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なんでもQ&Aお答えします 1975年6月号

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月刊ボディビルディング1975年6月号
掲載日:2018.03.01

ハード・トレーニングで伸びなやみを解消したいが

Q ボディビル歴は約4年です。キャリアの割には体位と筋力があまり向上していないようです。開始時と現在の体位、およびトレーニング・スケジュールについては後に記しますが、伸びなやみをなんとか解消したいと思いますので、次の質問にお答えください。

(1)伸び悩みを解消するには、もっとハードなトレーニングを行う必要があるでしようか。
(2)ハードなトレーニングとは、具体的にいって、どのくらいの強度と運動量をいうのでしようか。
(3)ハードなトレーニングの具体的な方法にはどのようなものがあるのでしようか。
(4)もしも、私がハードなトレーニングを行うとすれば、どのような方法で行うのが適切でしようか。

<体位>
記事画像1
<トレーニング・スケジュール>
記事画像2
(栃木県 小掘保雄 20才 学生)
A 質問にお答えするまえに、あなたが現在までに得たトレーニングの成果が、4年のキャリアからみて妥当なものであるかどうかについて意見を述べさせていただきます。

 トレーニングによる効果が妥当なものであるか否かを判断するには、他の人と比較することのみにとらわれないで、実施者自身の個別性を重視して判断しなければなりませんが、4年のキャリアを有するにしては、あなたのいわれるように、たしかに成果は少ないといわざるを得ません。

 現在、あなたが行なっているトレーニング法は、開始時に比べると、各種目とも著しくセット数が多くなっていることが目立ちます。使用重量は、少ないセット数で行う場合よりはいくぶん余裕のあるものを使用しているとは考察できますが、それにしても、開始時から現在までの4年間に、ベンチ・プレスが20kg、スクワットで15kgしか重量が増えていないというのは少なすぎるようです。つまり、筋力の向上が低調であったと判断されます。

 そして、このように筋力の向上が低調であったと判断されることは「筋力の向上と筋の肥大は合いともなうものである」という。人体における法則からして、体位の向上もまた低調であったと判断されることになります。

 あなたの体質がどのようなものであるのかは分かりませんが、キャリアからすれば、その成果は順当なものとはいいがたく、トレーニングの仕方と栄養、および休養のとり方などにおいて不適、かつ不備な点があったのではないかと考えられます。それらの原因については、あなたの文面だけでは資料不足ではっきり指摘できませんが、ただひとついえることは、現在のトレーニング量は、現段階のあなたにはいかにも多すぎる感がします。したがってもう一度初心にかえり、トレーニング量をへらして、基礎からやり直すことが必要なのではないかと思われます。

トレーニングの効果というものは、単純にトレーニング量を増やせば得られるというものではありません。効果を得るには、常に、筋力とからだの発達の程度に合わせて段階的に行うことが大切です。

 卒直にいって、あなたの筋力とからだの発達状態は、初歩の段階を完全に脱したとはいえないので、まだしばらくの間は基礎的なトレーニングを行う必要があると思われます。また、そのように行うことが結果的にはむしろよい成果を得ることにもなると考えられます。

 以上に申しあげたことからお気づきになったと思いますが、質問にありましたハード・トレーニングに関する諸事項は、現在のあなたにはさほどかかわりがないと思われますので、質問の形式にとらわれることなく、ハード・トレーニングということについて述べることにします。

<ハード・トレーニングについて>

 体力的な持久力を必要とするスポーツにおいては、そのスポーツにおける持久力と、競技に際しての精神力を高める意味でハード・トレーニングが必要です。つまり、体力的な苦痛を意志の力によって克服し、持久力を強化することが必要です。しかし、ボディビルの目的が、筋の持久力を強化するために行うのではなく、筋力の強化と筋を肥大させるために行うのであれば、ボディビルの運動の性質からいって、ハード・トレーニングはひかえるべきです。

 ボディビルの場合、筋力を強化し、筋を肥大させるためには、筋を上手に刺激することを一義的に考え、体力をいたずらに消耗させるようなことは慎むべきです。ボディビルは、体力的に多少の余裕をもって許容できる範囲でトレーニングを行うのが原則であっていわゆる根性をもち、からだにムチ打つように行うという性質のものではありません。

 体力的にかなりのレベルに達した人が、ときどきハード・トレーニングを行うのは、筋に対する刺激に変化を与える意味で必要であるかもしれませんが、その場合は、そのことによってもたらされた消耗を解消するために、十分な手当(休養と栄養をとること)をすることが必要です。いかに体力的に高いレベルにある人でも、回復のための十分な処置を講ずることなく、長期間にわたってハード・トレーニングを続行することは効果の面でマイナスになるといえます。

 ボディビルは、元来、自己の体力に応じたトレーニングを行うことが原則であり、そのことからいえば、ハード・トレーニングとは、彼我のトレーニング内容の比較においていえるものであって、当事者にとっては決してハードなものであってはならないということがいえるのではないかと思います。

また、どのような方法で行うトレーニングをハード・トレーニングと称するかというきまりもありません。したがって、むやみにトレーニングの強度と量を増やすようなまねは慎しむべきであると思います。

 以上に申し述べたことを自覚して、あなたも体力的にあまり無理のない程度にトレーニングを行い、段階的にその強度と量を増やしていくようにすることです。そのようにすれば、現時点ではハードと思われるトレーニングもやがてはさほど無理をすることなく行える時が必ずや来ると思います。

(担当・竹内威)

腰に負担をかけないで広背筋を発達させたいが

Q ボディビルを始めてから3カ月ほどたちます。経過は自分なりにかなり良好であると思っております。ちなみに、各運動種目の使用重量の増加は次のとおりです。
記事画像3
 各種目とも1セット10回、セット数は3セットずつ行なっています。
 ところが、最近になってベント・オ-バー・ローイングを行うと腰が痛くなります。医師の診察を受けましたところ、腰椎に異状がなく、たんなる筋肉痛であると診断されました。そのようなわけで、ベント・オーバー・ローイングをしばらく止めていれば痛みもなくなるとは思いますが、止めている間に広背筋が小さくなってしまうことを考えると残念でしかたがありません

 そこでおたずねしますが、腰に負担をかけることなく、広背筋を発達させる方法はないものでしようか。ありましたらできるだけ初心者向きの種目を紹介してください。
(立川市・佐伯)
A 問い合わせの運動種目はありますが、それを紹介する前にあなたが腰を痛めた原因について考えてみたいと思います。原因を究明しておかないと、腰がよくなったとしても、再び同じことを繰返して腰を痛めることになります。

 あなたの場合、腰を痛めた原因としては、次の2つが考えられます。

(1)ベント・オーバー・ローイングのフオームが悪いのではないか。
(2)使用重量に無理があったのではないか。

 ではこの2つについて述べることにします。

(1)ベント・オーバー・ローイングの正しいフオーム

 この運動は、初級者向きの運動とされていますが、正しいフォームで行うことは意外に難しい種目といえます。正しいフォームをマスターしている先輩やジムのコーチに直接指導を受けても、なかなか正しいフォームが身につきにくい種目です。しかも、初級者の場合、誤ったフォームで行うと、あなたのように腰を痛めることが多いのでそれだけにフォームをなおざりにすることのできない種目でもあります。

<フォームにおける要点>
 ベント・オーバー・ローイングのフォームにおける要点は、上体を前倒したときの腰のかまえにあるのです。上体を床とほぼ平行に前倒したときに、腰が[A図]のように湾曲していると、腰の筋肉が上体と重量を支えるために十分に作用しにくくなるので、強く負担がかかり、腰の筋を痛める危険が増大する。

 したがって、上体と重量を支えるために腰の筋肉が十分に作用するようにするには[B図]のような姿勢をとるようにしなければならない。つまり、腰の筋力の比較的弱い初級者の段階では、上体が前倒したときに、腰が湾曲することなく、むしろ上方へ反らすようにかまえることである。そのためには、両足の間隔を広目に開いて腰を十分に割るようにすることである。場合によっては、踵の下に木片、またはプレートを敷いてもよく、そのようにすれば正しいフォームを保つことがいくぶん容易になる。

 しかし、ベント・オーバー・イングにおける上体の前倒姿勢の際に注意しなければならないことは絶対に[C図]のような姿勢をとらないようにすることである。このような姿勢もまた、腰の筋肉が十分に作用しないのはいうまでもない。しかも、[A図]のように腰が彎曲する姿勢では、腰を痛めても、多くの場合、筋肉を痛めることで済むが[C図]のように腰椎がまっすぐになる姿勢では、腰の筋肉を痛めるだけでなく、腰椎を痛める危険性が増大する。

(2)ベント・オーバー・ローイングにおける使用重量について

 使用重量に関しましては、無理があると判断してまちがいないと思います。現在の使用重量がスクワット50kg、ベンチ・プレス40kg、それに対してベント・オーバー・ローイングの35kgはいかにも重すぎる感がします。35kgの重量を使って運動を行なっているということは、とりもなおさず誤ったフオームで運動を実施しているとも判断されるので、腰痛の原因がたんに無理な重量の使用によるものであるということではなく、フォーム上の誤りにもその原因があると推察されます。したがって、正しいフォームでもって運動を行うには、今後、使用重量を軽くして行う必要があります。

 広背筋の発達を促すには、腰に強い負担がかかるほどの無理な重量を使用する必要もなく、また、正しいフオームを保つことのできないような重量を使用する必要もありません。腰に負担がかかることなく、また、正しいフォームがくずれてしまうことのない余裕のある重量を使用し、正しい動作で運動を行なっていれば、広背筋を発達させることは十分に可能です。

 ベント・オーバー・ローイングで広背筋を的確に刺激するための正しい動作の要点は、重量を引き上げるとき、シャフトを胸の方へ引きあげるようにしないで、腹部の方へ引き寄せるように行うことである。[D図参照]それも、肘から先、とくに手首とグリップに力を入れないようにして、広背筋を縮めることを意識して行うことである。
(註:シャフトが腹部に完全にふれなくてもよい)。

 このような動作で運動を行うかぎり腰に強い負担がかかったり、また、正しいフォームが保てなくなるような重い重量は使用できるものではない。
〔A図〕

〔A図〕

〔B図〕

〔B図〕

〔C図〕

〔C図〕

〔D図〕誤 正

〔D図〕誤 正

◎腰に負担のかからない広背筋の運動

(1)ワン・アーム・ローイング
<かまえ> 片手のみにダンベルを保持し、ベンチに空いている方の手をついて、上体が床と平行になるくらいに前倒する。この場合、ベンチに手を付いている方の腕によって上体を支えるようにすることはいうまでもない。

<動作> 前述のベント・オーバー・ローイングの動作と同じ要領で、片手だけのローイングを行うようにすればよい。

(2)チンニング
<かまえ> 手のひらを前方に向けて鉄棒にぶら下がる。左右のグリップの間隔は、両腕を横に水平に伸ばした状態における両肘の間隔か、あるいはそれよりはいくらか狭いぐらいでもよい。

<動作> 両腕を屈してからだと引きあげる。いわゆる懸垂の動作を行う。筋力が弱くて懸垂運動が十分に行えないか、あるいは十分な回数の反復が不可能なときは、台の上に乗り。両足で体重を適当に支えながら動作を反復するようにするとよい。

(担当・竹内威)

上腕囲をもっと太くさせたい

Q ボディビルを始めて約1年半になります。この期間に体重が約4kg、胸囲が約8cm増えました。しかし、上腕囲が約1.5cmしか増えません。これまでの腕の運動種目としては、アンダー・グリップによるリスト・カールとツー・ハンズ・スロー・カールを行なってきました。
 一般的に同じ運動をずっと続けていると次第に発達しなくなるといいますが、私の場合、前記種目のかわりにどんな種目をやったら良いでしょうか。また、前腕には屈筋と伸縮がありますが、それぞれどんな働きをしているのでしようか。具体的に教えてください

(青森市・成瀬)
A 確かに同じ運動種目を同じ重量、回数、セット数で行なっていたのでは発達しなくなります。しかし、同じ運動種目でも重量セット数、回数に変化を与えていれば発達は促進されます。したがって、現在行なっている運動種目を中止して、異なった運動種目を行わなければならないということはありません。むしろ現性行なっている運動種目の重量・回数・セット数を徐々に増やしながら行い、それに異なった角度から刺激を与えるために他の運動種目をとり入れるという方がよいでしよう。

 あなたが希望するような効果を得るためには、バーベル、あるいはダンべルによるリスト・カール(アンダー・グリップ、オーバー・グリップ)、ツー・ハンズ・スロー・カール、コンセント・レーション・カール等を行えばよいでしよう。

 セット数は各種目とも3~5セット回数は10回前後を基準にして、それぞれの運動種目によっていくらか変化をもたせればよいでしよう。

 そのほか、上半身の運動は大なり小なり腕を発達させるのに効果があるといえます。たとえば、ベンチ・プレスは大胸筋や三角筋に効果があると共に上腕三頭筋にも効果があります。またストレート・アーム・プルオーバーは広背筋、大胸筋、前裾筋と共に上腕三
頭筋にも効果をもたらします。したがって、腕だけでなく体全体を鍛えるつもりで練習することが大切です。

 次に前腕の屈筋と伸筋の働きですが屈筋は主におもに手を内側(アンダー・グリップ・リスト・カールの際、手首を巻き上げる方)に運動させる役割をもっており、伸筋は砲丸投のスナップをきかすような運動、つまり、手を伸ばすような運動の際に働く筋肉です。しかし、屈筋、伸筋の役割は必ずしもいま述べたとおりのような運動だけではありません。ひねったりするような運動では互いに協応して働くいったようにいろいろな働きをします。

(担当・関二三男)

 バルクをつけるトレーニング法は?

Q 経験2年の18才の学生です。小さいときから病気がちで、とくにカゼを引きやすく、それがために学校を休むこともたびたびでした。なんとか丈夫な体になろうとボディビルを始め、2年間熱心にやってきたお陰で、いまではカゼもほとんど引かなくなりました。たまにカゼにかかっても軽くすみ、学校を休むようなこともなくなりました。しかし、だんだん欲が出てきて、こんどはビルダーらしい筋肉隆々の体になりたいと願うようになりましたが、もともとやせ型だった関係か、2年前とそれほど変わりません。

 現在の体のサイズは、身長172cm、体重59kg、胸囲90cm、上腕囲31cm、大腿囲52cmです。バルクをつける良いトレーニング法をお教えください。それとスーパー・セット・システムの1スーパー・セットを終って、次のスーパー・セットに移るときの休憩はどのくらいとればよいかもお願いします。現在トレーニングは週に4日、1日に約1時間ほどやっています。

(練馬区、矢野敏夫)
A 筋肉の発達は、その人に最も適したトレーニング法と、充分な休養(とくに睡眠)と栄養価の高いバランスのとれた食事をとることが不可欠の条件です。

 トレーニング法といっても、ご存知のようにたくさんありますが、それらは結局異なった刺激を筋肉に与えることですから、トレーニング法だけを変えたからといって、すぐにバルクがつくというものではありません。最初に述べたように、充分に睡眠をとっているか、食事の内容はどうか、という点をまず考えてみることです。この休養と栄養を無視して無理なトレーニングを行うことは、バルクがつくどころかかえってマイナスになってしまいます。

 一般的にバルクを増すトレーニング法の基礎的な考え方としては、低回数(6回前後)でセット数は5セット程度、種目数は6~8種目程度で週3~4回のトレーニングが良いとされています。しかし、これはあくまでも一般的なもので、同じ方法で行なっても効果のうんとあがる人もあり、それほど効果のあがらない人もあります。つまり、それは各人の体質の差です。

 本誌5月号40ページに体型とトレーニング効果について窪田先生の解説が載っていますが、あなたは最も効果のあがりにくい外胚葉型に属する体型かも知れません。しかし、あせらず長くトレーニングを続けていくことによって、きっとあなたにとって満足のいく効果がもたらされることと思います。

 スーパー・セット間の休憩は、基本的にはセット法と同じようなものですが、運動時間が長くなるので、それだけ呼吸調整が長くなり、休憩も長くなります。だいたい3~4分休憩をとればよいと思いますが、これも個人差がありますので、要は、次のスーパー・セットが完遂できるような体調になるまで休憩をとればよいでしよう。

(担当・関二三男)

筋肉の太さを増し、筋力を高めたい

Q 私はいま高校3年です。2年生のときからボディビルを始めました。始めた理由は、友だちと比較してからだが細く、力も弱いので、なんとか人並みの体格になりたいと思ったからです。そのうえ、小さいときから気も弱かったので、からだが強くなれば精神的にも強くなれるのではないかとも考えたわけです。

 2年生までは毎日1時間ずつ行なってきましたが、3年生になってから大学受験のために30分に減らしました。
 いま持っている器具は20kgのダンベル・セットだけです。ジムに行けないので、どうしても自宅で自己流のトレーニングしかできませんが、それを含んで次のことをお教えください。

 いつか雑誌で読んだことがありますが、高回数制はデフィニションをつけ低回数制は筋肉の太さを増すそうですが、私の希望は筋肉の太さを増し、筋力を高めたいのです。なにしろまだ学生ですのでベンチやバーベルを購入することが無理なのです。ダンベルだけでは軽いので、どうしても高回数制になってしまいますが、このまま続けていっても目的を達成することができるでしようか。

(新潟市・田沢誠一)
A いままでのまま続行していくるようになります。それだけ筋力も高まったことになります。ただ筋肉の太さを増すという点では、はじめのうちは効果がみられますが、次第に効果がなくなってきます。

 高回数制(ハイ・レピティション)を極端に行い、50回~100回も繰返すようになると、筋力より筋持久力が増加します。さらに負荷を軽くして長時間続けて行うと、筋持久力と共に心肺機能、循環機能の働きが高まり、持久性の高い体になります。しかし、筋肉はそれほど太くなりません。

 一般に、筋肉は最大負荷の2/3以上で6秒間以上の刺激を与えれば発達するといわれ、ふつうは10回前後の回数が効果的だとされています。しかし、1回でも50回でも筋肉がまったく発達しないというわけではありません。

 また、低回数制、高回数制といっても、何回以内が低回数制で何回以上が高回数制かというはっきりした定義はありません。運動の種目によっても違いますが、5~6回前後を低回数制、15~20回以上を高回数制と呼ぶことが多いようですが、15~20回程度なら当然筋肉の肥大は可能です。


 あなたの希望されている筋肉の太さを増し、筋力を高めたいのであればできるだけ重い重量で低回数制を採用されるのが効果的でしよう。ただ、あなたのいま持っている器具が20kgのダンベル・セットだけというのは、いかにも軽すぎます。トレーニング種目によってはどうしても重量が足りなくて回数が多くなってしまうと思いますので、バーベルを購入するのが無理だったら、せめてもう少しプレートを買い足してみてはいかがでしよう。
 バーベルがなくてもダンベルでも充分間に合います。もちろん、バーベル、ダンベル共にあればそれに越したことはありませんが、器具の不足よりも、器具をいかに上手に使いこなすかによって効果はうんと違ってきます。

 ただ、大学の受験勉強の間はあまり疲労するようなトレーニングはひかえた方が賢明かも知れません。現在は運動不足の解消程度のトレーニングにしておいて、大学に合格してから本格的に練習してはいかがでしようか。1日30分程度の練習では、筋肉、筋力を共に発達させたいといっても時間的にもちよっと無理だと思います。大学受験にも大いに頑張ってください。

(担当・関 二三男)
月刊ボディビルディング1975年6月号

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