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なんでもお答えします 1969年1月号

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月刊ボディビルディング1969年1月号
掲載日:2018.01.09
日本ボディビル協会技術委員会

努責の弊害

<問>

 「エクスパンダーは,心臓に悪い」ということを聞いたことがあるのですが本当でしょうか。又重量器具によるトレーニングも無理をすれば心臓や肺など内臓器官に悪い影響があると思うのですが,どうすればよいでしょうか。(埼玉県 酒井広之)
<答>

 「エクスパンダーは心臓に悪い」ということと「重量器具による無理は内臓器官に悪い影響を与える」という2つの疑問は,無理な負荷運動を行う時にみられる「努責」の弊害ということになるようです。「努責」とは運動中,息をつめリキむことです。この「努責」を行うと呼吸循環器系に大きな負荷がかかるのです。特に運動経験のない人が,いきなり重いバーベルを持ち上げたのちに,目まいを起こすことがあります。しかし運動に慣れると少し位の「努責」では目まいを起こさなくなります。この「努責」はスプリンター,ウエイトリフター,投てき選手等では平常行われており,その弊害については決定的なものはありません。
 しかしボディビルを行う際は運動中呼吸できるような重量が一般に使用されており,それ程「努責」は行われていません。やはり運動中に体の各器官への酸素供給が絶えないように充分呼吸を行いながら運動をくり返した方が,より効果が上がることでしょう。無理な負荷は急速な発達をみることがあります。しかしそれ以上に障害が起りやすく,関節,筋肉を痛めやすく,傷病の原因ともなります。
 無理な負荷とは,何も極端に重い器具を使用することだけではなく,回数セット,トレーニング所要時間等についてもいえることです。それらは個人個人の体力に応じて調節しなければなりません。そして調節のポイントは翌日に過度の疲労を残さないような重量,回数,セット,トレーニング所要時間等を選定することにあります。このような点についてよく研究してトレーニングを続けて下さい。ボディビルのみならず運動は内臓器官の働きを円滑にさせますので安心して行って下さい。

広背筋を発達させたい

<問>

 私は2年前からボディビルを行っていますが,広背筋があまり発達していませんので,大きくするにはどのような運動をしたらよいでしょうか。又トレーニング中どんな点に注意したらよいでしょうか? 今はベントローを45kg×10回,3セット行っています。(長崎県 山下博純)
<答>

 広背筋は一般に肩幅の広い人は発達しやすく,肩幅の狭い人は発達しずらい傾向があります。あなたは如何ですか。さて広背筋を発達させる運動種目としてはベント・ロー,ベント
ロー・ウイズ・レバーレッジ・バー,チンニング,ワンハンド・ロー,プル・オーバー,ラットマシーン・プル・ダウン等々ありますが,このうち3種目程度選んで広背筋を集中的に行ってみると良いでしょう。各種目共10回×3~4セット程度行って下さい。
 トレーニング中の注意点と同時に大切なことは広背筋の役割を知ることです。(広背筋は主に腕を体側にひき寄せる働きを持つ)。運動中の注意点としては,主に○手首,腕及び肩の力を出来るだけ抜く,
○意志を広背筋に集中して,広背筋で運動するよう注意する。
○反動は出来るだけ小さくする。○戻す時に広背筋の力を抜かず,ゆっくり戻す。
○ベント・ローについては上体を起こし過ぎないよう注意する,
○運動々作は大きく行う。このような点に注意して行って下さい。

パワー・リフティング

<問>

 私はパワー・リフティングに興味ある者の一人です。米国で行われているものは日本の2種目(ベンチ・プレス,スクワット)に加えデッド・リフトもあると聞いています。このデッド・リフトのルールはどのようなものでしょうか? 足を曲げたまま行ってもよいのでしょうか? 又将来日本でも行われるでしょうか?(千葉県1P・L愛好家)
<答>

 世界のパワー・リフティング界では実施種目,ルールがかなり異っていますが,現在はベンチ・プレス,スクワット,デッド・リフトの3種目実施が最も広く行われているようです。デッド・リフトのルールは一般に,握り方,握り幅の制限はなく,足幅の制限もないようです。脚は引き上げた時は真直ぐ伸ばす。勾論脚を曲げて引いてよい。引き上げたのち審判の合図でおろす。この程度のルールで行われていますが,細かい点については分かりかねます。
 パワー・リフティングは競技化されてから日が浅く,世界選手権はまだ行われていません。しかしアメリカ,ヨーロッパ諸国では年々愛好家が増加し,競技会も盛んになっています。恐らく近い将来世界選手権大会等国際的競技会が行われるようになると思われます。
 もちろんその頃はパワー・リフティング競技のルールも統一され,日本のパワー・リフティングもそのルールに従うことになるでしょう。現在はデッド・リフトで腰を痛めては,という考慮からデッド・リフトを行っていません。まだ若い日本のパワー・リフティング界発展のためにも大いに頑張って下さい。
月刊ボディビルディング1969年1月号

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