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第2回全日本実業団記録挑戦会

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月刊ボディビルディング1968年7月号
掲載日:2017.12.08
昭和43年5月19日東京都中央区総合体育館

昭和43年5月19日東京都中央区総合体育館

昨年の最高記録すべて更新。狩野選手(日電玉川)
ディープ・ニー・ベントに180kg

 日本ボディビル協会実業団協議会主催による第2回全日本実業団記録挑戦会は、去る5月19日(日)中央区総合体育館において開催された。
 当日は小雨降る肌寒い天候だったが競技が進むにつれて熱気横溢し、力のこもった大会となった。
 午前9時30分から参加選手30名の計量が行なわれ、10時、曽根将博実業団顧問の開会宣言、田鶴浜協会副会長のあいさつのあと、東京都交通局の小笠原勉選手の宣誓にひきつづき、ペンチ・プレスから競技が開始された。

●——ベンチ・プレス

 軽量級では、昨年の第1回全日本実業団記録挑戦会で145kgを挙げた富永義信選手(恒陽社)が147.5kgに成功、自己の記録を更新した。
 中・重量級では、小笠原勉選手(東京都交通局)がべテランぶりを発揮、軽く152.5kgを成功させて館内をわかした。
 大会の前半であるべンチ・プレス競技は12時30分に終了、1時間の休憩後午後の部、ディープ・ニー・ベント競技の火ぶたが切られた。

●——ディープ・ニー・ベント

 昨年は第1回の大会で、選手自身が判定の基準を充分に知らずに出場したため、腰が完全に下がらない選手が相当あって、容赦なく赤旗を上げられたが、今年の大会では趣旨が徹底して、そのような選手はほとんど見られず、好記録が続出した。150〜160kg台がずらりと並ぶという壮観さで、昨年の記録を大きく塗り変えた。
 中・重量級では、日本電気玉川工場の狩野一男選手が180kgに成功し、昨年の最高記録を軽く20kgも更新して、盛んな拍手を浴びた。また壮年組で、本大会入賞者中の最年長者である内田彦一選手(日本専売公社業平工場、40歳)が140kgを軽く挙げて壮年の意気を示したのはあっぱれであった。
 本大会では、昨年にくらべ、全般的に両種目とも記録が大きく向上しており、6月15日に行なわれる全日本記録挑戦会での実業団所属選手の活躍が、大いに期待される。
 午後4時30分、全競技終了。種目別個人別、年齢別、団体の各表彰が行なわれ、玉利協会理事長の講評と閉会の辞で、第2回全日本実業団記録挑戦会は成功裏にその幕を閉じた。
日本専売公社業平工場の内田彦一選手は 140kgを挙げて、壮年組の意気を示した。40歳。入賞者中の最年長者である。

日本専売公社業平工場の内田彦一選手は 140kgを挙げて、壮年組の意気を示した。40歳。入賞者中の最年長者である。

総評

 今年の全日本実業団記録挑戦会は、10代から40代までの選手が入りまじって、気合のはいった大会となり、好記録が続出して、昨年の最高記録が全部更新された。これは選手一同の日ごろの努力のたまものであり、全日本記録挑戦会における実業団所属選手の上位入賞にかける期待はきわめて大きい。
 技術的には、全般的に向上しているが、ベンチ・プレスとディープ・ニー・ベントとの差がアンバランスなのが目立つ。極端なのは、腕の力と脚の力が同じであったり、逆に脚の力が腕の力より弱い選手が多数見受けられた。
こんごはこの点を是正して、バランスのとれた健康体をつくり、日常生活や仕事に大いに生かしていただきたいものだ。
 また、一部の選手のなかに、規律あるスポーツマンらしいキビキビした態度がぜんぜんなく、やる気があるのかないのかわからない者が見られたが、これは、日常のなげやりな練習態度がそのままあらわれたものといってよいであろう。いくらりっぱな体で力があっても、"心"がともなわなければ、むしろマイナスである。自分の中に閉じこもり、自分の肉体をながめてひとりよがりの自己陶酔にふけるようでは社会的にもかたわな人間になってしまうおそれがある。
 選手諸君はもちろん、関係者全員が日常生活における規律や練習方法のあり方にあらためてもう一度目を向け、協議会の真の目的をよく理解して、協力一致、正しい方向に進んでいく努力が必要であろう。

(実業団協議会顧問 竹松孝一)

成績

■団体
 【1】恒陽社印刷所
 【2】富士通株式会社
 【3】日本電気玉川工場


■個人総合
●軽量級(65kg未満)
 【1】富永 義信(恒陽社)287.5kg
 【2】広瀬 武男(恒陽社)275 kg
 【3】高橋 章策(富士通)267.5kg
●中・重量級(65kg以上)
 【1】小笠原 勉(都交通局)312.5kg
 【2】狩野 一男(日電玉川)305 kg
 【3】小沢 幸夫(警視庁)295 kg


■種目別
ベンチ・プレス
●軽量級——青年組
 【1】高橋 章策(富士通)127.5kg
 【2】広瀬 武男(恒陽社)112.5kg
 【3】高橋 邦孝(リコー)107.5kg
●軽量級——壮年組
 【1】富永 義信(恒陽社)147.5kg
 【2】次田 讓二(日本車輛)100 kg
 【3】宮本  茂(日電玉川)100 kg
●中・重量級——青年組
 【1】小沢 幸夫(警視庁)150 kg
 【2】鈴木 清造(山際商事)140 kg
 【3】田中 四郎(富士通)130 kg
●中・重量級——壮年組
 【1】小笠原 勉(都交通局)152.5kg
 【2】内田 彦一(専売公社)130 kg
 【3】遠藤 栄一(専売公社)120 kg
 
ディープ・ニー・ベント
●軽量級——青年組
 【1】広瀬 武男(恒陽社)162.5kg
 【2】中村 英磨(富士通)150 kg
 【3】高橋 邦孝(リコー)150 kg
●軽量級——壮年組
 【1】宮木  茂(日電玉川)140 kg
 【2】富永 義信(恒陽社)140 kg
 【3】次田 讓二(日本車輛)100 kg
●中・重量級——青年組
 【1】狩野 一男(日電玉川)180 kg
 【2】小野 勝次(三菱重工)160 kg
 【3】小黒 信幸(日電玉川)155 kg
●中・重量級——壮年組
 【1】小笠原 勉(都交通局)160 kg
 【2】内田 彦一(専売公社)140 kg
 【3】野沢 茂夫(恒陽社)130 kg
月刊ボディビルディング1968年7月号

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