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ギックリ腰は日ごろのトレーニングで防げる

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.10.05
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<みんな知ってるギックリ腰>

電車やバスで綱棚の荷物を取ろうと急に体を伸ばしたとき。
休みの日に寝っころがってテレビを見ていて、横にある新聞を取ろうと体を少し曲げたとき。
引越しのときタンスを軽い気持でひょいと持ちあげたとき。
久しぶりにゴルフに行きクラブを振ったとき。

こんなとき、突然ギクッと腰のあたりに痛みを感じ、その痛みが足の方まで走り、息をするのもつらいほど痛いことがある。
これが俗にいうギックリ腰というやつである。

一度ギックリ腰になると、痛みがなくなるまでに3~4日から1週間、ひどいのになると何カ月も寝たきりで仕事もできないということもある。

では、どうしてギックリ腰は起こるのだろうか?
人間の体は、四つんばいの動物と違い、直立しているために下肢と斜めに傾いている骨盤の上に上半身が乗っかっていて、いつも重みがかかっており、また、腰部がその支点として働いているために起こるといわれている。

<ギックリ腰にもいろいろある>

単にギックリ腰という言葉で呼んでいるが、その原因はいろいろある。
軟部組織(筋肉、筋膜、靭帯など)に原因のあるもの、骨性組織(骨、椎間板など)に原因のあるもの、神経組識自身に原因のあるもの、内臓に原因のあるものなどが考えられる。

代表的な失患をあげると、急性腰痛症、椎間板へルニヤ、脊椎分離症、変形脊椎症などがある。

<油断は禁物。常に正しい動作>

いずれにしても、ギックリ腰になった人はたいていの場合、日常なんの運動もせず、正しい姿勢で規則正しく筋肉を伸ばしたり縮めたりする動作を怠っている。

この点、日頃ボディビルのようなウェイト・トレーニングを行なっている人は、重い物を持ちあげるような場合自然とヒザを深く曲げ、背スジを伸ばし、背筋を緊張させ正しい姿勢をとって動作を行なっている。

しかし、ボディビルを長年やっている人でも、比較的軽い物のときには、ついその備えを怠って、ギックリ腰の被害者となってしまうことがある。

練習のときから筋肉を冷さず、軽い重量でも油断しないで、重い重量で行なっているときと同じ姿勢で、腰部を無意識のうちにも緊張させる訓練を身につけておけば、日常の生活でギックリ腰になる心配はほとんどないといってもいい。

<ギックリ腰の積極的な予防法>

積極的な予防法としては、ハイパー・バック・エクステンションやシット・アップなどで、日頃から腰背部の諸筋群を鍛えておくのが最も効果的だといえる。

また、食生活の面では酸性食品(肉類、チーズ、卵黄など)をとりすぎるとギックリ腰になりやすく、また不幸にしてなったときも、その痛みを増す要因となるといわれている。

これから寒くなると、ますます運動不足になりがちなので、読者諸君はもちろん、諸君の身近な人々にもボディビルで得た経験と知識に基づいた重量物の持ちあげ方、腰背部のトレーニング法などを教えてあげて、ギックリ腰の恐怖から救ってあげてはいかがなものだろう。

(筆者は国立予防衛生研究所ボディビル・クラブ代表、関東協会健康管理部長)


文:後藤紀久

[ 月刊ボディビルディング 1973年1月号 ]

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