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弱点克服の新兵器
カール種目の変わり種

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月刊ボディビルディング1972年4月号
掲載日:2018.01.24
滝沢新一
カール系の運動は、上腕筋および前腕筋の発達に効果があり、種々の運動法が行なわれているか、従来のカール種目では思うように発達しない、物足りないなどの不満をお持ちの方は次のようなカールを行なってみたらどうでしょうか。スランプ脱出のキッカケがつかめるかもしれませんよ。
 さて、その第一の方法は、上腕二頭筋を発達させるためにトレーニングしていて、セット数を多く重ねていくと(とくにヘビー・ウエイトを使用している場合)前腕筋にかかる負荷が非常に大きくなり、二頭筋以上に前腕筋が疲れてしまい、正しいカールが行なわれず、二頭筋にあまり効果がない場合がしばしばあります。そこで、そのようなマイナス面をなくし、カールの運動中前腕筋にかかる負荷をなるべく少なくして、二頭筋のみに負荷を集中的にかけるようにしたのが次にあげるリフティング・カールとサムレス・カールである。
 また第二の方法としてインクライン・コンセントレーション・カールとダブル・ウエイト・カールがあります。
これはスティッキング・ポイントの克服やチーティングをしようとしたときにより大きな負荷をかけたり、チーティングを止めたりして効果をより強くするのに適しています。

1 リフティング・カール

 (運動方法)バーベルを肩巾ぐらいにサムレス・クリップかフック・クリップでにぎり、上体をやや前に倒して立ちます。そして、シャフトを体からあまり離さないようにしながら両肘を十分に引き上げます。
〈注意事項〉 重いウエイトを使用する場合、チーティングやシュラックに似たやり方をすると効果があまり期待できませんので、必ずストリクト・スタイルで行なってください。また、手首はまっすぐ下げるようにし、曲げないことです。
〈応用効果〉 ヒザを床につけ、軽いウエイトを使用して他のカールとスーパー・セットですばやく高回数行なうと非常に効果的です。
記事画像1

2 サムレス・カール

 (運動方法)肩巾よりややせまく、サムレス・クリップか親指を除いた他の4本の指でシャフトをひっかけるようにバーベルをにぎり、手首を下げて肘を中心にカールします。
〈注意事項〉バーベルを巻き上げたとき、重いウエイトの場合、手首を痛めやすいので注意してください。また、肘が開いたり、前後に動いたりしないように。
〈応用効果〉この方法で21セット・カール、スリー・パート・カールを行ないますと二頭筋のテフィニションをつけるのに効果的です。
記事画像2

3 インクライン・コンセントレーション・カール

 (運動方法)インクライン・カールは運動中上半身の反動をほとんど使いませんが、肘が開いたり前後にふれることがあり、効果が半減している場合があります。そこで、写真のような器具で背中と肘を固定してカールを行ないます。肘を固定する器具がないときは、厚めの板をチューブなどでインクライン・ボートやアブトミナル・ボートに固定したり、パートナーに肘をおさえてもらえば同様の効果が期待できます。
〈応用効果〉運動方法は従来のカールと同じでスクリュー・カールの要領で行なうと二頭筋の内側のカットがつきます。
記事画像3

4 ダブル・ウエイト・カール

 〈準備〉1.7mくらいのロープを用意し、その片方をバーベル・シャフトの中心に結び、他方を5kgから10kgのプレートに、結び目かプレートの円の外側にくるように結びます。そして、カールをして肘の角度が直角になる少し前に床からプレートが完全に離れるようにロープの長さを調整しておきます。
(運動方法)普通のスタンディング・カールと同様にゆっくりと腕を巻き上げます。プレートが床からゆっくり離れるようにしてください。
記事画像4
〈注意事項〉チーティングを用いたり、あまりすばやくカールを行なうと、上腕筋を痛めたり、ロープがゆれてプレートが足に落ちたりしますので、ストリクト・スタイルでゆっくりと行なってください。
〈応用効果〉ウォール・カール、スコット・ベンチ・カールなどに併用すると大きな効果が期待できます。また、ロープの先にカールできないような重いものを結びつけ、アイソメトリックスの方法で行なえば筋力を高めるのに効果があります。二頭筋の高さを増すのにも効果的な種目です。それから、この方法はカールばかりでなく、他の運動にも広く応用できます。
 以上4つのカール種目をあげましたが、これらはあまり一般に用いられていない種目ですから、腕のトレーニングがマンネリ化している人は一度おためしください。
なおこれらの種目は、早稲田大学の窪田登先生のウエイトトレーニング、サーキットトレーニング指導士養成講習会における講義、および中野ボディビル・センターの末光選手、牧野選手の練習を参考にして考えたものです。
(筆者は中野ボディビル・センター・コーチ)
月刊ボディビルディング1972年4月号

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