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有酸素運動を賢く行い体脂肪を最大限に燃やす

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掲載日:2016.11.07

有酸素運動と無酸素運動の決定的な違い

エクササイズは、カロリーを燃やします。余分な食物を取らずに、より多くのカロリーを燃やせば、体は体脂肪をエネルギー源として使うでしょう。

身体がいかにして有酸素運動に適応するかはすでにお話ししましたので、ここでは、有酸素運動とウェイトトレーニング(無酸素運動)の違いをいくつか示したいと思います。

食事のみによる減量プログラムを始めた場合、カロリーが減らされると、体脂肪と筋肉の両方が燃やされます。厳しいカロリー制限をすると、脂肪と同量の筋肉が失われることだってあるのです!20kg落とした人がいるとすれば、結局10kgの筋肉と、それと同量の脂肪を失ったことになります。ですから、体重は減ったにもかかわらず、体脂肪率は変わっていないということになります。
厳しいカロリー制限に加え、有酸素運動を行っている人は、体重を早く、より多く減らすことが出来るかもしれません。しかし、このようにして有酸素運動と厳しいダイエットを組み合わせた人が25kg減らしたとしても、そのうちの10kgは筋肉なのです。

厳しいダイエットで、または厳しいダイエットと有酸素運動を組み合わせると、筋肉が失われてしまいます。というのは、体が筋肉を分解してアミノ酸をつくり、それをグルコース(エネルギー)に変換してしまうからです。有酸素運動はカロリーを燃やしますが、体が筋肉を分解するのを防ぐことはできません。

ウェイトレジスタンス(負荷に抵抗するような)エクササイズが厳しいダイエットに加えられると、同じ20kgが減っても、そのうちの75%は蓄積されている脂肪からのものです。レジスタンス(抵抗)を筋肉に加えることで、筋肉がある程度保持されるので、失われる筋肉が少なくてすむのです。

ですから、3人が異なるやり方で体重を20kg減らしたとしたら、その中でウェイトを使ってトレーニングした人が、他の2人よりもずっと良い結果が得られることでしょう。というのは、その人は筋肉を保持しているからです。筋肉が代謝においてすばらしい効果をもつことは皆さんも既にご存知でしょう。

Aさん   厳しいダイエット
Bさん   厳しいダイエット&有酸素運動
Cさん   厳しいダイエット&ウェイトトレーニング
表1を見ればわかるように、ウェイトトレーニングは、体が筋肉を保持するための刺激としての効果があります。ですから、体脂肪の値を変える手段としては、有酸素運動よりも良いということになります。なぜなら、筋肉の量が多ければ代謝も高く、早くなるからです。

実際、ウェイトトレーニングを通じて筋肉をつける事により作り出された代謝の高い状態は、体脂肪の値をコントロールするという点で、エクササイズそのものよりも重要なのです。

こちらの記事に戻ってみてください。あなたの体が一日に必要としているカロリー量を概算する簡単な方法を示しました。BM(basal metabolism / 基礎代謝。例え休息時でも全く何もしていなくても、毎日あなたが必要とするカロリー量)は、ヘビーエクササイズよりも多くのカロリーを使うのです。筋量が90kgの人は、一日中家にじっとしてテレビを見ていても、一日に1800キロカロリー必要なのです。そんな量を燃やそうとしたら、非常に強度の高いエクササイズを3時間行うか、20kmという長いウォーキングに行かなければなりません。

脂肪を落とし、代謝を落とさないようにするためには、ほんの少しのカロリー不足をつくり、脂肪の分解を促すようなダイエットを行うことです。それから、代謝を上げるためにウェイトトレーニングを加えなければなりません。このプログラムに従えば、だれでも筋肉より脂肪が落ちるでしょう。更にカロリーを燃やしたいなら有酸素運動を使うことができますが、それだけに頼るのは禁物です。エクササイズに関しては、ウェイトトレーニングを使った筋肉づくりに重点を置くことです。有酸素運動は、さらに余分なカロリーを燃やすために使います。

ウェイトトレーニングに加え、一週間に20~30分の有酸素運動を3回行えば、減量の助けとなるに十分です。有酸素運動は、すればするほどよいというものではありません。カロリーが少なければ減量がスピードアップするというものではないのです。体は常に自らをチェックし、バランスを取ろうとしています。厳しいカロリー制限に対しては、その代謝を遅くすることにより適応します。有酸素運動をたくさん行っても、体は効率的になり、燃やすカロリーが少なくなってもよくなってしまいます。
  • 理論と実践で100%成功するダイエット ダイエットは科学だ!
    2008年10月10日第2刷発行
    著者:クリス・アセー卜
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社