フィジーク・オンライン

Ad by aerobis

Weekly Monthly Shopping
  • トップ
  • フィットネス
  • コアトレーニングプログレッション #後編 NSCAジャパンS&Cカンファレンス2017 講演 Scott Caulfield

コアトレーニングプログレッション #後編 NSCAジャパンS&Cカンファレンス2017 講演 Scott Caulfield

この記事をシェアする

13
掲載日:2018.02.07
記事画像1
「コアトレーニングプログレッション」
講演:Scott Caulfield(CSCS,*D, RSCC*D, NSCA本部ヘッドS&Cコーチ)
2017年12月9日(土)、10日(日) 神戸ファッションマートにて行われたNSCAジャパンS&Cカンファレンス2017での講演の概要を紹介する。

SAIDの原則(要求に対する特異的適応)

負荷や強度を漸進する際に目安となるのが制御能力と適応性である。
これらにおいて非常に重要となるのが、「その要求は適応を起こす事に対して適切か」という点である。

SAIDの原則(要求に対する特異的適応)における一貫性と継続性の二点において身体を適応させるためには十分な量もしくは継続が必要になるが、その際には以下を再確認する必要がある。

・誤った理由でエクササイズが漸進されていないか
プログレッションする時には必ず理由を考えること。

・不安定なものを使うことはアスリートにとって有益か
不安定な土台を使うことが大事だと提唱する人もいるが、一般的なスポーツにおいて地面は動かず、必ずしも有益ではないことがある。

例えば片足で不安定な状態にさせ、その状態で動作を行わせるエクササイズに関し、不安定に不安定を重ねることは特筆した必要があるのか、どういった理由でスポーツ動作に転移するのかを考える必要がある。

活性化のためのエクササイズとその注意点

記事画像2
アクティベーションアイソレートと呼ばれる、筋を部分的に活性化するためのエクササイズの一例として、ヒップリフトを複数段階にプログレッションさせていく種目を紹介した。筋に対する活性化だけでなく、関節位置を整える事も発揮筋力や動員する筋に大きく影響する。

こういったエクササイズに関しては特にその重要性を明確にし、クライアントや患者のニーズを踏まえて個別に設定することが望ましい。

また、対称性を再獲得することもアクティベーションアイソレートの目的の一つである。可動域で何度広げるというものではなく、左右の動きのバランスを把握し整えるようアプローチしていく。

注意すべきは、ここで狙うのは活性化であるということ。あくまでこれらのアクティベーションアイソレート種目は動きの準備を整える事を目的としたものなので、筋肥大や最大筋力の向上を狙うものと混同しないようにすることが非常に大事である。

実際にエクササイズを行うときには肩、肘、手関節のアライメントや方向性を合わせ、肩甲骨の下制と外転、頚部や頭の向き、胸椎や骨盤の前後傾等に関しても全てニュートラルポジションを保ち、可動域を出すために代償動作を行わないように注意する。

安定性とは何か

記事画像3
腹横筋により腹部をへこませることは実際には状況次第で安定性を減少させるとされており、それと対象的に腹部を固めることは安定性を向上させることが証明されている(Kavic and McGill 2004)

安定性とは、様々な変化や偏位に対する抵抗力のことであると考えられる。
一例として、関節のアライメントや姿勢の維持が可能か。負荷に対して反応し耐えることが十分にできるか。
関節の剛性や関節の位置を保つこと、動揺に対して反応する能力、腰痛を避けることや固有受容器の促通、筋力的なもの等がある。

それらに対するエクササイズの応用例として、紐やバランスボールを使った種目において瞬間的に外部からバランスを崩すような力を加え、それに即座に反応と対応をすることや非対称性の種目を紹介した。

そうしたトレーニングにより体幹部の安定性を増すことで競技選手のパフォーマンスを上げたりスポーツ技術に直結するかというと、必ずしもそうとは言えない。あくまでこれらは準備でしかないからである。この位置づけを忘れることなく動きや競技にどうつなげるかを考えることが必須である。

これらのエクササイズは有効に活用すべきであるが、本やネットに書いてあったから等の適当な理由でメニューに組み込まず、あくまでも本人に合わせた必要性のあるメニューを組み込む事と、それらを実施する本質を見失ってはならない。
スコーピオンエクササイズ

スコーピオンエクササイズ

記事画像5
実技に関しては、膝を曲げて上方へ持ち上げる「スコーピオン」等、数種目を実施した。それらの種目の実施に際し、可動域を出すことを優先してしまい体幹部が動いてしまう代償動作を起こさないように、必ず体幹部はニュートラルを保ちブレーシングする事を強調した。

一通り実技を終えた後、最後に「オツカレサマデシタ」と述べて講演を終えた。


文:せきぐち

Recommend