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カルシウムの働き<ミネラル>

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掲載日:2017.08.29
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元素の中でC、O、H、Nは通常、ミネラルとは呼びません。ですので、111ある元素から左記の4つを取り除いた107の元素がミネラルとなります。

●ミネラルの分類
・金属ミネラル:鉄、金、銀、銅など
・非金属ミネラル:リン、セレン、ヨウ素など
・類金属ミネラル:ホウ素、ケイ素、ゲルマニウムなど

主要ミネラル:1日の摂取量が1000mg以上のもの
微量ミネラル1:1日の摂取量が1mg以上100mg未満のもの
微量ミネラル2:1日の摂取量が1mg未満のもの
微量ミネラル3:必然性が確認されていないもの

ミネラルが必須かどうかを定義するのは、実はとても難しいことです。ヒトに欠乏症が発症して、そのミネラルを補給したら良くなった、という事になれば必須ミネラルとして証明されます。

と、言いましても、欠乏症が見つかっているミネラルの数は少なく、現在は動物実験で欠乏症が見つかれば、ヒトも欠乏しているであろうとみなす事になっています。だから、現時点で必須でなくても、将来必須ミネラルが出てくる可能性は大きいのです。

カルシウム(Ca:Calcium)

カルシウムは体内に存在するミネラル類の中で最も多く、休重50kgの成人の場合、体内には約1000gものカルシウムが含まれます。

カルシウムというと、まず骨を思い浮かべる方も多いと思います。体内のカルシウムの約99%が、骨や歯の骨組織に、1%が細胞内、0.1%が血液中に存在します。

カルシウムは、ほとんどがイオンの形で存在しています。細胞内が1、細胞外が10000という、絶妙なバランスを保っています。
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カルシウムの吸収
カルシウムの吸収は、様々な身体の状態や、同時に食べる物に影響されます。例えば、体内でカルシウムが欠乏している時は、一時的に吸収が促進され、過剰の時は抑制されます。ですから、摂り過ぎは心配せずに、どんどん摂取して下さい。

カルシウムの不足は、短期間ではっきりとした白覚症状が出ません。ですから、身体の異常に気付いた時には、取り返しのつかない状態になっている事が多いと言えます。

食品に含まれるカルシウムでも吸収率に差があり、乳製品で、約40%、小魚で約30%、野菜で約20%弱と言われています。どの栄養素でもそうですが、食べた栄養の全てが吸収される訳ではありません。沢山含まれているからといって、必要量に足りているとは限らないのです。

カルシウムの吸収を促進する成分は、牛乳中のカゼインというタン白質成分が分解されて出来る、カゼインフォスフォペプタイド(CPP) や、ビタミンD、乳糖などがあります。牛乳を温めると上澄みの膜ができますが、あれがカゼインです。捨ててしまう方が多いと思いますが、この事を考えると味がどうかは別として、捨てずに食べてしまうのが良いですね。

カルシウムは胃の中に入ると、胃酸と混じり、イオン化されます。この、イオン化されたカルシウムには、プラスが2個もついている、(Ca++)の形をしています。そして小腸の上部、主に十二指腸で吸収されます。回腸部でも吸収はしますが、効率にはかなり個人差があります。

と、いうことは、胃の状態がカルシウムの吸収に深い関係がある、という事になります。胃酸の分泌量が低下すると、カルシウムの吸収力も当然、低下します。

また、カルシウムを含め、ミネラルの殆どは電気的な吸収をします。

胃酸と混じってプラスが2つ付いたカルシウムイオン(CA++)は、腸の壁を通り抜けて体内に入る為に、電気のプラスを外さなければなりません。腸の内壁はマイナスに荷電しています。カルシウムのプラスを外してくれるのが、マグネシウムです。マグネシウムによってプラスを外して貰ったカルシウムは、やっと吸収されます。

腸壁にカルシウムがいる時、マグネシウムが無いとカルシウムは吸収されずに便となって身体の外に出て行ってしまいます。沢山カルシウムを摂っても無駄になってしまいますね。もったいない事です。最近のカルシウムサプリメントのほとんどには、そのためにマグネシウムを入れています。15年程前まではカルシウムとマグネシウムのバランスはCa2:Mg1と言われていました。しかし、ストレスなどでマグネシウムは簡単に失われてしまい、現代社会ではマグネシウム不足が著しくなっているため、最近の文献では1: 1くらい必要と言われる様になって来ました。ススんでいるサプリメント会社は、もう1: 1で発売し始めています。

その他に、活性型ビタミンD3は、小腸上皮細胞の核に直接作用し、CBP(カルシウムパインディングプロテイン)という、カルシウム吸収専用のタン白質を作り出し、カルシウムの吸収を助けます。
  • 星 真理(ほし まり)
    栄養整合栄養医学協会認定 分子栄養医学管理士
    栄養学の専門家として老若男女を問わず、一般人からトップアスリートにいたるまで、あらゆるニーズにも対応した栄養指導/栄養セミナーを個人、競技チーム、学校、企業を対象に行っている。
    著書「アスリートのための分子栄養学」(体育とスポーツ出版社)

    分子栄養学(正式名称:分子整合栄養医学)
    ノーベル賞を2つ受賞した米国人生化学者ライナス・ポーリング博士(1901~1994年)が、栄養学と医学とを融合させて研究し、分子整合栄養医学として確立した栄養医学。

  • アスリートのための分子栄養学
    2014年3月31日初版1刷発行
    著者:星 真理
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


[ アスリートのための分子栄養学 ]

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