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新ナルシスな奴ら!Vol.18 宮田勝実

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.07.13
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今回登場していただいたのは、東京オープン選手権マスターズ50にて完璧な仕上がりとバランス、そして華麗なるステージングさばきで優勝し、ニューカマーらしからぬセンセーショナルなデビューを果たした宮田選手です。


ナルシス(以下NY)本日はよろしくお願いします。早速ですがトレーニングをはじめたきっかけを教えて下さい。

宮田(以下KM)"デンマーク体操"という運動をやっていました。これは新体操とは違って、一人の徒手体操と二人で行なう組体操で、今の日体大の新体操のはしりなんです。大学4年の時には本場のデンマークに交換留学したこともあります。卒業後は、その経験を活かして某有名スポーツクラブに就職しました。自分としては子どもの体操インストラクターになりたかったのですが、「男のわりに曲に合わせて踊れるから」と、スタジオエアロビクスインストラクターに抜擢され、クラブでは日本初のエアロビクスインストラクター社員第一号として活動することになりまして。

N Y えぇ~! 初耳! 知らなかった~! ナルシスもその数年後、スポーツの専門学校に通っている時に、同じクラブの他店舗でアルバイトをし始めたのですが、エアロビクスのレッスンを受けていた時に「リズム感が良いし、男子インストラクターが少ないから、専門学校を卒業したら社員になってスタジオインストラクターをしなさい」と社員さんに誘われていましたよ(ナルシスを誘った人物は宮田選手の知り合いで、さらに二人で驚き)。

KM クラブにはジムもありましたので、指導するにあたり基本的なウェイトトレーニングを学び指導を行なってもいましたが、メインはスタジオでしたので、ウェイトトレーニングはほんの少し携わるほどでした。その後は顧客管理やマネージメントの中間管理職に移行してしまったので、ウェイトトレーニングからは離れてしまいました。

NY では、本格的にトレーニングをスタートしたのは?

KM クラブを退職し、自営業になりまして。働いていた某クラブは住まいから近かったので、ジムとプールへ通い始めました。今から20年前、30歳あたりに本格的にウェイトトレーニングをやろうと決心し、設備の整ったジムへ移り、3年間ほど集中して行ないました。それがやまちゃん(=ナルシス)が勤務していたスポーツクラブMACSでした!

NY そ~だよね! あのころ確かにガンガントレーニングしていたよね~。

KM あの当時は弟(宮田博之選手)も通い、大会出場まで視野に入れやっていましたね。結果的に弟だけが神奈川県クラス別大会65㎏級に出場し3位になりました。一方、自分は仕事で出場できず…。でも、あの頃は常連の会員とパートナーを組んでトレーニングしていました!

NY もしかして石渡くん( ナルシスも仲良くしていた会員で、その年の東京クラス別65㎏に初出場&初入賞)!?

KM そう! あの頃ジムではやまちゃんや同僚の米ちゃん(米山逸郎選手。95年東京選手権4位)、会員では吉田兄弟(元日本ファイナリストの吉田真人さん&K44こと吉田圭介選手)など多くが活躍していたから、会員もみんな感化されてやっていたよね。でも仕事で出場できず、自分はだんだんとボディビル熱が冷めてきてしまって…。その後もトレーニングは続けてはいたんだけど、さらに本業とは別に飲食店をスタートさせてしまい、それが忙しくなり。

NY それが星川駅前の『とりQ』ね!?

KM それとは別に、バーも一時期やっていて、トレーニング時間がなかなか取れず、週1回の頻度に減ってね。行けてもプールを1㎞泳ぐか、それなりのトレーニングという状態が何年も続いたよ。そしてようやく6年前から、加圧トレーニングを取り入れてハードに鍛えはじめたというわけ。

NY なるほど。週1でも集中して現状維持はしていたんですね。しかし古い付き合いだから、話しだすといろいろ歴史があるよね。では、本格的にボディビル大会を目指そうと思ったきっかけは?

KM 昔からの付き合いで、やまちゃんもご存知のペンケ ・アンドレ(2012年神奈川県大会75㎏&マスターズ40優勝)に「大会に出場したいから大会に出るまでトレーニングを教えてほしい」と懇願され、仕方なく一緒にトレーニングをするようになりました。でもアンドレはもともとトライアスロンを本格的に行ない鍛え上げていたから、衰えた自分よりパワーがある状態で。「パートナーを組むからには、使用重量に開きがあっては駄目!」と思い、また負けず嫌いな性格もあいまって、無理矢理同じウェイトでトレーニングをしていったら、半年くらい経ったところでマッスルメモリーが開花したようで、肉体が戻ってきました。そこでアンドレに「一緒に神奈川県大会に一緒に出場しよう」誘われたのですが、「今さら…」と断りました。 ところが面白いことに、アンドレを応援しに息子(2012、13年に東京オープンで入賞している宮田智也選手)とコンテストを観戦しに行ったら、息子が感化されちゃったんです。息子は「ボディビルを極めたい!」と、翌年に就職が内定していた会社を辞退してゴールドジムに入社し、その年の東京オープンに出場することとなりました。自分は父親として応援しつつ、また過去には大会へ向けて調整していた経験もあったので、アドバイスをしていたのですが、息子は、自分が頑張っていた頃には赤ん坊だったので、そんな姿を知る由もありませんから、私に対しては「トップ選手のような調整が父親にできるはずがない!」と言わんばかりに、ハナから聞く耳を持たない状態だったのです。そこで「よし! それなら親父の底力を見せてやろう!!」と、大会出場を決意したわけです(笑)。
東京オープン1ヶ月前で既に臀部にストリエーションを見せる

東京オープン1ヶ月前で既に臀部にストリエーションを見せる

NY そうでしたか! 今年の大会に向けてお手伝いさせて頂きましたが、スペシャルハードなトレーニングとナルシスが推奨する調整を見事に遂行し、完璧な仕上がりを実現しましたから、教えたナルシスも頭が下がりましたよ。ところで、普段からコンディションは良いように感じますし、調整も5㎏範囲で済みましたが、普段のコンディション維持の秘訣などはありますか?

KM 2009年あたりからロードバイクをするようになり、1、2カ月に一回バイク仲間達と一緒に箱根の峠などを攻めに行くようになりました。長い時は一日に240㎞ほど走ります。また心拍計もつけて脈も計っていますが、登りは一分間に190に上がります。

NY それまた過酷な! 何事もやるからには常に攻めの姿勢! 素晴らしいです新たな一面を知りましたよ!

KM バイクも仲間に負けたくないので。時間のある時には自宅で1時間ほどローラー台で漕いでいます。
今年の東京オープン選手権。50歳以上の部では他の追随を許さぬぶっちぎりの優勝であった

今年の東京オープン選手権。50歳以上の部では他の追随を許さぬぶっちぎりの優勝であった

NY 日頃のロードバイクの練習がコンディションの秘訣だったわけですね! では、ボディビルの大会出場にあたって感じたことやトレーニングのポリシーなどをお聞かせ下さい。

KM まず驚いたのは、やまちゃんが薦めてくれた"絞りきってからの一日1㎏牛肉ローディング"ね。半信半疑でしたが、カーボローディングもしないで大会当日を迎えて、いざパンプしたら…半端じゃないパンプアップ感で、正直驚きました!

NY でしょ(笑)! この調整はきっちりやった人だけにしか味わえない最高の方法でね。

KM 確かに。あとはやっぱり、やまちゃんとチームを組んで取り組んだことが何よりの勝因だと思います。一人でやっていたら客観的に見られなかったと思うし。個人競技といってもやはりチームを組むことは大切だと思います。

NY お褒めのお言葉ありがとうございます。確かにそうかもしれませんね。大会になれば第三者であるジャッジが審査するわけで、いくら自分が良いと判断していても、その判断は競技としては評価されない場合もありえますからね。

KM その通りだと思います。あとポリシーは、20代30代とは違い今の50歳代なりのクレバーなトレーニングをしないと駄目ということですね。雑誌の記事やビデオを見ても、それを真に受けては駄目な部分もあると思います。

NY その通りですね。またキャリアが増せば増すだけ、効率良く筋肉に効かせられるボディビルトレーニングをしていかないとね。では最近のトレーニングルーティンなどを聞かせて下さい。

KM 「この日にこの部位を」と決めたトレーニングはしないようにしています。自営業ということもあり、できる日にやりたい部位をやるようにし、精神的ストレスを与えないようにしています。

NY 素晴らしい意見ですね。そろそろ大詰めの質問ですが、今後どのようなライフスタイルを目指していますか?

KM 常にやまちゃんから新しい食事法だったりトレーニングメソッドだったりを与えてもらい、心地良い刺激を受けているので、それで肉体の若さを保てれば良いし、常にカッコイイ50代でいられるようにトレーニングを続けて、ライフスタイル全般をカッコイイものにしていければと思います。ボディビルダーとしての理想像は…今の若い選手にはピンとこないかもしれませんが、日本人なら元ミスター日本の須藤孝三選手のように、また外国人なら80年代後半~90年代にオリンピアで活躍したショーン・レイやリー・ラブラダ、ビンス・テイラーやベリー・ド・メイみたいに、大きさより完成度の高い、エンターテイナーなフリーポージングが表現でききるカッコイイ選手になりたいです。

NY ナルシスもまったく同感です!
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東京オープンから20日以上も経つのにこの仕上がりの良さ

東京オープンから20日以上も経つのにこの仕上がりの良さ

今回は盛りだくさんで、すべては載せきれないほど充実した取材になりました。東京オープン選手権に親子揃って出場し、しかもイケメン親子ビルダーとして話題になった宮田選手ですが、肉体のポテンシャルに努力を惜しまない姿勢はナルシスも納得です!
今後は大会に出場するたびに究極の仕上がりと最高のステージパフォーマンスを披露してくれること間違いなしなので、次の出場大会が待ち遠しいと思う取材でした。
みやた・かつみ
1961年6月28 日生まれ/身長169cm・体重64kg(オン)69kg(オフ)/職業・自営業/趣味・
飲酒/スポーツ歴・デンマーク体操(中学生~大学生)/大会歴・東京オープン選手権マスターズ50 才優勝



著者プロフィール:やまもと・まさひろ(通称ナルシス)
抜群のシェイプと類希なポージングセンス、そして自らをナルシストと公言してはばからない特異なキャラクターで気を集める元日本選手権ファイナリスト。これまでに東京クラス別70㎏級・75㎏級、日本クラス別75㎏級、東日本選手権、ジャパンオープンを制している

https://blogs.yahoo.co.jp/wwrcf122
[ 月刊ボディビルディング 2013年8月号 ]

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