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●正しいトレーニング法●
ハック・リフトとベント・フォワード・ラタラル・レイズ

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月刊ボディビルディング1972年3月号
掲載日:2018.03.07
しばしば見受けられるあやまちで、スケジュールに厳格すぎる、というのがあります。このことは、とくに初心者に多くみられることです。
たとえば、コーチから与えられたスケジュールを、自分の体調におかまいなく、調子の良いときでも悪いときでも、まったく同じように消化しているというようなことです。
このような場合を、いわゆる「義務観念にとらわれたトレーニング」という訳ですが、やはり、人間は機械ではなく、感情をもち、いつも変化する肉体をもつ生物ですから、心身ともに好調のときは、いつもより多めにトレーニングをし、不調のときは少なめにする、というようにスケジュールにも柔軟性をもたせることが肝要です。
というと、なにか消極的にトレーニングをすべきだと考え違いをする人もいるかと思いますが、決してそういう意味ではありません。ある程度厳格にスケジュールにしたがい、ときには、スケジュールを超過達成させるように努力し、そして、不調のときは、つまらぬ〝根性論〟をもち出さず、多少トレーニングをセーブして、不調の脱出をはかり、ついには目標に到達させるということです。
もっとも、初心者にとっては、好・不調を確実にとらえることはなかなか難しいものです。しかし、実はこのことも、ボディビルで効果を促進させる〝コツ〟の1つなのです。
トレーニングに打ち込むと同時に、このようなことも身につけるように研究してください。
さて、今月はハック・リフトとベント・フォワード・ラタラル・レイズの解説をします。

ハック・リフト

≪概説≫
ハック・リフトの専門運動器具として、ハック・リフト・マシンが考案されるまでは、バーベルあるいはダンベルを臀部のあたりに両手で支持して行なわれてきました。
ところが、ハック・リフト・マシンが使われるようになってからは、いままでより効果的に、しかも運動が楽にできることがわかり、近年では欧米はもとより、日本のボディビル愛好者でもバーベルやダンベルで行なう人はほとんど見当らなくなりました。
同時にいえることは、従来からハック・リフトが盛んに行なわれていた、というよりは、ハック・リフト・マシンが使われるようになってから、より広く行なわれるようになったというわけです。

≪運動動作≫
ハック・リフト・マシンを用いて行なう場合は、マシンに背を向けて、両足を肩巾ぐらいに開き、両ひざを適当に曲げ、背もたれの部分にぴったり背を当て、バーを両手で握ります(オーバー・グリップ、アンダ
ー・グリップ、あるいはオールターニット・グリップのいずれも可)。
次いで背もたれから背を離すことなく、斜め後方に向けて、上体をせり上げるようにして両ひざを伸ばし、ゆっくりと元に戻します。
バーベルあるいはダンベルを用いて行なう場合も、基本的にはハック・リフト・マシンを用いて行なう場合と同様な動作なのですが、背もたれがないので、バランスがとりづらく、これを補うために、厚めの板の上に両かかとをのせ、できるだけ垂直に立ち上がるように心掛けることが肝心です。
ハック・リフト

ハック・リフト

≪効果≫
ハック・リフト・マシンを用いて行なう場合と、バーベルなどを用いて行なう場合とでは、いくぶん効果は異なります。前者は、大腿四頭筋におもな効果があり、大臀筋にもいくらか効果があります。
後者は、それに加えて固有背筋、僧帽筋などの背筋群にも効果を示します。

≪注意≫
ハック・リフト・マシンを用いる場合の運動のテンポは、両ひざを伸ばすときは、のびのびと完全に脚が伸びきるまで伸ばし、元に戻すときは、急に力を抜いて「ガタン!!」と音をさせないように、ゆっくりと戻すようにしてください。
また、共通の注意点としては、両ひざを十分曲げ伸ばししないで、セカセカと行なう人がいますが、これはあまり効果的ではありません。ただし、バーベルなどを用いて行なうときは、両ひざを深く曲げ腰を下げすぎると、バランスをくずしやすいので、適当に腰を下げるとよい。
運動中、両腕に力を入れ、両ひじを曲げないように注意してください。

ベント・フォワード・ラタラル・レイズ

≪概説≫
三角筋の前部および側部は多くのボディビル愛好者に親しまれているべンチ・プレス、バック・プレスなどの運動によって、ごく自然に鍛練されています。
もちろん、三角筋の後部も、ベント・ローイングなどによって、いくぶんか鍛練されてはいますが、本当にこの部分を鍛練するには、このベント・フォワード・ラタラル・レイズを行なうべきです。
とくに、コンテスト・ビルダーともなれば、背面ポーズの際、三角筋の後部がよく発達していないと、どうしても力強さに欠けてしまいます。

≪運動動作≫
両足を肩巾ぐらいに開いて立ち、床面に対して水平に上体を前傾させ、両腕を伸ばし、両手の手の平をむかい合わせ、おのおのの手でダンベルを握り、両腕を真下にぶら下げます。次いで、上体の前傾姿勢をくずさないで、両腕を伸ばしたまま、真横にできるだけ高くダンベルを持ち上げ、ゆっくり元に戻します。

≪劾果≫
三角筋(後部)、僧帽筋、菱形筋。

≪注意≫
この運動は、高いベンチの上にうつ伏せになって行なうこともできます。
上体を上下動させたり、脚で反動をつけたりしないで行ないましよう。ただし、チーティング法として行なう場合はこの限りではありません。
両ひじを曲げて行なう方法もありますが、この方法は、かなり経験をつんだ人でないと、効果的な運動動作がとれません。この種目に慣れていない人は、あくまでも伸ばして行なうようにしてください。(H・F)
ベント・フォワード・ラタラル・レイズ

ベント・フォワード・ラタラル・レイズ

月刊ボディビルディング1972年3月号

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