高師範として、ボディビル競技者として今後目指すものとは




掲げているのは「WELL AGE-ING(ウェルエイジング)」と、「筋トレで日本を元気に!!」

みんな、年老いていく事を嘆き、これに抗おうと、「ANTI AGE-ING(アンチエイジング)」を掲げますが、僕は逆なんです。歳を重ねるって、素晴らしい。若い時にはわからなかったことが、たくさん見えてきて、経験値が豊富になって、人間として大きくなっていく。

ところが、そこに気付いた時には皆、体力がついてこない。いやいや、50過ぎても体力つきますよ?僕の身体が外面も、健康的にも劇的に変わり始めたのは、54歳からですよ?

僕の掲げる高強度トレーニングは、高重量じゃないから、皆さんそれぞれのレベル・許容範囲内でのMAXでいいんです。

高齢者の高額な医療費や介護費の問題では、筋トレを、もっと一般社会に浸透させてこうした問題に、国家政策レベルで取り組んでいけるような、そんな夢の土台みたいなのを生きてる間に作っておきたいですね。

そして、同じ世代の人達には、目標であり希望の星でありたいし、それを見ている若い世代が、あんなオヤジになりたいよね!って、触発されたら万々歳です。(笑)

ボディビル競技は、自分の中の弱さに打ち勝つための手段として取り組んでいるのですが、正道会館カラテの最高師範として、肉体を通じた強靭な生き方を後進に伝えていくという使命は、何をやっていても付いて回る僕のお役目です。

カラテとかボディビルとか、境界線を敷かずに、もっと大きく広い立場でメッセージを発信していきたいですね。あと、個人的には、死ぬまで挑戦者でいたい。それが一番大きいんですけどね。(笑)

ボディビル競技に関しては、挑戦する期間をある程度限定して、まずは日本マスターズで優勝する事を具体的なターゲットに設定しています。

そして最終的には、僕をボディビル競技の世界に惹き込んでくれた同い年の伝説のビルダー合戸孝二選手や、ジュラシック木澤選手が立つステージにまで辿り着くことが出来たとしたら、彼らに対する最大の敬意の表し方だと思いますが、オバケみたいな選手ばっかりだからなぁ。(苦笑)

そもそもマスターズだって、50代が最激戦区だそうですからね。(苦笑)

でも、僕も勝負の世界で生きてきて、世界の格闘技のど真ん中を歩いて来た人間ですから、強い奴らのいるところで戦わないと意味がありませんものね。(笑)


  • 角田 信朗(かくだ のぶあき)
    誕生日:1961年4月11日
    出身地:大阪府堺市
    肩書:正道会館空手・最高師範、K-1 競技統括プロデューサー、日本ハイインテンシティトレーニング協会最高顧問
    資格:関西外国語大学英米語学科卒業、英語教員免許取得(中学1級、高校2級)、ギネスブック認定バット折り世界記録保持者
    サイズ:身長174cm 体重90kg B128cm W95cm H105cm S27cm

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