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年頭にあたって

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月刊ボディビルディング1972年1月号
掲載日:2018.09.19
日本ボディビル協会会長 八田一朗
 新年明けましておめでとうございます。年頭にあたり、全国のボディビル関係者の皆様に、本協会の今年の抱負を述べることにより、新年のお祝の言葉に替えさせていただきます。

 本年は世界中のスポーツ関係者が待ちに待った、4年に一度のオリンピック・イヤー、つまりミュンへン・オリンピックが行なわれる年です。

 冬期オリンピックは、日本で始めて札幌の地において華々しく開催され、ミュンヘン・オリンピックへの序奏が静かに荘重に響きわたります。

 我がボディビル界も、本年を境にして急激に発展する様相を呈しております。

 日本ボディビル協会設立後18年を経た今日は、全国のジム・オーナー、コーチ、実業団クラブ、ボディビルダーおよびボディビルをよく理解くださり惜しまぬご協力を戴いた関係各位のお力により、世界にも他に例を見ないほど組織だった充実したボディビル協会に成長してまいりました。

 こうして長い間のボディビル関係者の苦労がやっと実を結んで、世間一般の人たちにも、体力づくりにはボディビルが最適のものであるということが認識され始めました。

 折も折、日本体育協会が今までの選手養成一辺倒だった基本方針から180度転換して、〝社会体育〟振興を旗印に、体協予算の半分以上をこれに費すほどに変身しました。
 
 それに伴ない、文部省を始めとして地方自治体など、この社会体育に真剣に取り組み、本年度は莫大な予算を投入して、全国各地に多数の社会体育施設がつくられる予定です。

 ここで我々ボディビル界の者が、腰を据えて考えてみなければならない問題があります。

 既存の社会体育センターの利用状況を調査しますと、ボディビルと水泳が2本の柱になっております。とくに、定期的な実践者人口は、他を大きく引き離してボディビルが圧倒的多数を占めています。

 この調査結果からも明らかなように国や都道府県、あるいは市郡町区などによってつくられる社会体育センターは、このボディビル練習施設に多大の投資をすることは必定です。

 これに対して、残念ながら我がボディビル・ジムのほとんどは、規模も資本も小さく、個々のジム単位でこれに対抗することは極めて至難のことといわざるを得ません。

 今まで18年という長い間、世間の無理解に耐えて、ひとり黙々とボディビルを普及・発展させてきたのは、我々ボディビル界の者です。そして、長く苦しかった丹精の時期が終わって、今ようやく収獲できるときになったのです。それがボディビル界内部でお互いの利害関係から足の引っ張り合いなどしていれば、トンビに油揚げをさらわれる結果となります。

 今こそボディビル界の全員が一致団結して、この社会体育のリーダーとならなければなりません。
 
 繰り返していいます。今までボディビルを引っ張ってきたのは我々です。駆け足でやってくる社会体育という気流に乗り遅れることなく、いつまでもその指導者たるべく確固たる自覚をもち、一致団結して努力しなければならないときです。
月刊ボディビルディング1972年1月号

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