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ポーズ写真に強くなろう ビルダー写真講座《6》

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月刊ボディビルディング1972年7月号
掲載日:2018.04.09
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講師●平岡丈

シャッター・チャンスについて

 以前に末光選手の例をあげてちょっとふれたことがありますが、今回は、もう一度シャッター・チャンスについて考えてみましょう。
 ビルダーがポーズをとる場合、それぞれの選手によって、ポーズに入ってからキマルまでの時間が異なります。ポーズをとった瞬間にキマル選手もいれば、ポーズを始めてから1、2、3、4・・・と数えて7ぐらいでちょうどキマル選手もいます。わが国のトップ・クラスのビルダーの場合、だいたいポーズに入ってから3秒間ぐらいでキマル人が多いようです。
 そこで、ビルダー撮影においては、シャッター・チャンスということが非常に重要になってきます。ポーズがキマッた瞬間にシャッターを押すようにしないと、いくら構図や露出が完壁でも、その写真は台無しになってしまいます。
 私がビルダーを撮影するときには、撮影前にそのビルダーがポーズを始めてからいくつ数えたときにキマルかをよく打合せをし、本誌の編集長かあるいはボディビルの経験者にI、2、3・・・と数えてもらって撮影するようにしています。
 さて、それでは私が撮影したAB2枚の写真を見てください。Aの写真はポーズがキマル以前にシャッターを切ってしまったもので、どうしょうもない写真です。それに比較して、Bの写真はちょうどポーズがキマッた瞬間にシャッターを切ったもので、デフィニションも明確でポーズも安定しています。
 皆さんも撮影する場合はあらかじめモデルになってくれる人とよく打合せをして、最高の一瞬を逃がさないようにしてください。なお、コンテストの会場で撮影する場合には、打合せをすることはできないので、まず予選のときにお目当ての選手をよく観察し、キマルまでの時間を頭に入れておいて、決勝のときに撮影するようにした方がよいでしょう。(モデル●赤木久志)
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月刊ボディビルディング1972年7月号

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