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ボディビルは長く続けることに意義がある

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[ 月刊ボディビルディング 1973年2月号 ]
掲載日:2017.10.03
村上ボディビル・ジム代表 村上 健
 この世の中で男女を問わず健康を願わない者はいない。とくに、男性は逞しい肉体と健康にあこがれている。

 だからといって、その人たちが即・ボディビルを愛好しているとは限らない。いや、むしろアンチ・ボディビル派が多い。

 確かにボディビル人口はひと昔前からみると増えている。しかし、私の回りにもまだまだボディビルを理解していない人が多い。ボディビルを重量あげと混同しているかと思えば、ギリシャの彫刻のように遅しい体になることだけがボディビルだと思っている人がたくさんいる。

 現在ボディビルをやっている半数近くの人は、コンテストやパワーリフティングに出ることを目的としてトレーニングに汗を流している。だからコンテストやパワー大会に出ないとなるとすぐトレーニングをやめてしまう。

 よくいわれるように、ボディビルは我々が日常生活をしていくうえの基礎となる健康づくりであるのだから、それほどコンテストやパワー大会にこだわることはないと思う。

 現在のスポーツは、勝負至上主義、記録至上主義の傾向が強すぎて、スポーツ本来の姿が忘れられ、ごく一部の者のためになってしまっている。

 足の弱い者はスポーツによって足を強くし、内臓の弱い者はスポーツによって内臓を強くし、健康な楽しい社会生活がおくれるようにすることが本来の目的である。
 しかし、スポーツ界の現状は、この本来の目的が忘れられているのではないだろうか。そのためにも、ボディビルは何歳になってもできるものであるから、自分の体力や目的に合ったトレーニングをコツコツとやるべきだと思う。

 ある人がこんなことをいっていた。
「一部のトレーニング指導者に不満がある。口先ではトレーニングを礼讃しながら、現実には本人がトレーニングをまったく実行していないではないか……」と。

 近年、公害が社会問題として大きくクローズアップしてきた。国や企業が積極的にこの対策に取り組まなければならないのはもちろんだが、その施策を待つ前に、我々1人1人が、公害にうちかつために日頃から自分の体を鍛えておく必要があるのではないか。

 日に日に自分の体力が衰えるのを悩んでばかりいないで、今すぐにトレーニングを実行してみることだ。そしてトレーニングで得た健康な肉体と精神の喜びを、まだ知らない多くの人に教えてあげようではないか。
[ 月刊ボディビルディング 1973年2月号 ]

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