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1年間毎日 高タンパク質食を摂取すると、、、 NSCAカンファレンス

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掲載日:2017.02.14

NSCAカンファレンス 〜高タンパク質食〜 Jose Antonio氏の講座を受講してきました!

フィジークオンラインの読者の方々の中でも、日頃から「高タンパク」を意識して食事をする人や、プロテインを摂っている人も多いと思います。この講座では、「高タンパク質」の食事が体に与える影響、リスク、またよく言われている「プロテインを摂ると腎臓に悪い」ということについての検証結果など、国際スポーツ栄養学会(ISSN)の研究に基づいたデータを元に、とても興味深いお話しをされていましたのでまとめてみました!
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Jose Antonio氏とは

国際スポーツ栄養学会(ISSN)会長  Jose Antonio氏

国際スポーツ栄養学会(ISSN)会長 Jose Antonio氏

元NSCA理事、国際スポーツ栄養学会(ISSN)の会長でもあり共同設立者。ノバサウスイースタン大学(米)エクササイズ&スポーツサイエンス学部准教授で、スポーツサプリメントの世界的なエキスパートです。

Jose Antonio氏がサプリメントや食事に興味を持ち始めたのは、ボディビルをしていた叔父の影響だそうです。とにかく肉と米を大量に食べている叔父を、よくタンパク質を食べているなと思って見ていたそうです。

現在はJose Antonio氏一家は、フロリダ在住で、ご自身はスタンダップパドルボートを、奥様はトライアスロンを、また高校生の双子の娘さんは陸上をされているという、まさにアスリートファミリー。

家族全員がタンパク質を大量に摂取しているそうです。


高タンパク質のリスクとは?

『高タンパク質』の『高』とはいったいどのくらいと思いますか?

これには色々と定義があるようですが、運動している人達にとっては一般の定義というものは当てはまらないとJose Antonio氏は考え、このように語ります。

「『高』の定義は1日体重1kgあたり2.2g。私は、これ以下は多量タンパク質を摂取したことにあてはまらないと考えています。覚えておくべきことは、炭水化物や脂肪を大量に摂取し食べ過ぎてあまり動かない、これは当然太ります。」
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「私はトレーニングを積む大学生の被験者が、タンパク質の過剰摂取をするとどうなるか実験しました。トレーニング方法は従来と変わらず行い、1日4.4g/kgを摂取し、体組成、体重、除脂肪量、脂肪量がタンパク質を過剰摂取する前と比べてどのように変化をするかを調べました。

 1日4.4/kgというのは、かなり高いタンパク質の量になります。これだけのタンパク質を摂ろうと思えば、1日ドーナツ4個を余分に食べるほどのカロリー数になります。そしてこの研究の結果分かったことは、タンパク質を過剰摂取しても『何も起こらなかった』つまり、体組成、体重、除脂肪量、脂肪量にはなんら大きな影響は与えなかったと考えられます。

 トレーニングの量や強度を変えない限りは、タンパク質は体組成に影響を与えないということが分かったのです。」

また、他の実験でも、高タンパクを摂取しトレーニングをした場合には、体脂肪が下がり、タンパク質を大量に摂ることは体組成に効果的であるということが分かったそうです。



プロテインの飲み過ぎは腎臓に影響を与える?プロテイン過剰摂取の害?!

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Jose Antonio氏が、高タンパク質についての研究を始めた理由は、高タンパク食が腎臓に良くないと、証拠や根拠もないまま30年ほど前から言われていたことに決着をつけたいと思ったことがきっかけだそうです。

「私は、1年間ボディビルダーの男性たちを対象として高タンパク質食のサイクルを採用し、臨床実験と研究を行いました。その結果、肝臓や腎臓の機能には何も影響を及ぼさないことがわかりました。現状、アスリートを見ていると、プロテインが過小摂取の人が多いのです。炭水化物は朝昼版と3食米を食べればすぐに過剰摂取になりますが、タンパク質の過剰摂取というのはなかなか難しいものなのです。」
このような理由もあり、Jose Antonio氏は、プロテインを摂取することを奨めているそうです。

運動生理学やスポーツ栄養学において炭水化物の研究は多くされてきているのに対して、、『高タンパクの過剰摂取』について研究をしているのは、Jose Antonio氏と他にもう一人、世界で2人しか居ないそうです。

Jose Antonio氏は「最近、ソーシャルメディアが発達してきて、その中で何の検証もなく正しい知識も持たずに、タンパク質が腎臓に悪いだとか、クレアチンを飲むと痙攣を引き起こす、腎臓にも悪いなどと流す人達が沢山います。また何も知らない素人がそういう記事を書き発信しているので、きちんと研究して発信している情報を覆い隠してしまっています。なぜならそのような研究をベースにした情報はとても少ないからです。国際スポーツ栄養学会(ISSN)では、栄養の真実を伝えるべく力を尽くしています。そういう誤解に惑わされないで下さい。高タンパク質食を1年以上続けても有害ではなく、むしろ主な栄養素としてタンパク質を考えるべきであると考えます。」と語ります。


たんぱく質摂取の重要性の再確認、、、

いかがでしたか。この講座を含め、他にもNSCAジャパン理事長を務められていた森谷敏夫氏による『筋肉は偉大な臓器である』の講座など、NSCAのカンファレンスを通して、高タンパク質の食事を摂る重要性を知ることができました。

日本では、年を取ってくるとできるだけ肉よりも魚をというような考え方や、ダイエットは肉を食べずに痩せるなど、様々な誤った情報を刷り込まれている人も多いのではないでしょうか。

タンパク質が筋肉をつくる、筋肉がよく動く健康な体をつくるので年を取ってもプロテインを飲んだり、しっかりタンパク質を摂り運動をする食生活が大切だということを改めて考えさせられました。

Jose Antonio氏の研究は、アメリカでアジア人を含む様々な人種を用いて実験や検証をされています。日本人だから、タンパク質の量は少ない方が良いという理由は思い浮かばないとのことでした。体を鍛えている方々は特に、1日体重1kgあたり3gのタンパク質摂取を目安に体づくりを目指してみてはいかがでしょうか。


特定非営利活動法人NSCAジャパン(全米ストレングス&コンディショニング協会・日本支部)

HP:www.nsca-japan.or.jp

Blog:オフィシャルブログ