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第48 回全日本学生ボディビル選手権
10 月20 日(日)/小松川さくらホール

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[ 月刊ボディビルディング 2014年2月号 ]
掲載日:2017.08.30

向井竜太(了徳寺大学3年)
関東に続いて連勝!!

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 今シーズン国内のボディビル選手権最後となる第48回全日本学生ボディビル選手権が小松川さくらホールで開催された。

 関東選手権が約2週間前に行われ、関東チャンピオン向井に対し2位の和田が調整次第では十分逆転も考えられた。

 また3位笹沼が絞り込んでジャイアントキラーに化すのか?はたまた関西勢の巻き返しがあるか否か?楽しみは尽きなかった。

 さて、ラインナップでは去年、関西勢が少なかった為、今回初めて私が見る選手が多かった。特に目を惹いたのが、今季関西チャンピオン岡山大学の長崎!

 色は白いのだが、丸々とした上体は非常にインパクトがあった。ただ上体に見合う下半身を持ち合わせてはいないのが残念だった。また、6位に入った愛知学園大学の羽佐田もきっちり絞って個々の筋肉はセパレートしており目立っていた。

 さて、表彰台は了徳寺大学の向井と早稲田大学の和田、そして神奈川大学の石井、愛知学園大学の鈴木の4選手の中で争われるのはは明確だった。常に気迫溢れるポーズでセパレートした筋肉で押しまくる向井に対し、丸い胸と肩で隆々で有りながら消極的に見えてしまう和田にもはや歴然であった気がする。

 そして3位、4位争いは若干細さは感じるが皮膚の質感が良くセパレートした愛知学園大学の鈴木に対し、背中の広がりもあり脚の発達した神奈川大学の石井かと思われた。ここの差はおそらく票が割れたであろう。それほど明確な差がないように感じた。

優勝 向井竜太(了徳寺大学3年)

 関東チャンピオンとしてのフィジークを維持したまま、全日本へ出場してきた。向井の真骨頂は何と言っても、バックポーズで見せる背中の凹凸感、そして臀部からハムストリングスにかけての隆起したカット!特筆すべきははっきりと形、大きさもあるカーフ。素晴らしいの一言だ。

2位/和田 駿(早稲田大学4年)

 胸、肩の発達は素晴らしく、前回の関東大会よりも良く絞れていた。前鋸筋まではっきりとセパレートして、前回より絞ってきたが、向井に比べるとサイドポーズで脚の大きさで差がでた。
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3位/鈴木博之(愛知学園大学2年)

 リラックスポーズで脚からしっかりセパレートしており、皮膚の質感も良く、まるで競走馬のようであった。ただ上位2人と比べると、線が細く残念だった。とはいえ2年生なので、来年十分期待出来る。
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4位/石井 洋(神奈川大学4年)

 彼も去年からなかなか良いコンディションだったと思う。背中も広く、大腿四頭筋の発達もまずまずであったが、横に広いぶん薄さも感じた。
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5位/北村拓己(早稲田大学4年)

 常にしっかり調整していてシルエットもいい。参加選手中で一番カットが良かった。しかし上位4人と対抗するには、バルク不足は否めない。
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6位/羽佐田壮哉(愛知学園大学2年)

 色は白かったがきっちりと絞れて、なお且つ筋肉の質の良さを感じた。若干線が細いが、この選手もまだ2年なので、これからが本当に楽しみである。
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7位 長崎 翔(岡山大学4年)

7位 長崎 翔(岡山大学4年)

8位 柴田将暢(早稲田大学3年)

8位 柴田将暢(早稲田大学3年)

9位 相澤飛鳥(神奈川大学1年)

9位 相澤飛鳥(神奈川大学1年)

10 位 星川慎一郎(京都大学4年)

10 位 星川慎一郎(京都大学4年)

11 位 鎗田将史(早稲田大学2年)

11 位 鎗田将史(早稲田大学2年)

12 位 千葉浩樹(東京大学4年)

12 位 千葉浩樹(東京大学4年)

13 位 笹沼俊介(神奈川大学3年)

13 位 笹沼俊介(神奈川大学3年)

14 位 卯月大登(早稲田大学3年)

14 位 卯月大登(早稲田大学3年)

15 位 鳥居繁昌(名古屋学院大学3年)

15 位 鳥居繁昌(名古屋学院大学3年)

16 位 西尾大地(早稲田大学2年)

16 位 西尾大地(早稲田大学2年)

17 位 大内聖志(早稲田大学3年)

17 位 大内聖志(早稲田大学3年)

18 位 圓尾将隆(岡山大学3年)

18 位 圓尾将隆(岡山大学3年)

19 位 定方直人(早稲田大学2年)

19 位 定方直人(早稲田大学2年)

20 位 八木智義(早稲田大学2年)

20 位 八木智義(早稲田大学2年)

女子の部 ハーパニエミ・アンナ(東京大学4年)

女子の部 ハーパニエミ・アンナ(東京大学4年)

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左より石井、和田、向井

左より石井、和田、向井

●部分賞

胸:和田 駿
腕 :石井 洋
腹:北村拓己
背:和田 駿
脚:向井竜太
モストマスキュラー/向井竜太
ベストポーザー/向井竜太

●団体の部

一位 早稲田大学
二位 愛知学園大学
三位 了徳寺大学
四位 神奈川大学
五位 岡山大学
六位 京都大学
団体優勝の早稲田大学

団体優勝の早稲田大学

後記

 今年の全日本は去年と比べて関西勢がかなりいいコンディションで出場し、しかも表彰台に絡む選手も何人かいて大変見応えがあった。関西勢は全般的にポージングの下手、というか自分をアピールできていない選手が多く見受けられた。非常に勿体ないと思う。

 また、今年上位を占めていた4年生も卒業するが、次世代が育っていることは嬉しい限りである。

 ただ、全般的に言えることは、上体はいいけど、下半身か疎かというか見あっていない。ボディビルの基本は下半身ということを良く理解してしっかりと土台を作り上げていただきたい。

 今後、卒業してもボディビルを続けて是非、地区大会、ブロック大会とチャレンジして欲しいと強く思っている。


レポート/千束正彦 写真/中島康晴
ちづか・まさひこ/ 1957 年山口県防府市生まれ/公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟1級ボディビル・フィットネス審査員、1級指導員、AFBF アジアボディビル・フィットネス審査員、パイオニアモススノーボードアドバイザリーライダー
[ 月刊ボディビルディング 2014年2月号 ]

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