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ワークアウトドリンクの糖質を有効に活用するには

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掲載日:2018.04.19
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トレーニング開始後、数時間の間は筋タンパクの入れ替わりが激しくなっています。そしてタンパク合成よりも、むしろ筋タンパクの分解のほうが激しくなっています。(※11)

これを防ぐためには、運動中にワークアウトドリンクとして糖質を摂取することです。体重1kgあたり1gの糖質をトレーニング後に摂取することで、タンパク分解を抑制でき、窒素バランスをプラスにできたという報告があります。(※12、※13)

また筋タンパク分解を抑えるだけでなく、運動中の糖質摂取により、低強度/長時間の運動であれ、高強度/短時間の運動であれ、パフォーマンスが改善されることは数々の研究により明らかとなっています。 (※14, ※15, ※16, ※17, ※18, ※19)

運動後よりも、運動中に糖質を摂取したほうが良いことは言うまでもありません。しかし運動中に大量のドリンクを飲むと、胃もたれして不快感が生じ、パフォーマンスにも悪影響が生じます。胃もたれしないようにするには、ドリンクの吸収速度が重要になってきます。

早く吸収される糖質としては、分解の必要がない単糖類であるブドウ糖が真っ先に思い浮かびます。しかし消化だけでなく、吸収を考える場合、「浸透圧」が関係してきます。

糖質と浸透圧の重要な関係

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ドリンクの吸収速度を早くする場合、そのドリンクが「等張性」であることが必要となります。等張性というのは、人間の身体の細胞と同じ浸透圧であるということ。同じ浸透圧だと、水は胃から小腸に移行しやすいのです。

しかし小腸から水が吸収されるとき、今度は浸透圧が低いほうが有利となります。等張性よりも浸透圧が低いことを「低張性(hypotonic)」と呼びます。「ただの水」は低張性なので、等張性のドリンクよりも小腸においては早く吸収されるのです。つまり胃から小腸への移行だけでなく、小腸での吸収速度も考えると、「やや低張性」のドリンクが良いということになります。

ブドウ糖は分子が小さいため、浸透圧が高くなってしまいます。
しかしデキストリンは分子が大きいため、浸透圧を下げることができます。そこで「やや低張性」のドリンクを作るためには、デキストリンを利用することになります。

次はデキストリンの質について考えましょう。Weightainはトウモロコシから抽出したアミロースですが、トウモロコシから抽出したアミロペクチンもあります。それが「モチトウモロコシ(Waxy Maize)」という品種。

マルトデキストリンは普通のトウモロコシから作られるデンプンなのですが、Waxy Maizeから作られたマルトデキストリンは、特に消化がスムーズだということになります。
その「Waxy Maizeを原料としたマルトデキストリン」に、さらに酵素を働かせて分子を均一に細かくしたものがあり、それをクラスターデキストリン(CCD)と呼びます。

クラスター・デキストリンはブドウ糖などに比べると分子の数が多いため、浸透圧を低く保つことができます。
よって、胃から腸への排出時間が非常に短くなり、運動中に飲んでも胃もたれすることなく、容易にエネルギー補給ができます。そして胃から腸までスムーズに移行してからは持続的に吸収されるため、持久力の改善にも効果が期待できます。(※20、※21、 ※22)

普通のマルトデキストリンを使う場合、糖質濃度として6%程度に抑えることで、胃もたれしにくく、吸収を適度に早めることができます。クラスター・デキストリンの場合は10%くらいでも大丈夫なようです。

体重が70kgのトレーニーでしたら、マルトデキストリンなら1リットルの水に40g程度、クラスター・デキストリンなら70g程度を入れ て、トレーニング中にドリンクを飲み切る。それだけでトレーニング効果が遥かに高くなるはずです。
  • 山本 義徳(やまもと よしのり)
    1969年3月25日生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
    ◆著書
    ・体脂肪を減らして筋肉をつけるトレーニング(永岡書店)
    ・「腹」を鍛えると(辰巳出版)
    ・サプリメント百科事典(辰巳出版)
    ・かっこいいカラダ(ベースボール出版)
    など30冊以上

    ◆指導実績
    ・鹿島建設(アメフトXリーグ日本一となる)
    ・五洋建設(アメフトXリーグ昇格)
    ・ニコラス・ペタス(極真空手世界大会5位)
    ・ディーン元気(やり投げ、オリンピック日本代表)
    ・清水隆行(野球、セリーグ最多安打タイ記録)
    その他ダルビッシュ有(野球)、松坂大輔(野球)、皆川賢太郎(アルペンスキー)、CIMA(プロレス)などを指導。

  • アスリートのための最新栄養学(上)
    2017年9月9日初発行
    著者:山本 義徳


[ アスリートのための最新栄養学(上) ]

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