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Q&A ~ なんでもお答えします ~ 1969年8月号

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月刊ボディビルディング1969年8月号
掲載日:2018.04.10
日本ボディビル協会技術委員会

筋肉の衰えについて

<問>次の質問にお答えください。①食事は腹がすいたら食べるべきか、それとも時間になったら空腹でなくても食べるべきでしょうか。現在は空腹を感じなくても食事をしています。②フラッシング、スーパー・セット、フォースト・レピティション等の方法により得た筋肉肥大は衰えるのも早い傾向があると友達が言っておりましたが、これは本当でしょうか。③現在呼吸循環機能の向上を目的として毎日30分位軽くインターバル・トレーニングを行なっています。軽くやっているつもりですが毎日ではオーバー・トレーニングになりませんか。
(広島県広島市 小田 洋)
<答>①目的により考え方により異なると思いますが、ごく一般的な健康を考えた場合はある程度食事時間、食事量を決め規則正しく実行し、決められた食事時間には空腹感があるほうが良いと思われます。体重増加を目的とする場合は空腹であろうがなかろうが極力食べることです。ただし胃腸を悪くすることもあります。いずれにせよ空腹の時に食べようが、空腹を感じなくて食べようがさして大きな問題ではありません。要は空腹を感じる時は体が要求していると思い、空腹を感じない時はそれ程要求していないと思い時に応じて食べることでしょう。

 ②この質問はウェイト・トレーニングで得た筋肉肥大は衰えるのも早いか、という疑問と了解します。これはトレーニング年数の長い人は不規則な生活をしない限り衰える時間も長い、つまりなかなか衰えない、ということです。逆にトレーニング年数の短い人は短期間で衰えてしまいます。しかしトレーニングの内容によっても衰える度合はかなり異なります。

 ③インターバル・トレーニング(ランニング)だけなら毎日行なってもオーバー・トレーニングにはならないと思いますが、30分といえども強いトレーニングであればオーバーワークになることもあり得るでしょう。軽く行なっているとしても他のトレーニング、および1日の仕事量全体が多くなればやはりオーバー・ワークになります。したがって、トレーニングの強弱には多分に個人差があるということです。

アイソメトリックスの効果

<問>アイソメトリックスという言葉をよく耳にしますが、普通のバーベル運動との効果はどのように異なるのでしょうか。たとえばバルク、デフィニションなど、またアレルギー体質にはどちらが向いているでしょうか。(寒冷ジンマシンができるのですが)
(埼玉県熊谷市 河辺秀彦)
<答>アイソメトリックスと一般のバーベル運動を比較すると、アイソメトリックスの利点は短時間で効果が得られることに集約されるでしょう。逆に難点としては「静的トレーニング」といわれるように一般の「動的トレーニング」より面白味に欠けることです。現われる効果は強度、方法、トレーニング時間等により異なりますが、一般のバーベル運動と同じような効果も望めます。

 アイソメトリックスは科学的な考え方からみれば最も効果的な方法の一つである筈ですが、やはり面白味に欠けるために一般には通常のトレーニングにとり入れている人は比較的少なく、効果に関してはどちらが優れているか断言することはできません。アレルギー体質との関連は何ともいえません。アレルギーそのものがまだ未知のもので、門外漢の我々には分かるよしもありません。

準備運動で頭痛がする

<問>経験1カ月、16歳の学生です。半月位から首を左右に振る準備運動をすると頭が痛くてかないません。普通は何でもないのです。どのような治療をすれば良いのか教えてください。それと、現在1日おきに週3回、午後8時ぐらいから9時過ぎまで行ない、10時半ぐらいに寝ていますが、このぐらい遅い時間でも良いものでしょうか、それとももっと早い時間に行なうべきでしょうか、選当な時間をお教えください。
(岡山県津山市 谷本敏行)
<答>あなたの頭痛は医師に相談すべきものです。早く医師に診てもらってください。トレーニング時間は個人個人の生活のリズムにより異なるものです。ごく普通の生活をしている人は正午過ぎからタ方にトレーニングを行なうのが良いでしょう。しかし早朝または夜間に行なってはいけないともいえません。

 習慣になれば特に問題はありませんが、起きてすぐにトレーニングするのは睡眠の影響(肉体的、精神的な眠気)が残っているのであまり好ましくありません。それと寝る直前にトレーニングを行なうと逆に肉体的、精神的興奮が収っていないので自然な眠りに入りずらいこともあり、また1日の疲労が重なり集中的にトレーニングできないこともあります。トレーニングする時間は自分の心身が最も充実する時間に行なう方がよいでしょう。

ホルモン剤服用の是非

<問>「ボディビルディング」5月号の「ボディビルダーは、はたして性的に弱いか?」を興味深く読みましたが、同記事後半の「自然にバランスのとれた食事」等について疑問を持ちましたので以下のことをご教示ください。

 ○医学書によれば一流ビルダー(特にアメリカの)達は、蛮白同化作用をもつ男性ホルモン(アナドロール等)を服用していますが、今のところ副作用はないということです。一般に副作用の恐れありとして医師は警告していますが、アメリカのビルダー達の凄じいばかりの筋肉の発達を見るにつけホルモン剤の服用を熱望しています。私の仮説では、筋肉をあまり使用しないで服用すると別の組織に悪影響が現れるのであって、ビルダーのように筋肉を充分使う人は、ホルモンもその発達のためのみに寄与すると思うのですがいかが? ○もしホルモン剤の服用が危険であるとすれば、性的行為を控えることによってもある程度ホルモンの余剰蓄積が予想され、禁欲生活も危険といえるのではないでしょうか? ○自然食を勧めていますが、たとえばリアル・プロ等はこれに反すると思えます。私は自然食を勧めることが、ホルモン剤の服用に対する警告を含めてきれい事を言っているように思えるのですが…………私としては、結局アメリカのビルダー達の実績を重視したいのですがいかが?
(兵庫県明石市 笊 征敬)
<答>あなたの質問は結局、ホルモン剤を使用したいがどのように思うか、ということですね。この問題は実際難しい課題で決定的な意見は申し上げられません。結論を先に言いますと、使用するもしないも本人の考え方一つ、ということです。今のところ副作用はないといっても、それは必ずしも断言できるものではないと思います。

 たとえば人間の肉体と精神は切り離して考えられるものではなく、人工的に変えられた肉体の影響がどのように精神面に現れるか、ということも考えなければならず、この問題は決して軽々しく考えるものではありません。副作用があるなしにかかわらず肉体、精神に変化が現れることは間違いのないことですが、やはり問題になるのは結果としては良く現れるかどうかということにもなるでしょう。

 簡単にいえば肉体的な副作用があるかどうか、それ(ホルモン剤)で得た肉体を支えている精神の道徳面は良性のものであるかどうかということです。人類は数十億年といわれる年月を費し進化発展してきましたが、科学文明が急速に発達し始めてから百数十年位しかたっていません。それ迄は人類は全んど自然のなかで自然と闘って生きてきたのです。最後に頼るのは結局自分の正真正銘の肉体であり、精神であった筈です。

 しかし近年は何かにつけ薬や人為的なものに頼るような傾向が現れているようです。そのような傾向は果して真に健全なものであるかどうか疑問です。ホルモン剤の使用はあなたが決めることですが、我々としては賛成できません。最後に次のような言葉を頭に入れていただきたい。
「努力して得たものが真に尊い」
月刊ボディビルディング1969年8月号

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