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★自分でつくる栄養料理シリーズ6★
“卵料理オンパレード"

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月刊ボディビルディング1978年5月号
掲載日:2018.07.19
野沢秀雄(ヘルス・インストラクター)

1.SFブームがやってくる

「スターウォーズ」(惑星戦争)という宇宙を舞台にしたSF映画がアメリカで大当り。「ボク皿洗いのアルバイトをして15回もスターウォーズを見たよ」という少年が現われたり,製作した20世紀フォックス映画社の株価が急上昇して2倍になったり(この会社は以前「クレオパトラ」という大作をつくったがヒットせず、以来、会社の経営はうまくいってなかった),主演したロボットの足型が大スター並にハリウッドのメモリアルパークに残されたり,アカデミー賞やグラミー賞を得たり,とにかく大変な話題作だ。
日本ではロボットなど商標の問題で公開がさんざん待たされたが、やっと7月1日,全国の一流劇場で公開が決まっている。「未知との遭遇」「フレッシュゴードン」「宇宙戦艦ヤマト」などを上まわる大ヒットが予想されている。「スターウォーズ」のTシャツかっこいいぜ」ともう前評判がすごい。
シュワルツェネガーが主演し、人気を巻きおこしている「パンピングアイアン」(ユナイト映画)と共にわれわれは待ちどおしい。
さてさて、時代がどう変り、舞台がどこであれ「栄養価が高くて値段が安く,しかもおいしい」という,卵の人気は変らないだろう。「1個が20円」という値段は昭和30年代から不変なので「物価の優等生」と主婦たちの評判もいい。

2.白味と黄味の問題

「卵はたんぱく質源として有効ときいているが、毎日5~6個たべてもいいでしょうか?」「コレステロールが多いので心配です」「有名なビルダーは卵の黄味だけ食べて,白味は捨てるといいますが本当でしょうか?」など,全国から寄せられる手紙で,卵に関係する内容も多い。
まず表をごらんいただきたい。卵の成分を部分ごとに,それぞれ100kg当たりの栄養価を示したものである。
記事画像1
この表でわかるように,卵の黄味に栄養の大部分が存在するが、同時にコレステロールも多量に含まれる。白味は栄養価がやや劣るが、たんぱく質10%含まれ,ビタミンB2も多く,コレステロールの心配はない。したがって卵の成分の6割以上を占める白味を食べないのはナンセンスである。
逆に「黄味だけ8個~10個も飲んでいる」というビルダーが外国にいるけれど,コレステロールが血液中にふえすぎて危険である。成人病との関係がはっきりしているので,せいぜい1日に4個までにしておくほうが、健康上好ましい。

3.卵料理は誰でも楽しめる。

栄養の宝庫である卵(たんぱく源として、100円あたり約30gもの純たんぱく質が摂取できる)だが,ビルダーの利用法は意外に限られている。「生卵をツルリと飲む。せいぜいうどんやそば,カレーライスに生卵を割って入れるくらい」という人が多い。卵はちょっと工夫するだけで,いっそう栄養効果が増し、消化吸収性が向上することが知られている。以下料理法をずらりと公開しよう。

①ゆで卵

やかん,もしくはなべに1/2~2/3くらい水を入れ,ガスでわかす。ひとつまみの塩を加え,卵を静かに湯の中に入れ,グラグラ煮たてる。約1分間カラコロまわしながら待つ。ついで5分間コトコトゆで,熱湯から出す。すぐに冷水に移して,穀を水中で割り,むいておく。これで出来上り。
半熟卵にすると,消化吸収性がよく体に利用されやすい。固目の状態が好きな人は,8~10分間ゆでると内部がすっかり固くなる。

②目玉焼

フライパンに植物油スプーン1/2を加え,フライパンの底全体に油がゆきわたるように,ガスの火で温める。
生卵をポンと割って,フライパンに落とす。そのまま観察していると,透明だった白味が、だんだん固まって白くなってくる。これでもうOK。3分間以内に出来あがる。
油を使うとカロリーが多くなるのでスポーツマンに最適だ。もちろん消化性は向上する。白味が変化するのは、たんぱく質の変性のためであり,栄養価はまったく変わらない。

③.ハムエッグ

目玉焼の前にハムを1~2枚フライパンで軽くあぶり,裏返しにした上にポンと生卵を割れば,おいしいハムエッグになる。少量の塩やこしょう,あるいはマヨネーズをかけて食べると、おいしく、栄養価がさらに増す。手数はほとんどかからない。

④スクランブル(かき卵)

生卵を茶わんに割り,スプーン1杯の牛乳と耳かき1杯の食塩,スプーン1/2の砂糖を加え、はしで均一にかきまぜる。小さいなべに移し,弱いガスの火にかけ,はしでクルクルまぜる。すぐに鍋の端から卵が固まってくるので休まずまんべんなくよくまぜていると,コロコロと卵が固まってくる。火を消して,皿に移す。たいへん美しい黄色で、味もすばらしい。3分間以内でOKの料理だ。

⑤卵焼き

同じように生卵2個を茶わんに割り,スプーン1杯の砂糖,耳かき1杯の食塩を加え,均一によくかきまぜる。フライパンに油をひいて,火をけ,静かにかつ一度に卵をあける。このときフライパンを水平にゆすって,均一の厚さに広がるようにする。静かに火にかけておくと,次第に固まってくる。フライパンの片方の端から,じゅうたんをたたむように折ってたたんでゆく。長方形の卵焼きが出来あがる。この料理も3分間でOKだ。

⑥オムレツ

上記の方法で,厚めに焼いたのがプレーンオムレツであるが、別に,ひき肉とたまねぎをきざんでソースでいためたものを,フライパンの中央に一列に並べて,これを卵焼きで包むように巻くと、ひき肉入りのうまーいオムレツができあがる。
また,ごはんをバターとケチャップでいため,卵焼きでくるむと,オムレツライス(オムライス)になる。

⑦吸い物やみそ汁に

ぐらぐら煮えている吸い物やみそ汁に,ポンと割ってそのまま落すと,ゆで卵や半熟卵が味わえる。
茶わんに割って、はしでかきまぜてから,煮えた中に入れると、均一なかき玉汁ができる。熱くしてから加えないと,卵が固まらず、濁った汁になってしまうのでご用心。

⑧茶わん蒸し

やや高度な料理法。卵1個に対して100~150ccのだし汁を用意する。だし汁はこんぶ・かつお節でとると味が良いが、市販のだしの素をパラパラ加えたものでもかまわない。卵とよくまぜ,別に用意した茶わん蒸し用の茶わんに移す。このときトリ肉・しいたけ・みつば・ぎんなんなど好みに応じて入れておくと豪華である。
蒸し器に入れ、ふきんをかけて,約20分間弱火で蒸す。蒸せたら皿にのせて食卓に供する。

⑨親子どんぶり

とり肉とネギを用意する。しょうゆとみりんをまぜただし汁を,なべにかけ,とり肉とネギを煮る。煮えたところへ,卵をといてまぜたものを加えて少し煮て,そのままどんぶりのごはんに乗せ,ごはんのふたをかぶせる。
七味とうがらしとタクワンであっさり食べるとおいしい。

⑩プロティン・エッグ

内外のビルダーやスポーツマンに最も愛用されている方法。牛乳1本にプロティンパウダー大さじ1杯と生卵1個,はちみつ大さじ1杯を加え、よくかきまぜる。これを冷たいまま飲みほす。体温ぐらいまで温めてもよい。

4.卵の上手な選び方

卵料理法は上記のほかに、伊達巻き・ふようはい(かにたま)・卵どうふなど種類が多い。いずれにしろ「卵だけをそのままツルリと飲めば,コレスレテロールが体内に入りやすくて危険。料理したり,まぜたりして食べるほうが健康によい」と発表されている。
さて,スーパーなどで、大小さまざま,あるいは赤玉,白玉,産地別に販売されている。選び方のポイントをあげておこう。

㋑大玉は白味が多いので,中玉、小玉を選んだほうが得である。
㋺赤玉のほうが鶏の品種がよく,カルシウム・ビタミン・鉄などが多いといわれている。
㋩表面がザラザラした卵のほうが,ツルツルした卵より新鮮で良い。
㋥できるなら,飼料が自然の卵のほうが、配合飼料でつくられた卵より安全なので、入手するにこしたことはない。
㋭卵をポンと割って,黄味が濃く鮮やかで,黄味が盛りあがっている卵が上質である。
㋬逆に,割ったとき,黄味がくずれたり,白い胎児のようなのが見られたり,生臭い臭いのする卵は古くて危険である。以上のような知識を生かして,経済的で栄養豊富な卵を上手に健康的に大いに利用していただきたい。
月刊ボディビルディング1978年5月号

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