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【減量】大量のインスリンは脂肪の蓄積を促す

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掲載日:2017.04.11
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筋肉におけるインスリン受容器官の感度を高めるボディビル

食物が体内に取り込まれたとき、インスリンは、筋肉における受容器官に働きかけます。それゆえ、筋量が多く、脂肪の少ない人ほど、筋肥大の可能性が多く、脂肪が蓄積する可能性は少ないのです。これをカロリーの分配効果と呼ぶことは、お話したかと思います。

太っている人の場合、脂肪細胞におけるインスリンの感度が高いのに対して、筋細胞におけるインスリンの感度が低いのです。だから、太っている人が食事をした場合、カロリーは、筋肉よりも脂肪に貯め込まれやすいのです。

脂肪の少ない人に比べて、太っている人が食事をした場合は、大量のインスリンが放出されます。大量のインスリンは、脂肪の蓄積を促す強い要因となる事を忘れないでください。

食物繊維は減量を助ける

繊維は消化されないためカロリーを持たず、減量に貢献してくれるものです。この食物繊維には二種類あります。ひとつは不溶性の繊維で、腸内に水を運びます。このタイプの繊維は、ニンジンやカリフラワー、グリーンピース、ブロッコリーなどの野菜の構造部に見られます。ブロッコリーを1カップ束得たとしても、たいしたカロリーではありません。だから多くの人は、カロリー制限をしているときに、これらの野菜を選ぼうとするのです。

果物や豆類の中に含まれている可溶性の繊維は、消化管に水を運びます。この可溶性の繊維は、炭水化物の消化を遅らせ、糖として血中に溶け込むスピードを遅くします。もし糖が非常に早く血中に溶け込めば、大量のインスリンが放出され、カロリーは脂肪細胞に向けられます。可溶性の繊維は、炭水化物の血中への侵入を遅らせ、インスリン反応を鈍らせます。インスリンが過度に分泌された場合、カロリーは、脂肪よりもむしろ筋肉に向けられます。もちろん、一回の食事の量を増やさないことも、インスリンの分泌をコントロールするのに重要です。

また、可溶性の繊維は、もう一つおもしろい特徴を持っています。それは、筋肉におけるインスリン受容器官の感度を高めてくれるということです。このことは、インスリンが、脂肪よりも筋肉に対して働きかけることを意味します。その結果、カロリーが筋肉に向けられるようになるのです。

運動はカロリーの分配能力を高める

カロリーを減らせば脂肪が使われる、ということを知っている人なら、動かないでじっとしていることが肥満に繋がることもわかるでしょう。

逆に、筋発達には何千ものカロリーが必要だと信じている人は、運動さえすれば引き締まった体が手に入ると誤解しています。僕は、一日に一時間も一時間半も有酸素運動をしていながら、ちっとも脂肪を減らせないボディビルダーをたくさん知っています。

皆さんは、炭水化物も太る原因になり得る、ということをもう知っているでしょう。覚えておいてほしいのは、正しいエクササイズを選ぶことが、カロリーの分配効果を高めるということです。

バスケットボールからウォーキングまで、どんな運動でもカロリーを燃やすことができます。これらの中でも、何年か前から、有酸素運動がウェイトコントロールには最も効果的だと言われ続けてきました。しかし、これは誤りです。確かに、有酸素運動は脂肪をエネルギー源として使い、カロリーを燃やしますが、代謝は刺激しません。

ウェイトトレーニングは、体に刺激を与え、よりカロリーを燃やすようにします。これには二つの理由があります。ひとつには、ウェイトトレーニングが筋肉破壊とその再構築を引き起こす、ということがあげられます。再構築の過程では、多くのカロリーが必要とされるのです。また、ウェイトトレーニングを行えば、その結果として筋肉がつきます。筋量が多ければ多いほど、代謝率は高くなるのです。それに、より多くの筋肉を得ることにより、筋肉におけるインスリン受容器官が目覚め、カロリーの分配効果が高まります。そして、筋肉における受容器官がびんかんになればなるほど、脂肪細胞における受容器官の感度は低くなります。ですから、食べ過ぎることなく筋肉を付けていれば、筋肉を発達させながら脂肪をエネルギーとして使うことが可能になるのです。

体内で熱を発生させることをサーモジェネシス(熱発生)と呼んでいますが、この熱発生には、カロリーが必要です。ですから、熱発生を促すことは、カロリーの分配効果のひとつということができるでしょう。運動すること、そして食べることは、両者とも熱発生を引き起こします。ハーブエフェドラとタンパク質を多く含む食品は、交感神経系(SAS)を刺激します。この交換神経系は、熱発生の主な調整役です。肥満は、交換神経系の働きが鈍ることによって起こるという仮説さえ立てられています。高タンパクの食事は、交感神経系をある程度刺激し、カロリーを燃やすのに役立つでしょう。エフェドリンやマオウ、カフェインも、その程度は小さいですが、熱発生を促し、食欲を抑え、脂肪を分解してエネルギーを引き出すのに役立ちます。

褐色脂肪細胞(BAT)は、内臓を保護するために存在しています。我々が減らそうと躍起になっている皮下脂肪とは異なり、褐色脂肪細胞は、筋肉の様に代謝がとても活発で、それゆえカロリーを必要とします。交感神経を刺激することにつながり、その結果、より多くのカロリーが消費されるようになります。

  • ■究極の筋肉を作り上げるためのボディビルハンドブック
    2013年6月20日第6版発行
    著者:クリス・アセート
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社

[ 究極の筋肉を作り上げるためのボディビルハンドブック ]

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