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ボディビルの最高の指導者 ~ クラレンス・ロス ~

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月刊ボディビルディング1969年7月号
掲載日:2018.02.01
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 ロスは1945年にミスター・アメリカになってから、引き続きミスター・U・S・A、ミスター・ユニヴァースに選ばれた。以後47才の今日に至るまで直接間接に、後進を指導して感謝され好評を得ている。次に彼の指導法を紹介しよう。

 腕の発達にダンベルの使用を奨める。定期的にエクサーサイズのプログラムを変えるのが良いと私は確信している。勿論日頃練習している一定のエクサーサイズがあるが、時おり私達全部は、いろいろ変化のあるプログラムを歓迎する。

 私は腕に対してのルーティンを、他の部分に対してよりも度々変える。腕のエクサーサイズは、多くの種類があるので、私達は普通毎月或は6週間毎にプログラムを変えている。

 時々非常に激しいプログラムを実行し、他の場合には極く軽いプログラムを行う。私は時たま、ただ上腕二頭筋と上腕三頭筋に対してたった一つのエクサーサイズをやることがあるが、但しこの際には非常に多くのセットと回数を行う。

 私が特に効果があると知った一つのプログラムは、ダンベルだけを使用して、鍛えるプログラムである。私は二頭筋と三頭筋の両方に対する鍛練として、ダンべル・エクサーサイズを選定した。私はこれらの二頭筋と三頭筋の発達のためにスーパー・セットを行う。私は常に重いウエイトを使用するセットを最初に行い、次に軽いウエイトを使用してのエクサーサイズを行う。必要ならば各セット毎に重さを減じて行う。次は私のブログラムの一例である。

 ●スーパー・セット(1)

 シーテッド・ダンベル・カール 5セット 6回。非常に重いウエイトを使用。

 トライセップス・プレス 5セット 6~8回。重いウエイトを使用する。

 両方のエクサーサイズに於て取扱うウエイトが大切である。私は各エクサーサイズでダンベルを軌道にのせるために、チーティング・モーションを行使する。5セットの終る頃には猛練習でくたくたになる。
47才のクラレンス・ロスは20年余前ミスター・アメリカになった当時の立派な肉体を現在も保持している。ボディビルの指導者として名声が高い。

47才のクラレンス・ロスは20年余前ミスター・アメリカになった当時の立派な肉体を現在も保持している。ボディビルの指導者として名声が高い。

●スーパー・セット(2)

 スタンディング・オールターニット・カール 5セット 8回。

 フレンチ・プレス 5セット 8~10回。

 普通の重さのウエイトを使用して最大のパンプ効果をあげる。これらの運動はスピーディーに行い、セット間の休養を極くわずかにする。

●スーパー・セット(3)

 コンセントレイション・カール 5セット 12回。

 トライセップス・エクステンション 5セット 12回。

 第3のスーパー・セットは姿態の美しさ、デフィニションのために行う。

 繰返しこの一つ一つに全力を傾注して、筋肉の刻みを深くする。

 以上のエクサーサイズは腕のサイズ、形、デフィニションの向上に役立つことが多いと信じている。
 左●上腕二頭筋の発達のためのシーテッド・ツー・ダンべル・カール 右●上腕三頭筋を鍛えるためのトライセップス・プレス

 左●上腕二頭筋の発達のためのシーテッド・ツー・ダンべル・カール 右●上腕三頭筋を鍛えるためのトライセップス・プレス

 ●素晴らしい脚作りの秘訣

 上半身だけのボディビルダーになってはならない。チャンピオンシップの肉体にはそれにふさわしいチャンピオンシップの脚が必要である。

 将来大いに伸びる可能性のある肉体の持主が、練習の方法を誤ったがために挫折した例をたくさん見る。彼等は、見てくれ、筋肉の発達に全力を注いでいる。私も例にもれず、キャリヤーの初期に於て大腿のエクサーサイズを怠った。太い腕、筋肉の盛り上った肩、西洋の鎧のような腕に対して大変に誘惑を感じた。私は他の何千という初心ビルダーと同様にトレーニングの最初の日から、西洋梨のような始好の体型になる間違った方向にあった。
 フロント・スクワット

 フロント・スクワット

 幸にも私は他ならぬ大ビルダーのレオ・スターンに会って救われた。彼はチャンピオンシップの肉体になるには如何に鍛練が必要であるかを説いた。私は彼の教えの生ける例であった。スターンの素晴らしく発達した大腿は、驚嘆に価する完璧な肉体に融和していた。

 練習は常に下半身から始める。これは全身をウォーミング・アップし心臓、肺の活動に好い刺激を与える。私は脚のエクサーサイズを第一番にやる。諸君のトレーニング・プログラムの中間或は終りに脚のトレーニングを行う習慣があったら、早速改めなくてはならない。見てくれの上半身の筋肉の鍛練は、本能的に誰でも好むところであるから充分の時間を何時でも見出せる。筋肉は練習開始後45分~60分間にー番発達する。

 スクワットは大腿の発達に対して最も効果がある。
 左●コンセントレイション・カール、ニ頭筋の発達に有効 右●バック・スクワット、脚に対する基本的エクサーサイズ

 左●コンセントレイション・カール、ニ頭筋の発達に有効 右●バック・スクワット、脚に対する基本的エクサーサイズ

 私の意見では、脚の発達にはスクワット以上の練習はない。どんな他のエクサーサイズをやろうとも、スクワットが脚の全トレーニングの基本である。そのうちバック・スクワット、フロント・スクワット、シシー・スクワット、ハック・スクワットが主要である。私個人としてはオーディナリー・バック・スクワットが好きである。それというのは、最も重い量を使用できるからであるが、然し各スクワットは、それぞれ各自特有の目的を持っている。

●オーディナリー・パック・スクワット

 このスクワットは大変やり易いエクサーサイズである。先ず両足を大体肩巾ぐらいに開く。私は踵を床につけて行うようにしている。だが、バランスがとりにくかったら、ヒール・ブロックを使用してよろしい。私は8~10回×3~6セットを好んでやる。非常に重いウエイトを使用する時には中途まで腰をおろす。若し深く腰をおろしたら立ち上れなくなるからだ。一枚の厚くたたんだタオルを頸の後方と両肩にかけるとよい。こうすればバーが切り込まない。激しい脚の鍛練には多量の酸素を必要とするから呼吸が重要となる。腰をおろし始める時に空気を吸い完全に腰がおりてから立ち上り、再び真直ぐな元の姿勢に戻った時に空気を吐き出す。

●フロント・スクワット

 ハック・スクワットと同数のセットを繰返し行う。然し肩にかつぐウエイトと同量の重いウエイトを胸の上部で取扱うことは不可能である。フロント・スクワットを行う時には必ずバーベルを高くささえ、肘を前方に高く上げる。このままにすればバーを最も快適な位置に保持し最良のバランスを保つことが出来る。踵をぴったりと床につけて行なう。
●ハック・スクワット

 両脚の後方にバーベルを保持し前と同じように上下運動を行う。この際踵が少し邪魔になるので不便を感ずることがある。

●シシー・スクワット

 両足を楽な巾に開いて真直ぐに立つ。背を伸ばしスクワットの際には膝が前方に出るようにして多くの回数を行う。腰を深くおろす程バランスをとるのが難しくなる。初めは全然ウエイトを使用しないで行う。ベンチか椅子の背に軽くつかまって上下運動をすればバランスがとり易い。
●ハック・スクワット、ハーネスをつけて行うと便利である。

●ハック・スクワット、ハーネスをつけて行うと便利である。

●シシー・スクワット

●シシー・スクワット

月刊ボディビルディング1969年7月号

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