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筋トレ伝道師 Testosterone(テストステロン)氏 インタビュー!!

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掲載日:2017.02.28
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”信じる者は救われる。落ち込んだ時は筋トレ。”

”自信がない人は筋トレをして下さい。
①身体がカッコ良くなる 
②異性にモテる 
③テストステロンというホルモンがあふれて気分上々 
④上司も取引先もいざとなれば力尽くで葬れると思うと得られる謎の全能感 
⑤恋人に裏切られてもバーベルがいるという安心感 
以上の理由から自信がつきます。”
これは、現在6万8000部を突破してヒット中の本、Testosterone著『筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法』(ユーキャン学び出版)に登場する文言だ。昨年1月に発売されるや好評を博し、続いて12月に『スーツに効く筋トレ』(星海社新書)、『人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!』(主婦と生活社)が刊行され、著者Testosteroneさんに注目が集まっている。

米国留学中に筋トレと出会い、40キロ近いダイエットに成功。自分の人生を大きく変えた筋トレと正しい栄養学を広めることをライフワークにするTestosteroneさんに、筋トレとの出会いと今後について溢れ出る筋トレ愛と共に語ってもらった。

フォロワー数12万を超えるツイッターから生まれた「筋トレ系自己啓発書」

ーー『筋トレが最強のソリューションである』は、刊行されてすぐに読みました。ツイッターも面白くて、いつか取材させていただきたいと思っていました。Testosteroneさん、意外とお若いんですね。社長業もなさっているとか。

(テストステロン 以下:T)ありがとうございます。はい、若いのにえらそうで申し訳ないです(笑)。現在は日本企業の役員を務めつつ、アジアの都市で社長をしています。


ーーまず、ツイッターを開設したきっかけを教えていただけますか。

(T)そもそもは暇つぶしだったんです(笑)
アメリカの大学を卒業して社長になるまで2年半の期間があまり楽しくなくて、研修よりも早くフィールドに出たいとイライラして、筋トレ情報サイト「DIET GENIUS」のビジネスモデルを書き上げました。大学ではマーケティング専攻だったので、外資系のマーケティング会社で働きたいと思っていたんです。ツイッターでは外資系のビジネスマンがいろいろ呟いているので、好奇心から見始めて、なかでも力強い発言をしている「とっぽい社長」さんとお知り合いになりたいと思ったんです。その頃は社長業をしていたので2014年にアカウントを開き、まずはフォロワー数を増やそうと呟いていたら、とっぽい社長さんがいなくなってしまった。じゃあ自分がとっぽい社長さんになろうと思いましたが、僕自身の性格はとっぽくなくて(笑)、筋トレのことを呟きだしたらフォロワー数が跳ねたんです。その時すでにビジネスモデルを書き上げていたので、「DIET GENIUS」のキャラクターマーケティングに活かしていこうと、筋トレのことをつぶやくアカウントに移行して今に至ります。


ーーTestosteroneさんは1988年生まれの20代ですよね。もっと年配の方が語っているようなイメージがありました。

(T)僕、子供の頃から結構えらそうだったんです(笑)。それと人にものを伝えたい時は、自信に満ちてはっきり言わないと通らないんですよね。ツイッターはわずか140字ですし。また僕は28歳になるまでに、自分にいろんな箔付けをしてきました。3ヵ国語を話せる、社長をしている、総合格闘家も経験したなど、自分の意見や思いを伝えるために、いろんな経験を積んで話せるようになるのは意識的にやってきました。


ーー本の執筆は、ツイッターを見て出版社から声がかかったんですか?

(T)そうです。フォロワー数が3万の頃にユーキャンの出版担当者さんが「筋トレ系自己啓発書を出しませんか?」とやって来られて、僕としても願ってもないことでした。ツイッターと違う層に響かせるには、ほかのメディアからも発信しないといけないと思っていました。


ーー「筋トレ系自己啓発書」と謳い文句にあるように、筋トレと人生のさまざまな問題を絡ませているのが特徴ですが、このテーマは最初から意識していましたか?

(T)ツイッターでは、筋トレから学べることを呟いていました。筋トレしていると「あ、これ言いたいな」と思うことが3個ぐらい浮かんでくるので、メモして、140字に落とし込みます。自然に浮かんで、書いたことを面白いと感じてもらって、じゃあ本にしてみましょうと。たまにツイッター経由で本がバズるんですよ。Twitter界で影響力のある方が「面白い」と取り上げてくださると、amazonでランキングがあがります。


ーーいちばん気に入っている文言とかありますか?

(T)すべてお気に入りです(笑)。『筋トレが最強のソリューションである』は、編集者の人がツイートを選んでまとめてくれたかたちです。今も土日だけは呟こうと決めてて、1週間のうちに浮かんだ言葉を仕事の合間を縫って140字にして、土日にまとめて3つ4つくらい一気に呟くやり方です。


ーー発売1年で11刷6万8000部になると予想していましたか?

(T)していなかったですね。ただ、「筋トレ以上の商品(活動=アクティビティ)はない」という考えが僕の根底にあって、ツイッターでも本でも、筋トレの営業をしているつもりでやっているんです。筋トレを買ったことがない人に売ってやろうと。セールスマンで大事なのは、売るものを好きかどうか。僕は筋トレのことが大好きで、食事や歯磨きと同様になくてはならないアクティビティだと思っているんです。そんな僕が筋トレをセールスするんだから、売れないはずがないと思っています(笑)筋トレはブームでは終わりませんよ。やったら真の価値が分かりますから。一度広まれば人々の生活に留まり続けます。これは自信があります。


ーー本を出版してから、この1年の反響はどうでしたか?

(T)本をきっかけに、ツイッターのフォロワーになってくださった人が結構います。「50からだけど筋トレを始めてみました」と企業の社長さんからメッセージをいただいたり。「うつが治った」「人生のどん底だったのが、筋トレを始めたら好転しました」という反響もあって、やっぱりすごいなー、筋トレ……って、自分で本を出しておいて思います(笑)


ーー最初の文言が“「あれ? 俺/私メンがヘラってる?」って思ったら試すべき行動--”ですし、いろんな人にいろんなシチュエーションで手に取られたのでは。

(T)いちばんバズるのが“上司も葬れる”といったくだりで、よほどみんな上司や取引先にイライラしているんだなあと。Google社等のトップ企業は業績と社員のウェルネス(主に心や体の健康状態)の関係を重視し、オフィスワーカーの健康づくりに取り組んでいますが、日本の企業にその文化はまずないですから。どうやったらベストなパフォーマンスを保てるか、いかに長く働き続けられるかを、日本では自分で考えなくてはだめなので、食事管理と筋トレと睡眠の3つはきちんと確保した方がいいと思います。筋トレは体形が変わるのもあるけど、副産物の方も強力なんですよね。
筋トレ本としては異例の6万8,000部を販売し現在も売れ続けている

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アメリカで学んだこと。10代で単身留学し、40キロの減量に成功

アメリカのスポーツするか勉強するかしかない田舎で、、、

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ーーアメリカと日本ではフィットネス人口に大きな開きがあります。日本はなぜ少ないのでしょうか?

(T)まず単純なことから言うと、アメリカでは筋肉があった方がモテる(笑)。稼ぎたい、医者になりたい、と、モテるとわかれば意欲につながるじゃないですか。アメリカでは、でかいとシンプルにモテます。もうひとつは、筋トレというと、日本では腕立てとか腹筋とか部分的なトレーニングでイメージされて、筋トレで得られる効果がパッケージとして出回っていない。いろんな効果があることを知らないと欲しくならないでしょう。さらにアメリカではジムや設備がごく身近にあるから、筋トレに関心を持ったらすぐに始められる。日本では知識と機会が圧倒的に不足しています。


ーー10代でアメリカに留学したのは大きな転機でしたか?

(T)そうですね。高校1年の頃は体重110kgの肥満児で、運動も勉強もだめで、でも自信だけはあったんです。何の根拠もないんですけど(笑)。それでアメリカに行って、スポーツや筋トレをする中でいろんなことを学びました。ジムに通っている人たちに共通する負けず嫌いのマインドセットだったり、人より多く努力したら勝てるに決まってんだろというモチベーションだったり、俺が1番だという自信だったりを凄い方々から学び、筋トレでキツイ思いもしながら、自分もえらそうになってしまった(笑)。最初に留学したところが田舎で、当時はインターネットも遅くて、勉強かスポーツかの2種しかなかったので、やっているうちにはまったんですね。筋トレすれば身体が成長するし、学業もするほど成績が上がる。成長するスパイラルにどんどんはまっていきました。


ーー筋トレにもいろいろな方法がありますが、Testosteroneさんが日本に広めたい筋トレ文化はどのようなものでしょうか?

(T)日本に筋トレを広めたいと使命感を抱いている一番の理由は、僕が肥満児だったこと。いじめられたりはしませんでしたが、街でからかわれるような嫌な思いはしていて、悩んでいる人の気持ちが分かるんです。幸い僕は明るい肥満児でしたが、ちょっとでも暗い子だったらずっと引きずるでしょう。女の子だったら拒食症や過食症になったり。そんな悩みを解決できる「筋トレ×食事管理」という方法があるのに、僕自身、アメリカに行くまで知らなかった。この方法を広めたら、いったい何人が日本で救えるんだろう、なんで日本では教えてくれないのかなと怒り、疑問を覚えました。筋トレすることで努力やタイムマネジメントの仕方を学べるし、ストレス解消になるし、自分を好きになるメリットがある。がむしゃらに筋トレしてストイックに行けというわけじゃなくて、身体が鍛えられるだけじゃないいろんな効力があるんですよと、まずは最小限の知識とメリットが日本に広まればいいと思っています。


ーーご自分でやっていて、筋トレの面白いところとは?

(T)人間って、何かに依存するところがあって、筋トレもまた例外じゃないんです(笑)。僕も1週間トレーニングしないと「うわ、小っちゃくなってる」という恐怖心にかられたりして(笑)。だから依存していいとは言いませんが、酒やたばこ、買い物、色恋に比べて健康を害したり自己破産したりはなく、数ある依存の中ではベターな選択じゃないか。自分の枠内でコントロールできるものに依存して、それで自分を保たせていくのはスマートな方法じゃないかと思います。


ーー2冊目の『スーツに効く筋トレ』はビジネスマン向け、3冊目『人生の99・9%の問題は、筋トレで解決できる!』は入門者向け。どの本も、いちばん基本にあるのは筋トレを広めたいという思いでしょうか?

(T)そうですね。どんな入り口でもいいんですよ。主婦層に強かったり、いろんな出版社があるので、いろんな切り口から発信して、まずは興味を持ってもらいたい。そこから「DIET GENIUS」にアクセスしてもらい、8週間チャレンジをやってみてよかったらフィジーク・オンラインさんに行くなり(笑)、ジムに行くなり。自分でアクションを起こすきっかけになればいいなという感じです。


ーー筋肉を増やしたい人は増やせばいいし、体脂肪率を減らしたり絞りたい人は絞ればいいし、自身のなりたい身体に自分でなっていくとよい?

(T)そうです。筋トレに限らず、何をするにも自己満足は大切で、バッキバキに絞っているのもカッコイイし、逆にでかくなるのもカッコイイし、それぞれ理想があって、これが一番カッコイイというのはないと思います。それもいいよね、あれもいいよねと、お互いの違いを認め合ってやっていけたら最高ですよね。全ては自己満足ですから(笑)
フィジークやベストボディが人気なのは分かりますね。日本に合った広め方なのかなと思います。ちなみに僕はでかいのが好きです(笑)


ーー“2週間に1度けなす感じで褒める「ゴリラじゃん」”(著書より)のイメージですか?

ほんとに(笑)。ほんとにそうです。
「ゴリラ」は最高の褒め言葉なんですっ!!

「ゴリラ」は最高の褒め言葉なんですっ!!

1億総筋トレ社会になると社会問題も解決する?!

ーー筋トレが広がると、日本人の身体に対する見方も変わってくるでしょうか

(T)モテるという点では、身体だけじゃだめなんですよね。仕事、身体の両方とも勢いのある人が、日本にはあまりいない。外見がよくても仕事がいまいちだと、やっぱり憧れられにくい。俳優の西島秀俊さんとか仕事もバリバリだし身体も鍛えていらっしゃって、文句の付けどころがないですよね(笑)。
男の僕から見ても、テストステロン全開なのが一目で分かりカッコいいと思います。仕事もバリバリで、筋トレもちゃんとやっている人がもっと増えたら、筋トレのイメージも変わって来ると思います。


ーーがっちりして仕事もバリバリで、いい人だったら、やはり魅力的。

(T)はい。シュワちゃんと細くて綺麗な顔した男性アイドルの2人がいたら、やっぱり僕はシュワちゃんの方が断然カッコイイと思ってしまいます(笑)。
別にアイドルを否定している訳ではなくて、人の評価や流行よりも、自分がカッコイイと思うものを素直に目指していけばいいと思います。フィジークでもボディビルでも趣味で筋トレしてる人でも、同じ筋トレ好き同士として、和気あいあいと楽しめれば最高ですよね。
それと、僕のいう筋トレは、筋トレと栄養学をセットにした考え方なんですけど、日本ではスポーツ競技の世界でもちゃんと広まっていないですよね。アスリートは20-35歳ぐらいまでの身体が資本であり財産なのに、街のジムにいる筋トレおたくの方が栄養学について詳しかったりするのはおかしいと思う。指導者が少ないのと、筋トレを広めようとして来なかったからかなと。


ーーシニアが身体をメンテナンスして健康寿命が延びると、社会保障費を減らせる効果があると聞いたことがあります。トレーニングには凄いパワーがあるんですよね。

(T)そこについては始めのうちから言っています。平均寿命は延びていますが、自立して日常生活を送れる健康寿命は長くないんですよね。日本は延命に力を入れていて、アメリカはどちらかというと予防医学でトレーニングも含まれている。そっちの方が大切じゃないですか。介護・医療費問題は、高齢者が元気になるほど解決すると思います。それと、日本人女性が筋トレをしてセクシーになって男も筋トレでテストステロン値が上がったら、少子化も解決するかもしれない。


ーー今後のトレーニングについて、将来的な目標はいかがですか?

(T)アメリカに匹敵するぐらい、筋トレ文化を日本に根づかせたいと思っています。きれいごとを言うわけじゃなくて、社会貢献したい気持ちがあります。いろんな方にいい影響を与えたい。1000億円、1兆円に匹敵する価値がある筋トレと正しい栄養学を普及させたい。若いフォロワーさんに向かって「自分の可能性を信じろ」と呟くことも多いので、僕自身が誠実に、ひとつの生き方を見せていけたらいいなと、健全なイメージの筋トレをしていきたいと思っています。


ーー最後に、筋トレ情報サイト「DIET GENIUS」から始まり、姉妹サイトとしてアスリートに特化した「STRONG GENIUS」、オンラインパーソナルの「GENIUS PERSONAL」を開設しておられますが、フィジーク・オンラインの読者に推したいサイトがありましたら。

(T)フィジーク・オンラインを読んでらっしゃる方はある程度の知識をお持ちを思うので、勧めたいのは「STRONG GENIUS」です。僕も楽しみなくらいで、めちゃくちゃいいです(笑)。最初はマネタイズも考えていましたが、まず筋トレを広める方向性がカッコイイかなと、無料で提供しているのが現状です。「STRONG GENIUS」の記事はとても為になる記事から超マニアックな記事まで、アスリートなら絶対に読んでおくべき記事で溢れています。

溢れ出る筋トレ愛、スカイプの画面を通してでも伝わる大きな体と溢れ出るテストステロン!! 初めは少し変わった筋トレ愛好家かと思いきや、話を聞けば聞くほど筋トレに対する深く熱い思いや、人を引きつける魅力的な人柄が感じられたインタビューでした。

もしかしたら、テストステロン氏なら本当に筋トレによって世の中の問題を解決してくれるかもしれない、、、
Testosterone(テストステロン)

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