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ストレッチはMUSTです!【マドカのGo!Go! Fitness & Figure 第16回】

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96年初代オールジャパン・ミスフィットネス優勝 01年、04年 ミスフィットネス・アジア優勝 04年初代ミスボディフィットネス・アジア優勝 IFBBプロ 、 プロフィットネス・モデル 09年 JBBFフィットネス専門委員就任 職業 : 米国L.A.Nutrition社専属モデル&チーフアドバイザー 現在の活動 : モデル業のほか、フィットネス・トレーナー、スタジオ・インストラクター、ヨガ講師などを通して多くの人にフィットネスの悦びを伝えている。また、マドカスクールにてフィットネス&フィギュア選手の育成にも情熱を捧げている。マドカスクールはWEB参加も可能です。マドカWEBスクールにどんどんメールでご参加ください。 オフィシャルサイト LA情報満載のブログ“Happy Madoventure(ハッピー・マドベンチャー)”http://www.madokasaitou.comtext=Madoka Saito撮影協力=トータルボディデザインフィットネスVADY (大阪市中央区南船場3-10-11)[ 月刊ボディビルディング 2011年5月号 ]
掲載日:2017.06.20
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Hi! Everyone!! オフの身体づくりは計画通りにできましたか?そろそろシーズン突入、気合いを入れて心も体も引き締めようかな…なんて思い始めている頃ですね。これからは特にボディメンテナンスに気を配らなくてはいけません。筋量アップしつつボディラインを整えていく必要がある大切な時期といえるでしょう。

そんな大切な時期に見直していただきたいのが“ストレッチ”です。エクササイズの成果を上げ、(脂肪燃焼効果を上げるために)新陳代謝を良くするには“ストレッチ”が大変有効となります。“ストレッチ”は皆さんのパフォーマンス向上に必ずつながりますよ。さぁ“ストレッチ”を見直して、ボディメイキングをさらに充実させましょう*

ストレッチで差が出る!

ストレッチについて述べるには、とても広い範囲で長い話になってしまいますので、今回はフィットネス&フィギュア選手のように、ウェイト・トレーニングを行なう方々に向けて書いていきます。

先日ある選手に「トレーニングの前にストレッチをしますか?」と尋ねたところ、「しません」と答えが返ってきました。もちろん多くの選手は運動の前後にしっかりとストレッチをしていると思います。

では自身のことを思い起こしてみましょう。ジムでトレーニングを始める前にストレッチをしているか?終わった後にストレッチをしているか?

まず、ストレッチをしないでハードな運動に取り組むのは大変危険な行為です。体が運動に対して準備できていないまま始めると、筋肉も関節も腱も急激な伸張や圧力に耐えられず、痛めたりケガをしてしまったりすることになるでしょう。ストレッチを適当にしている場合も同じです。キャリア(トレーニング歴が長い)があるからとか自分は強いからという過信は大事故を招くことになりかねません。前号でお伝えしたように、ケガは未然に防ぐべきであり、ケガをしてからでは遅いのです。

フィットネスもボディフィットネスも、トレーニング自体はボディビルとほぼ同じように非常にハードなものだと認識しています。一般のスポーツよりも重いウェイトを扱い、多くのセット数や多くの回数・頻度を繰り返し行なっています。体への負担が非常に大きい競技であるにもかかわらず、意外とストレッチは“適当”という選手がいるのではないでしょうか?

ストレッチは身体づくりにとても重要な役割を果たします。ストレッチをしてから運動に取り掛かる方が筋肉の状態が良くなり、関節の動きもスムースになり、質の高いトレーニングができるのです。ストレッチは全身の筋肉の緊張をほぐし、体を目覚めさせ、パフォーマンスを向上させます。柔軟性が高まることで、ケガの予防や疲労回復を早めること、筋肉痛を軽減することができるのです。また精神的にもリラックスをもたらしてくれます。

ストレッチをするかしないかでボディラインやボディコンディションに大きな違いが出ます。特にフィットネス&フィギュアは、しなやかさを求められる競技です。女性らしいラインづくりにも役立つストレッチ!ストレッチを見直せば、さらにワンランク上のボディを創り上げられるかもしれませんよ☆

動的ストレッチと静的ストレッチ

ストレッチには大きく分けて、ダイナミック(動的)ストレッチとスタティック(静的)ストレッチがあります。簡単に説明すると、動きを加えながら筋温を上げ、関節の可動域を広げていくのがダイナミック・ストレッチ、一つのポーズで静止し、じっくり時間をかけて伸ばしていくのがスタティック・ストレッチです。

運動を始める前にするべきなのはダイナミック・ストレッチです。ウォーミング・アップによる全身運動もダイナミック・ストレッチの一環と考えられます。ウォーミング・アップというと、歩いたり軽く走ったりする有酸素運動をイメージしますが、これから行なう運動の準備となる準備運動は、全身を温めて徐々に筋温を上げる動作であり、動的なストレッチとみなされます。せっかちな人はウォーミング・アップをせずに、すぐにウェイトに向かいたいと思うようですが、準備不足で激しいトレーニングに取り組むとケガをする可能性がありますし、良いトレーニングもできません。10分程度ウォーミング・アップをしてから、肩・腕回しや屈伸、腿上げなどをして各関節を動かしながら体を目覚めさせていくのが理想的です。動かしながらほぐしていくことで全身が温まり、筋肉も精神面もエクササイズへ向かう準備ができていきます。関節の可動域を広げる動的ストレッチを行なえば、動きに余裕ができて伸び伸びとトレーニングができるのです。

フィットネス選手がパフォーマンスをする際には、ダイナミック・ストレッチがMUSTです。特に関節をよく動かして十分ストレッチしてから演技に取り組むようにしてください。

さて、トレーニングが終わってからクールダウンとして行なうのが、スタティック・ストレッチです。ハードな運動で使った筋肉を優しくほぐしながら伸ばす、筋疲労を癒すアフターケアとなります。15~20秒程度ひとつのポーズで静止してじっくりと伸ばしていく静的ストレッチは、上昇した筋温を徐々に下げ興奮している状態を鎮めてくれます。こわばった筋肉をやわらげて疲労回復や筋肉の“超回復”にも効果を発揮します。つまり質の良い筋肉を育てるのに役立つのです。また酷使した筋肉を伸ばしてあげることで、爽快感や気持ち良さが味わえます。精神的にも癒されてリラックスできるのです。アフターストレッチは心と体が悦ぶストレッチだといえますね。

私はトレーニングの合間にもストレッチを取り入れることをオススメします。インターバル・タイムにストレッチをすると、筋肉も気持ちもリフレッシュされ、良い状態で次のセットに臨めます。ゴツゴツした筋肉ではなく、滑らかで女性らしいマイルドな筋肉がつきます。美しいラインを表現するのにピッタリだといえます。

ゆっくりストレッチする時間がない、トレーニングが終わったらサッサと帰りたいなんて人も、この方法を活用すると良いかもしれませんね。

自分の体を大切に思うのであれば、ケアを怠らないことです!ストレッチは面倒でもMUST!やれば実感できます☆

☆☆☆しなやかな筋肉を育て女性の理想的な身体づくりを目指しましょう^^*☆☆☆

レッツ!ストレッチ

それでは、各トレーニングに合ったストレッチの方法をお教えします。主にスタティック(静的)ストレッチをご紹介しますので、写真を参考に丁寧に行なってみてくださいね。

静的ストレッチを行なう際の注意点は、
①反動を使わない
②力任せに行わない
③脱力した状態で行なう

です。力加減は気持ち良さを感じる程度、または“痛気持ちいい”程度にしてください。また、アフターケアとして行なうストレッチは運動後15~30分以内に行なうようにしましょう。

ストレッチで特に重要なのは呼吸です。息を止めないように、大きく息を吐くことを意識して(吐けば必ず吸いますから、吐く方を意識する)、深く大きな呼吸を心がけます。そして息を吐きながらゆっくり脱力し、伸ばしているボディパートをじっくりと感じてあげるようにしましょう。

①ダイナミック・ストレッチ(腕の開閉・肩回し・腿上げ)
②胸
③肩
④腕
⑤背中
⑥ヒップ
⑦脚
⑧腹
⑨カーフ&アキレス腱
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  • 96年初代オールジャパン・ミスフィットネス優勝
    01年、04年 ミスフィットネス・アジア優勝
    04年初代ミスボディフィットネス・アジア優勝
    IFBBプロ 、 プロフィットネス・モデル
    09年 JBBFフィットネス専門委員就任

    職業 : 米国L.A.Nutrition社専属モデル&チーフアドバイザー

    現在の活動 : モデル業のほか、フィットネス・トレーナー、スタジオ・インストラクター、ヨガ講師などを通して多くの人にフィットネスの悦びを伝えている。また、マドカスクールにてフィットネス&フィギュア選手の育成にも情熱を捧げている。マドカスクールはWEB参加も可能です。マドカWEBスクールにどんどんメールでご参加ください。

    オフィシャルサイト
    LA情報満載のブログ“Happy Madoventure(ハッピー・マドベンチャー)”http://www.madokasaitou.com

text=
Madoka Saito
撮影協力=
トータルボディデザインフィットネスVADY (大阪市中央区南船場3-10-11)
[ 月刊ボディビルディング 2011年5月号 ]


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