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月刊ボディビルディング1968年9月号
掲載日:2017.12.02
日本ボディビル協会技術委員会

バーベルを使わずに

<質問>
 ぼくは毎日腹筋運動(シット・アップ)を平均50回,腕立伏臥腕屈伸(プッシュ・アップ)を10回行なっています。このていどの練習で効果がありますか? それとも,バーベルを使わないと効果はないのでしょうか?
〔答〕
 あなたの年齢,体位,ボディビルまたはスポーツ歴,目的などが記されていないのが残念です。ここではあなたをボディビル経験の浅い,中学生または高校生で,目的は体重と体力の増加であると仮定して,一般的な解答をいたします。
 まず,バーベルを使わなくても効果があがることを頭に入れてください。もちろん,バーベルを使用したほうがより以上に効果があるといえますが,バーベルを使用しなくても,工夫と努力しだいで,バーベルに劣らぬ効果が期待できますし,とくに初心者や10代の若い方のばあいは十分効果があらわれます。しかし,経験者のばあいは,バーベルや器具なしのトレーニングでは十分な効果は期待できないでしょう。
 あなたは,シット・アップとプッシュ・アップの2種目しか行なっていないようですが,経験の浅い若いあなたとしても,これは少々物足りないトレーニングと思われます。そこで,おすすめできる,バーベルを使用しないトレーニング法を次に記してみます。
 ①ランニング 5分ていど
 ②スクワット・ジャンプ(しゃがんでまっすぐとび上がる)10~15回×3セット
 ③チンニング(けんすい)できるだけの回数×3セット
 ④プッシュ・アップ(腕立伏臥腕屈伸)できるだけの回数×3セット
 ⑤ハイパー・バック・エクステンション(背筋の運動。うつ伏せに寝て足首を浮かないように固定させ手を後頭部に組んで上体をできるだけ高く上方にそらす)10~15回×3セット
 ⑥シット・アップ(腹筋運動)できるだけの回数×3セット
 上記のトレーニング・スケジュールはほんの1例であり,バーベルを使用しない運動はまだほかにたくさんありますから,あなた自身も工夫研究しながら,トレーニングしてください。トレーニングは週に3日か1日おきがよいでしょう。

体重増加と体の変調

<質問>
 私は体重増加を目的としてボディビルを始めてから1年になります。体重は51kgから56kgにふえ,いちおうの成果を得ましたが,このごろ体に変調をきたし,微熱(37度前後)と動悸になやまされ2カ月間トレーニングを休んでいます。医者の診断(レントゲン,血沈,甲状腺機能)の結果,異常はなく,いまだに病名はわかりません。ボディビル(体重増加)と体の変調とは関係があるのでしょうか? 私は過度のトレーニングをしたとは思っておりません。また,このような前例がありましたか? こんごのトレーニングはどのようにしたらよいでしょうか?
(川崎市 水野谷義比古 23才)
〔答〕
 微熱と動悸になやんでいるが,医者の診断では異常を認めないとのことですが,医者のいう異常とは肉体的なものではないかと思われます。そうだとすると,あなたの変調は気分的(精神的)なものであると思われますがどうでしょうか? 37度前後の微熱をもつ人は珍しくないし,動悸も気にすればたしかにおかしいと思いやすいものです。
 ボディビルを行なうと,新陳代謝が活発になり,体の各機能の働きが促進され,その結果,体重も増加し,筋肉の発達も見られるわけです。ときには機能が異常に働くこともあるでしょうが,私たちの知るかぎりでは,ボディビルを行なったために〝機能の異常促進〟を起こしたという例は聞いておりません。トレーニング方法にあやまりがなく,普通の体調であれば,いままでどおり行なっても大丈夫です。
 もう1度別の医者に異常の有無を診てもらい,異常がないといわれてもまだ気になるばあいは,精神科の医者の診断を求めるとよいでしよう。1日も早くトレーニングできるよう祈ります。

体重を10kgふやしたい

<質問>
 ぼくはボディビル歴半年の高校2年生です。ボディビルを始めたのは中学3年の終りごろで,ちょうど高校入試とかち合ってしまい1カ月足らずでやめてしまいました。高校にはいって,中学時代からやっていた卓球クラブにはいりましたが,体力のなさと胃腸が弱かったため半年でやめ。今年の1月10日から本格的にボディビルを始めました。
 現在の希望は,1年間に体重を10kgふやすことと胃腸を丈夫にすることですが,どのようなトレーニング・スケジュールを組んだらよいかご指導ください。現在の体位は,身長171.9cm,体重53kg,胸囲83cm,上腕囲27cm,大腿囲43cm,朓腸囲30cm。トレーニング内容は下記のとおりです。
 スケジュールA――①スクワット10回×3セット,30kg,②デッド・リフト10×3,30kg,③カーフ・レイズ20×3,30kg,④べンチ・プレス10×3,20kg,⑤ラテラル・レイズ20×3,軽量,⑥カール10×3,15kg,⑦リスト,カール15×3,15kg,⑧シット・アップ15×3。
 スケジュールB――①スタンディング・プレス10回×3セット,15kg,②ショウルダー・シュラグ10×3,15kg,③インクライン・プレス10×3,15kg,④べント・ローイング10×3,15kg,⑤シット・アップ20×3。
 月 火 水 木 金 土 日 
 A B A B A B 休
(静岡県 岸山富美男)
〔答〕
 経験の浅いあなたが1年間に体重を10kg増加させようというのは,少々むずかしい注文ですね。しかしあなたはまだ発育盛りのことですし,実現の可能性は十分にあります。ただい
ままでのトレーニング方法にはちょっと難点があるようですし,とくにトレーニングを6日間もつづけて行なうのは,あまり得策とはいえません。あなたの年代では,運動をしなくてもかなり体重が増加しますが,あまり運動量を増すと,運動にカロリーが消耗され,体に栄養分の蓄積ができなくなって,思うような体重増加が望めなくなります。これから考えると,あなたがスポーツ選手になりたいとか,ビルダーとして活躍したいと思っていないのでしたら,とくに過激な運動は避け,運動量が多くなりすぎないように心がけなければなりません。
 体重を増加させるには,大筋肉群を使うようなトレーニング種目を選んだほうが効果的であることを知っていてください。次に記すのは,あなた向きに組んだスケジュールですが,実行してみて気に入らなければ適当に変えてもかまいません。しかし,一般的には体重増加に向いている種目です。
 ①スクワット6回×4~5セット
 ②デッド・リフト6回×3~4セット
 ③べンチ・プレス6回×4~5セット
 ④べント・ローイング6回×4~5セット
 ⑤シット・アップ15回×3セット
 このスケジュールを実行するにあたっては,次の点に注意してください。
 ・重量は徐々に,力に応じて増加させる。
 ・トレーニングは週3日行ない,疲れていたり,意欲のわかないときは休む。
 ・食事はカロリーの多いものを,睡眠は少なくとも8時間はとる。
 ・よけいなことに神経を使わず,毎日を楽しく,前向きの気持ですごすように心がける。
 ・発育ざかりの体をすなおにのばしていくためにも,ぜったいにむりはしない。

高回数制でいきたいが

<質問>
 ぼくは1カ月前から始めた15才の中学生です。重量が少ない(35kg)ので,回数を多くやっています。重さを軽くして1セットの回数を多くするのはよいでしょうか? (東京都 吉野好雄)
〔答〕
 やたらに回数をふやしても,筋肉を大きく発達させるには不向きです。あなたが何回ぐらい行なっているのか文面ではわかりませんが,ふつう一般の人のトレーニングでは,6回から12回ていどの回数をセットごとに行なうのが,ボディビルの常識です。このていどの回数が筋肉の発達によいので,やたらに回数を増さずに,6~12回くらいの範囲で行ない,重量を徐々に高めていくわけです。
 回数ばかりふやしていくとどうなるかというと,筋肉の太さよりも持久力が大きくなり,重量に対しては比較的弱いが,いわゆるスタミナのある体になります。要するに,健康のためにボディビルまたはスポーツを行なうのであれば,回数も運動種目もそれほど問題にする必要はないともいえますが,目的があるばあいは,それに合った方法で行なわなければ,目的に近づくことはできません。その点,始めたばかりで回数に対する疑問をもったのは賢明といえます。
 しかし,回数以外にも不十分な点があるようですので,ジムに見学に行きトレーニングしている人たちの運動動作を実際に見たり,トレーニングについて聞くなりして,参考にするとプラスになります。なお,都内のジムの多くは,200~300円くらいで,ビジター(1日会員)のトレーニングをさせてくれます。「百聞一見に如かず」です。技術を向上させたければ,ジムで見て学ぶことが早道です。
月刊ボディビルディング1968年9月号

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