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スポーツ競技とボディビル ~ 日本拳法とボディビル ~

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月刊ボディビルディング1969年2月号
掲載日:2018.01.09
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「日本ケンポー」と聞けば、憲法第何条…と感違いしそうであるが、ここで述べる「ケンポー」はかなり違ったケンポーで、「拳法」というケンポーのことである。この拳法は、法(ルール)のある拳(けんか)と訳したくなるようなスポーツ、いや武道である。拳法は最近盛んになってきたキック・ボクシングに似て、荒っぽい武道であり、拳法マンの目つきは鋭いが、気はいたってやさしい。特に女性に対しては弱いとか。


ボディビルの殿堂というよりスポーツの殿堂といいたくなるような、たくさんの立派な器具、施設を誇る横浜のスカイ・ボディビル・ジムでは拳法、空手、ボクシングも指導しており、拳法では昨年度全日本日本拳法選手權大全中量級優勝者築山治4段(明大OB)、柴田一郎3段(明大日本拳法部コーチ)という2人の猛者が200〜300人の会員に拳法の指導に当たっている。もちろん2人の猛者もボディビル礼讃者である。特に築山4段は「ボディビルを取り入れることによって昨年全日本で優勝した大きな助けになった」といっている。


さて、このスカイ・ボディビル・ジムの拳法部がおもに取り入れているボディビル・トレーニングはどのようなものかといえば、ディープ、ニー・ベンド30回×5セット、ヒンズー・スクワット100回×5セット、ダンべル・プレス10回×5セット、バー・ディップス10回×3セット、カール10回×5セット、シット・アップ100回×3セットを行なっており、特に足腰を強くするためスクワット、ヒンズー・スクワットを中心に行なう由。取り入れているボディビル種目、方法は個人個人によって異なっているそうで、セット法、フラッシング法はもちろん、サーキット・トレーニングからPHAまで取り入れているそうな。さすがスカイ・ボディビル・ジムといいたくなる。
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このようにボディビルとスポーツが密接なつながりを持つようになったのも金子会長の持論ーー「あらゆるスポーツとボディビルは密接な関係を持ち、特に体力づくりにはボディビルは不可欠である」と努力の結晶であろう。これはボディビル普及に努力している関係者にとっても大きな力と自信になり、こんごのボディビル発展の一大ケースともいえよう。


ここでボディビルと拳法を行なっている人たちの感想、意見、批判をご紹介しましょう。築山4段、柴田3段の弁「ボディビルはスポーツの基礎であり、体力づくりには最も有効なものである。ボディビルを行なうだけではもったいない」。そして他の拳法マンは「ボディビルを取り入れてから下半身が強くなり、拳法も強くなった」「ボディビルと平行して拳法を行なっても決して体は硬くならない」「スポーツ種目によって合ったボディビルの取り入れ方を研究することが大切」「ボディビルだけでは少々物足りなかったが、拳法も行なうようになってからさらにハリが出てきた。そして拳法を行なうようになってから逆にボディビルの価値がわかった」等々、数々の言葉が出てきた。しかしコンテスト・ビルダーには耳の痛い言葉もあった。「体は見せるためにあるのではない。使うためにあるのだ」。これは少々きつい言葉ではあるが、ーつの真理といえ、コンテスト・ビルダーのキモに銘ずべきものともいえよう。


なお、3月にアメリカのハリウッドの拳法道場およびFBI(連邦警察)の招待により10人ぐらい渡米して、全米各地で試合、模範試合、他流試合等行なうそうである。ボディビルのメッカ、アメリカにボディビルで体力づくりをした拳法マンが行って活躍するとは、これも時代の流れという奴ですか……


アメリカの武者修行の成功を祈ります。


(福田弘)
1=コーチの指導で“突き”の練習
2=防具をつけて実戦的な練習
3=会長みずからべンチ・プレスの正しいやり方を説明
4=コーチが、ディープ・ニー・ベンドの模範を示す
5=金子会長を囲むコーチと練習生
月刊ボディビルディング1969年2月号

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