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新ナルシスな奴ら!Vol. 29
生稲悦宏

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月刊ボディビルディング2015年5月号
掲載日:2018.05.10
記事画像1
いくいね・よしひろ/ 1973 年8月3日生まれ(41 歳)/東京都出身/身長171cm・体重76kg(オン)93kg(オフ)/ボ歴20 年/タイトル:2005 年日本社会人選手権優勝/趣味:日本酒を飲むこと/職業:金属加工業/スポーツ歴:中学時代にラグビー
文/山本昌弘


 今回ご登場願ったのは、バルク派ビルダーとしてナルシスが一目置いていた生稲悦宏選手です。2000年代半ばに日本社会人選手権を制し、その名を轟かせていた有望選手がカムバックしてきました!
2005 年日本社会人選手権

2005 年日本社会人選手権

2005年日本社会人選手権で優勝した時

2005年日本社会人選手権で優勝した時


ナルシス(以後NY) カムバックおめでとうございます。何年ぶりでしたか?
生稲(以後YI) 8年ぶりです。一昨年、社会人選手権に出場したら予選落ちしてしまいまして、1年間一生懸命トレーニングし、昨年の社会人選手権で予選通過できました。なかなか昔のような感覚に戻れなかったのですが、「復活のためには、まず大会へ出場しなければ!」と思いまして。

NY その意気込み、さすがです。ナルシスも見習わなければいけませんね。生稲選手が社会人選手権で優勝していたころ、凄いバルクの選手であり、素晴らしいポテンシャルの持ち主と思っていたし、ライバルとして将来有望視していました。
YI 光栄です。

NY お世辞抜きで思っていたから!でも、その後急にステージから姿が見なくなって、どうしたんだろう?と心配していたんです。だからカムバックしてきたのは嬉しかったですね。大会から遠ざかった理由は?
YI 社会人選手権で優勝した年に結婚し、子どもが生まれたため、ボティビルをやっているどころではないと思い込みまして…。すぐに復活しようと思っていたのですが、予想以上に子育てのサポートが大変で。

NY 奥様に子育てを任せっきりにしないとは、素晴らしいお父さんですね。では、復活しようと思ったきっかけは?
YI 息子と娘の二人いますが、息子の友だちに「おじさん、デブっちょ!」と言われてしまいまして…。僕もショックでしたが子どももショックだろう、昔のように絞れた肉体を見せてやろう、と。それに発泡酒や焼酎、ウィスキーを毎晩飲んでいたので、健康診断で肝臓の数値が上がり過ぎていまして。

NY 子どもの率直な言葉もキツいですが、やはり健康が一番ですよね。奥様も心配でしょうし。そのころ体重は何㎏あったの?
YI 100㎏ありました。

NY そりゃ太りすぎだね!筋量が落ちて運動しなくなっての体重じゃね。かつてお父さんがすごいビルダーだった時の写真など見せたことはなかったの?
YI ありましたが、何の反応もありませんでした。でも昨年社会人選手権を観戦させたところ、筋肉に興味を持ったようで「将来はボティビルダーになる」と言ってくれました。

NY 素晴らしいね! 生稲選手のDNAを受け継いだ息子さんですから、将来有望間違いない!しっかりサポートしていってあげて下さい。さて大会への復活にあたり、いつからトレーニングをスタートしましたか?
YI 3年前です。その前の5年間はほぼ何もやっていませんでした。

NY どんなトレーニングからスタートしたの?
YI 1年間は大した重さは扱えなかったので慣らして、時間が経ってからは高重量トレーニングをしたんですが、高重量では筋肉への刺激が逃げてしまいました。そこで2年ぐらい経ってからは重量にこだわらず高回数でやるようにしたら、反応が良くなりました。

NY どれくらいの重量で、回数は?
YI スクワットならば60㎏で、最初のセットを30~40レップス前後目指し、2セット目は25レップス。最後のセットが15レップス程度になるまで10セットほどを、ショートインターバルでやるようにしています。3年前に腰のヘルニアになったのもありまして。

NY トレーニングで?
YI いえ…仕事で。

NY 毎日鉄などを運んでいるからね。トレーニングより過酷な訳だ。昔のトレーニングと比べてどう?
Y I 昔は高重量で、スクワットでは200㎏弱扱っていました。この時も脚は太くなりましたが、今のハイレップストレーニングでも当時と同じように追い込めるし反応しています。

NY 年齢とともに知識やトレーニングテクニックなども増してきますから、より反応させやすくなってくるでしょうね。ナルシスも似たような経験をいろいろしていますので共感します。トレーニングで他に変わったことはありますか?
YI 昔は週に3~4日のトレーニング頻度でしたが、今は週に5~6日トレーニングしています。また以前は高重量トレーニングにこだわっていたので1セットごとにインターバルを5分ほど取り、計3セットずつぐらいでしたが、今では最低5~6セットでインターバルは30秒ほどにし、常に息が上がった状態でトレーニングしています。あとは前からですが、早朝仕事前にトレーニングをしているので、5時前から約90分ほどトレーニングをしています。

NY えぇ~そんな早朝から!?しかもその後は工場でのハードワークもあるしね。
YI はい。帰宅したら家族と過ごし、夜は子どもと寝ています。

NY 健康的なライフスタイルですね。睡眠時間は?
YI だいたい6時間ぐらいでしょうか。

NY 重労働だから睡眠はより大切だよね。では、トレーニングの分割は?
YI 以前はドリアン・イエーツを真似て、1日目が胸と二頭、2日目が脚、3日目はオフにして4日目が背中、5日目が肩と三頭と、2オン1オフ・2オン2オフでした。現在のルーティンは月曜オフ、火曜脚・カーフ、水曜胸・腹、木曜オフ、金曜背中・カーフ、土曜腕・腹、日曜肩・カーフです。
撮影協力:ゴールドジム横浜馬車道

撮影協力:ゴールドジム横浜馬車道

NY 苦手な部位はある?
YI 背中が苦手です。大円筋の張り出しがなくて。今はジムへ行ったらまずはラットプルダウンを引くようにしています。エブリタイムな感覚ですね。

NY ではナルシスが背中の正しい動かし方を伝授しましょう(解りやすい解剖図を書き、ポイントをしっかり伝授しました)。
YI ありがとうございます。早速ジムでやってみます!

 NY 取材協力の御礼です(笑)。毎日とは言わないけど、ジムに来たら必ず刺激することで神経伝達を上げて筋肉を反応発達させるのは一つの手だよね!大先輩に「自分の回復力を信じてやらなきゃ」と言われた記憶もありますよ。では話を変えますが、最近の食事でのバルクアップ法はどうですか?
YI 基本的なことだと思いますが、復活してからは朝昼晩に鶏の胸肉を一枚ずつ食べ、朝の10時と15時にプロテインを摂るようにしています。以前は一回にたくさん食べたらあとは食べないこともあったりといい加減でしたが。それと、調整中の週1回のチートデーには毎回、日本酒を一升飲んでいました。

N Y さすが酒豪だね(笑)。ナルシスも昔は酒豪だったから調整中に一升飲んでいた時期があったけど、今じゃもう無理だわ(笑)。
YI あと、以前サンプレイの林利昭さんがデッドリフトを300㎏でやっているということだったので、真似してトップサイドで260㎏をやってみたところ、胸を張った時に大胸筋が肉離れしてしまったんです!

NY えぇー、それはヤバイね!今はどうなの?
YI 今でも大胸筋上部は若干凹んでいます。当時は半年間は大胸筋のトレーニングができませんでした。

NY トレーニングキャリアが長いと、みんないろいろ怪我の経験をしているよね。さてそろそろ大詰めですが、今年の目標をお聞かせ下さい。
YI 7月の東京クラス別と8月の東京選手権に出場するつもりです。

NY ご活躍を期待しています。ぜひ素晴らしい肉体を披露して「生稲ここにあり!」とアピールして大会を盛り上げて下さいね。ナルシスも一緒に盛り上げられるよう頑張りますよ!本日はありがとうございました。

 取材が終わった帰り道、生稲選手から御礼メールを頂きました。「さっそく電車のつり革につかまってストレッチを試している」と。さすがです!見た目のバルクや迫力とは裏腹に、穏やかな口調で話す姿やボティビルに取り組む姿勢は非常に紳士的で、生稲選手の素晴らしい人間性を知れた貴重な取材となりました。
著者プロフィール:やまもと・まさひろ(通称ナルシス)/抜群のシェイプと類希なポージングセンス、そして自らをナルシストと公言してはばからない特異なキャラクターで人気を集める元日本選手権ファイナリスト。これまでに東京クラス別70㎏級・75㎏級、日本クラス別75㎏級、東日本選手権、ジャパンオープンを制しているhttps://blogs.yahoo.co.jp/wwrcf122
月刊ボディビルディング2015年5月号

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