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ビタミンCのアレルギーやその他健康への効果

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掲載日:2020.01.23
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アレルギーへの効果

ビタミンCには抗ヒスタミン作用や好中球の走化性を高める作用があるため、アレルギーにも効果があります。

これにより、アトピーや花粉症が改善された例は枚挙に暇がありません。(※66,※67)
この場合、かなり大量に摂取しないとダメなようです。

後述の通り、普通は一日に数グラムでビタミンCの効果は得られるのですが、おそらく多くの人にとってビタミンCの抗アレルギー作用というのはビタミンカスケードの下流にあるのか、一日に10グラム近くまで増やしてはじめて効果が体感できるようです。

その他健康への効果

血中ビタミンCが低いと、明らかに健康に悪影響を与えることが分かっています。
6624名を対象にした調査では、血中ビタミンCが1,1mg/dl以上の群は0.4mg/dl以下の群よりも、脳卒中で26%、心疾患で27%の危険率の減少がみられています。(※68)

また日本人2121人を対象とした20年の追跡調査では、血中ビタミンCが1.1mg/dl以上の群と0.7mg/dl以下の群を比較したところ、脳卒中リスクが明らかに減っていました。(※69)
さらに19496名を対象にした研究では、血中ビタミンCが高いほど、心臓血管系疾患や虚血性心疾患による死亡率が低くなっています。(※70)
7071名を対象とした調査では、血中ビタミンCが低い群はガンによる死亡リスクが62%高くなっています。(※71)

また前述の通り、最近ではビタミンCの白内障に対する予防効果が知られるようになりました。

それだけでなくビタミンCには緑内障における眼圧を下げる効果もあります。(※72)
また正常眼圧緑内障患者のビタミンCは、正常な視力の者と比べて低いという調査もあります。(※73)
他に鉄の吸収を促進したり、肝臓での薬物代謝を促進してアルコールの分解を促進したり、骨を強くしたり、コレステロール値を改善したりなど、さまざまな作用がビタミンCの働きとして行われています。

抗ウイルス作用も強く、1955年の報告では重症のポリオ患者5名がビタミンCの超大量投与によって全快しています。
1960年のベートゲンの報告では肝炎の小児245名にビタミンCを投与したところ、食欲の増進や体重の増加が起こり、急速に黄疸が消退したとのことです。
クレナーは1949年にヘルペスの患者にビタミンCを注射したところ、8名中7名に著効が現れ、3日で全快したとのことです。ただし抗ウイルス作用を期待するためには、一日に数十グラムの超大量投与が必要となります。

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※66: Antihistamine effect of supplemental ascorbic acid and neutrophil chemotaxis. J Am Coll Nutr. 1992 Apr; 11( 2): 172-6.

※67:The antihistamine action of ascorbic acid. Subcell Biochem. 1996; 25: 189-213.

※68: Serum ascorbic acid and cardiovascular disease prevalence in U. S. adults. Epidemiology. 1998 May; 9( 3): 316-21.

※69: Serum vitamin C concentration was inversely associated with subsequent 20-year incidence of stroke in a Japanese rural community. The Shibata
study. Stroke. 2000 Oct; 31( 10): 2287-94.

※70: Relation between plasma ascorbic acid and mortality in men and women in EPIC-Norfolk prospective study: a prospective population study. European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition. Lancet. 2001 Mar 3; 357( 9257): 657-63.

※71:Vitamin C status and mortality in US adults. Am J Clin Nutr. 2000 Jul; 72( 1): 139-45. ※72: Ophthalmic nutrition and prevention of eye disorder and blindness. Nutr Metab. 1977; 21 Suppl 1: 268-72.

※73: 正常眼圧緑内障における血清ビタミンC濃度と尿酸濃度の関係 日本緑内障学会抄録集 20th111 (2009)
  • 山本 義徳(やまもと よしのり)
    1969年3月25日生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
    ◆著書
    ・体脂肪を減らして筋肉をつけるトレーニング(永岡書店)
    ・「腹」を鍛えると(辰巳出版)
    ・サプリメント百科事典(辰巳出版)
    ・かっこいいカラダ(ベースボール出版)
    など30冊以上

    ◆指導実績
    ・鹿島建設(アメフトXリーグ日本一となる)
    ・五洋建設(アメフトXリーグ昇格)
    ・ニコラス・ペタス(極真空手世界大会5位)
    ・ディーン元気(やり投げ、オリンピック日本代表)
    ・清水隆行(野球、セリーグ最多安打タイ記録)
    その他ダルビッシュ有(野球)、松坂大輔(野球)、皆川賢太郎(アルペンスキー)、CIMA(プロレス)などを指導。

  • アスリートのための最新栄養学(上)
    2017年9月9日初発行
    著者:山本 義徳


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