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ジャパンミックスドペアボディビル選手権3連覇佐竹次郎選手に聞く ~ Healthy Bodybuilding Style いつまでも若く、格好良くあるためには ~

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佐竹次郎(さたけ・じろう) 1950年8月10日生まれ/58歳 京都府出身/大阪府在住 トレーニング歴22年/コンテスト歴14年 身長168cm・体重69kg/趣味:バイクいじり/所属:スポーツジムB&F 1998年大阪マスターズ優勝 2001年大阪クラス別75kg級優勝 2006年関西マスターズ優勝 2006~2008年ジャバンミックスドペア3連覇 取材/本誌:Ben撮影協力:スポーツジムB&F[ 月刊ボディビルディング 2009年5月号 ]
掲載日:2017.06.16
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前回登場してもらった08年オールジャパン・ミックドペア優勝者の丹羽裕子選手の相方である佐竹次郎選手。60歳を前にして、今もなお青年のような若々しさを見せるのは多くの人が知る所である。そこで、今回は佐竹選手に“若く、格好良く”歳をとるための秘訣を聞いてみよう。
BB 失礼ですが、そんなに休みなくトレーニングをしていて、疲れが溜まりませんか?

佐竹 確かに肉体的には疲れているんだろうけど、僕の場合トレーニングを休んでしまうと逆に身体がしんどく感じるんです。トレーニングしていた方が、なぜだか身体の調子がいいんですよ。トレーニングする事が、食事や睡眠のように生活の一部になってしまっているので、少し休んだ方が筋肉を大きくするのには良いとは分かっていても、休む事はできませんね。

BB それではトレーニングを長期にわたって休む事なんてないのですね?

佐竹 そうですね。長期にわたって休んだ記憶はないです。ジムヘ来て、今日はどうしても気分が乗らない、というときはトレーニングせずに帰りますが、それも年に1、2回程度ですね。

BB ケガなどもしませんか?

佐竹 トレーニングのやり過ぎで肩が痛いとか肘が痛いとかはありますが、ケガが理由で長期にわたりトレーニングを休んだという記憶はありません。実を言うと30代の時にスキーでこけて腰を強打して、それ以来、年に何回かぎっくり腰のように痛くなる時がありました。そしてB&Fに通い始めた時は、100mも歩けない状態になってしまいましたが、それでもトレーニングしていましたからね。そして、その翌年には腰が痛くて満足にトレーニングもできないのに、コンテストに出場していますよ。

BB その痛めた腰は、今では大丈夫なのですか?

佐竹 すっかりではないですが、治りましたね。医者には「手術しなければ治らない」とまで言われましたが、トレーニングで腹筋と背筋を強化する事で徐々に痛みがなくなりました。だから、僕はトレーニングで腰を治したと思っています。
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BB 話は変りますが、今回のお題である“若く・格好良く歳をとる”秘訣をいつも若々しい佐竹さんにお聞きしたのですが?

佐竹 はっきり言って僕は何も特別な事はしていません。毎日好きな事をやらせてもらっているだけですね。

BB 「そうですか」と言ってしまうとこのインタビューが終わってしまうので、もう少し話を聞かせて欲しいのですが。では若い時と比べてトレーニング面で何か変った事はないですか?

佐竹 元々僕は30代でトレーニングを始めて、ボディビル競技には40歳半ばから出場しているので、若い人がやるような無理はできません。しかも、B&F へ来る前は公民館で自己流でトレーニングしていて、今思えば素人と同じレベルです。それでも当時は“俺は凄いんだ”みたいに思っていましたが、ここへ来たら今までの自分が恥ずかしく思えましたよ。ですから、ここで本格的なトレーニングを教わりましたから、基本的なものは何も変わっていません。まあ、強いて上げれば“無理をしない”という事ですかね。重いものを持ったり、可動範囲を広げて行った方が強い刺激を得られる事は分かっていますが、そういった無理をする事でケガをし、トレーニングできなくなる事が一番恐いですから。

BB 先ほど週6日トレーニングしていると言っていましたが、1回のトレーニング時間はどれくらいですか?

佐竹 1時間半です。これはウェイトトレーニングのみの時間で、今はトレーニング前に有酸素運動を30分しています。僕は1日座り仕事なので、有酸素を行う事で準備運動的に身体を暖める事ができます。
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BB 食事面では何か変っていませんか?現在それほど体重が増えていないようにお見受けできますが?

佐竹 3、4年くらい前から意識して体重を増やさないようにはしています。だいたい5kgぐらいまでです。それ以前は10~12kgは増えていましたが、今では5kg増でオフを過ごす方が身体も重くないし、パワー的にも落ちないので、ちょうど良いですね。

BB それはオフも減量食を食べているからですか?

佐竹 そうですね。オフの食事は基本的に減量食で、後は+αがあるくらい。僕はお酒は飲みませんが甘いものが大好きでね、毎日チョコレート、ピーナッツを間食として食べています。ピーナッツに関しては、1日中食べていると言った方が良いくらいです。

BB その+αは調整に入ればもちろん止めるんですよね?

佐竹 板チョコはオフに1日最低でも2枚食べているものを1枚に減らし、ピーナッツは相変わらず食べ続けています。それにどうしてもケーキが食べたいという時は、自分で買ってきて食べちやいます。しかも1個ではなく1ホール。残すと翌日も食べなくてはならないので。
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BB 佐竹さんの若さの秘訣は、もしかしたらここにあるのではないでしょうか?自分も明日からピーナッツを食べてみようかと思います。では、次に昨年で3連覇を果たしたミックスドペアについてお聞きしますが、このペアはどうやって誕生したのですか?

佐竹 どっちから声をかけたのかは忘れましたが、お互いのコンテストのステージは知っていましたし、ボディビルもフィットネスも女子の大会が今ひとつ盛り上がりに欠けるとお互い感じていました。そこで我々おじさん。おばさんが頑張って盛り上げなくては、って事で始めたのだと思います。

BB 毎回非常に息のあった絶妙なフリーポーズを見せてくれますが、何か苦労した点などありませんか?

佐竹 ペアポーズなど僕は見た事がありませんでしたし、参考になるビデオや写真などもありませんでした。会長に聞いても今ひとつ名解答が聞けませんでしたし。あのフリーポーズはほとんど僕が作っていますが、はっきり言って自己流です。今年はもうネタ切れですね。

BB では、今年は出られないのですか!

佐竹 いいえ、まがいなりにもチャンピオンですので、出場します。実は毎年今回が最後、といった気持ちで出ているのですが、優勝させてもらっているので、また来年も出ようといった具合になっています。でも、本来ならば勝てるはずはないんですよね。普通のビルダーが出てきたら。

BB 今年も素晴らしいペアポーズ期待しています。では、ペア以外での豊富などがありましたらお聞かせください。
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佐竹 この歳になると“この大会で優勝する”っていうような確固たる目標がありませんから、モチベーションを高められるようなものを常に探していますね。仕上がりさえ良ければ勝てると言ったものでもありませんじ。最近ではマスターズの方もレベルがかなり高いですし。でも逃げたら終わりですから、挑戦はしますよ。それと以前59歳で私に負けた人がいるんですが、その人が負けた事を根に持っていて、「お前が60歳になるまで待っているから、60歳になったらまた同じカテゴリーで戦おう」って言われてるんですよ。だから、それまでは頑張ろうかと。

BB そう言わず、80歳まででも90歳まででも頑張ってください。

佐竹 もちろんトレーニングを止める気はありませんし、ボディビルの大会も好きなんです。ボディビルのあのステージって独特な雰囲気があって、あのステージ上では誰でも自己主張ができるんですよね。普段の生活ではおとなしい人でも、一度ステージに登ってしまうと自己主張ができてしまう。そんな不思議な魅力があります。私みたいなおとなしい人間には、もってこいの場です(笑)。ですから、周りから「そんな身体で出んな」と言われるまでは出るつもりです。

BB 家族の方々もさぞかしそんな佐竹さんを応援している事でしょうね。

佐竹 いいえ、家族は全く興味がないというか、大会を一度も見に来た事がありません。子供は「そんな役に立たん筋肉は必要ない」なんて言ってますし。まあ、その方がやりやすいですが。
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BB では、勝手に私が若さを保つ秘訣を纏めさせてもらいます。“日々の生活にトレーニングを組み込み、ストレスのないように送る。そして間食にピーナッツとチョコレートを食べよう”こんな感じでよろしいでしょうか?

佐竹 はい、よろしいです。
  • 佐竹次郎(さたけ・じろう)
    1950年8月10日生まれ/58歳
    京都府出身/大阪府在住
    トレーニング歴22年/コンテスト歴14年
    身長168cm・体重69kg/趣味:バイクいじり/所属:スポーツジムB&F
    1998年大阪マスターズ優勝
    2001年大阪クラス別75kg級優勝
    2006年関西マスターズ優勝
    2006~2008年ジャバンミックスドペア3連覇

取材/本誌:Ben
撮影協力:
スポーツジムB&F
[ 月刊ボディビルディング 2009年5月号 ]

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