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オーバートレーニング症候群

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掲載日:2017.02.24
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー)

今回は「オーバートレーニング症候群」についてです。私の指導経験を踏まえてお話しできればと思います。(^^)

①オーバートレーニング症候群の症状

オーバートレーニングとは、トレーニング量が過多な場合、又は休息が不十分な場合、その両方の結果として運動能力の低下や怪我、又は疾患が引き起こされた状態です。私がトレーニングを見させていただいてるスポーツ選手でも、真面目で練習を休まない事に加え、過度なトレーニングが原因で起きている場合がほとんどです。具体的な症状は下記のようなものがあります。

1. 疲れやすい
2. 全身倦怠感
3. 体重減少
4. 食欲不振
5. 睡眠障害
6. 安静時心拍数の増加
7. 呼吸数の増加集中力の欠如
8. 集中力の欠如
9. 鬱傾向
10. 貧血傾向

上記のような状態になると、通常のトレーニングからパフォーマンスが伸びなかったり、酷いとパフォーマンスが落ちる場合もあります。休養を取ってもその症状が1ヶ月以上も続く事もあるので、大事な大会の前では注意が必要です。

②オーバートレーニング症候群のタイプ

その症状からバセドウ病型とアジソン病型の2つのタイプに分類される事があります。実際には競技によって様々な症状が出るので、この分類は知識として抑えておき、現場では選手やクライアントとヒアリングをして、更に細分化して客観的に評価する必要があります。

①バセドウ病的(交感性)タイプ
繰り返される高負荷トレーニングに対して、交感神経系の機能をフルに活用化させて対処しようとしているが、対応しきれない状態。体は興奮状態にあり安静時心拍数も多い。

(例)ウェイトトレーニング、スプリントトレーニングなどの、短時間で高い強度を行う競技に多い。

②アジソン病的(副交感性)タイプ
①のタイプか対応しきれない状況が長く続き、副交感神経系機能が優位となった状態。抑うつ的で安静時心拍数は多くない。長い時間の有酸素運動、LSD(long,slow,distance)的トレーニングでは,初期に①の状態となってもその程度は軽く,これが長引くとアジソン病的タイプになります。

(例)持久系の競技、疲労が蓄積してるのに、真面目に練習を続けてしまう選手に多い。

ここでよく勘違いしてしまうのが、持久系トレーニングの成果で確かに安静時心拍数が下がりますが、オーバートレーニングでアジソン病的タイプになってしまい、安静時心拍数が下がっている事を良しと勘違いしてしまう選手もいる。アジソン病的タイプになると相当パフォーマンスが落ちるので、練習でタイムや距離に対しての心拍数を計ったりする数字による客観的評価が必要です。

③オーバートレーニング症候群はどうして起こるか

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具体的な原因は下記のようなものがあります。

1. 急激なトレーニング負荷の増大
2. 栄養の不足
3. 過密な試合スケジュール
4. 不十分な休養
5. 睡眠不足
6. 風邪・病気の回復期からの不適切なトレーニング
7. 日常のストレス

栄養・休養・トレーニングが肉体発達の三大原則ですが、どれが欠けてもオーバートレーニングになります。そして矛盾するようですが、時にはオーバートレーニングになるような負荷も、肉体発達には必要です。中上級者になるとそれを分かっているので、真面目に練習するのが当たり前、知らず知らずにオーバートレーニングに陥っている場合があるのです。

④オーバートレーニングの予防

①トレーニングと休養は等価値である事を認識する
トレーニング+休養+栄養=肉体発達
である事はご存知だと思いますが、改めて、休養について積極的にプログラムし、週に1〜2日は完全OFF日を作る必要がある。オーバートレーニングに陥っている人は、毎日トレーニングしてる人に多いです。

②トレーニングプログラムを柔軟に変更する
初期プログラムを遂行する事は大事ですが、コンディションに応じてトレーニングプログラムを変更する事は、もっと大事です。
コンディションの良し悪しの目安は、

1. 自覚的疲労感
2. 運動能力の低下
3. 疲労からくる諸症状

などです。3.に関しては「疲れると胃腸に来る」「強度が上がると口内炎になる」など、自身の身体の傾向が分かってくるとオーバートレーニング兆候を見つけやすいです。

まとめ

ボディビル、フィジーク競技のダイエット期間は、ハードなウェイトトレーニング、頻繁な有酸素運動、大会までの揺るぎない意志で、オーバートレーニングに陥りやすいです。早めに自覚し、初期段階での休養が絶対的に必要です。厳格に評価できるパーソナルトレーナーに意見を求めたり、客観視できる場に定期的に出る事をお勧めします。
  • 三橋 忠
    加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
    ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
    大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。

    <資格>
    ・厚生労働大臣認定柔道整復師
    ・加圧スペシャルインストラクター
    ・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
    ・キネシオテーピングトレーナー

    <競技実績>
    2008年ボディビルMr茨城 準優勝
    2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
    2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝