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なんでもQ&Aお答えします 1972年8月号

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月刊ボディビルディング1972年8月号
掲載日:2018.03.11

継続休養はどうしても必要か

Q ボディビルを始めて6ヵ月になりますが、まだ一度も長い休養をとったことはありません。3ヵ月に一度くらいは継続休養をとらなければいけないと聞きましたがどうしてでしょうか。(千葉市S生)
A なんのスポーツでも、また、どんな有名なスポーツマンでも、必ずスランプというものにぶつかるものです。ボディビルもその例外ではありません。
 スケジュールどおりに行なっていても調子がよかったり悪かったりすることがありますが、一般的にみてだいたい半年か1年に1度くらいくるのが普通です。
 そうした場合、そのスランプをいかに脱出するかについては、スケジュールと生活方法を根本的に変えるか、あるいは、長期の休養をとるかの2つが考えられます。この場合、疲労の蓄積を取り除き、練習に対する意欲を盛りあげるという意味で、思いきって7〜10日の休養をとるのが賢明です。
 このように長期の休養をとることが以後の運動の進展に効果があることは過去のデータでも明らかにされています。しかし、そのスランプも個人差がありますから、なにも半年から1年に1回などと頭から決めこむ必要はありません。自分自身でスランプだと感じたときに長期休養をとるようにすればよいでしょう。
 1週間に3日程度の練習で、特別に疲労を感じなければ、無理して休養する必要があるとは考えられません。というよりも、理想的な練習方法は、1週間〜半月〜1ヵ月という周期のなかで、練習〜休養〜練習〜休養のバランスを保つことです。半年に1度あるいは3ヵ月に1度、過労のために必ず休養をとらなければならないというような練習方法には賛成できません。

骨の発達を悪くしないか

Q 私の家では父をはじめ、兄弟みんなボディビルを愛好しています。最近になって、父がさかんにボディビルをすすめますが、まだ15才なので、骨の発育を悪くするのではないかと心配です。このことについてお答えください。(M・S)
A あなたは時々、体を思う存分動かしてみたいと思ったことはありませんか。また、ボール・ゲームや相撲を楽しいと思ってやったことはありませんか。ごく普通の健康な青少年は、誰でもそんな経験があるはずです。
 おそらくあなたもそんな経験がありいまも、何か運動をしたいと思っているはずです。そしたら、無理に運動したいという欲望を押えることはありません。それは、自然に体が要求しているのです。
 ボディビルが、骨の発育に影響があるのではないか、と心配していますがとくに心配する悪影響はありません。しかし、無理な運動負荷は、育ち盛りのあなたには悪影響があるといえますので、決して無理をしないで軽目の重量を使用すべきでしょう。
 また、必ずしもバーベル、ダンベル等の器具を使用しなくてもよいのです。それでも心配なら、サッカーでも野球でも好きな運動をすべきです。

トレーニング中の休息について

Q トレーニング中の休息についての質問ですが、セット間の場合、種目間の場合、それぞれどのくらいの休息が適切でしょうか
 また、1セットの時間はどのくらいにしたらよいでしょうか。(S・K)
A セット間、種目間の休息、1セットの所要時間などは、すべてその人の体力や目的に応じて決めなければなりません。したがって一概にはいえないのです。
 ふつうスタミナを増加させたい場合および脂肪を減らし筋肉質にしたい場合などは休息を少なくし、1セットの所要時間も短くなります。
 これに対して、筋肉肥大、体重増加を願う人の場合は、休息は長くとるようにし、1セットの所要時間もやや多目にとるようにします。
 要するに、全体的にスロー・テンポなトレーニングが筋肉肥大、体重増加に向き、その逆に、速いテンポのトレーニングがスタミナ増加、デフィニション増加に向いているといえます。
 一般に筋肉肥大を目的とする場合はセット間の休息は2〜3分、種目間も2〜3分です。そして、1セットの所要時間は10〜15秒(運動種目や回数により異なるが)程度です。
 しかし、普通は休息時間は時計を見ながらとるのでは面倒なので、次のセットをやる気になるまで休息するというように、自分の体と相談しながらとることが多いのです。

シット・アップの回数は

Q ボディビル経験1年8ヵ月,胃弱をなおしたいと願っている25才のビルダーです。
 ある本には、胃弱の者は腹筋のトレーニングを集中的に行なえばよいと書いてあり、また別の本では、シット・アップは1セットでよいとありましたがどうなのでしょう。私は現在シット・アップを毎日5セット行なっています。(大阪市東淀川区 K·T)
A 胃弱の人は、まず胃腸を強化すべきであるという観点からと、胃弱といわれる人の多くは神経質からきている場合が多いので他のことを忘れ、集中的にトレーニングすることにより、ストレスを解消し胃腸の働きを円滑にすることを目的とするという2つの見方があるのです。
 シット・アップが1セットでよいというのは、この場合、胃腸障害者、胃弱者に対するものではなく、普通の人に対する方法として書かれているのです。つまり、胃弱の者は集中的にシット・アップを行なうべきであり、胃腸の働きが正常になったら普通の人と同様シット・アップをとくにたくさん行なう必要はありません。
 必要以上に過度に行なうことは、エネルギーの浪費であり、ひいては疲労や体重減少にもつながるわけです。このへんをよく考えてトレーニングに励んでください。

マルティ・パウンデッジシステムを採用したい

Q ボディビルを始めて3年になります。効果もある程度あがり、みんなからビルダーらしくなったといわれるようになりましたが、まだまだコンテストに出るまでにはいたりません。
 過日、友人からマルティ・パウンデッジ・システムを採用すればよいと聞きましたが、どんな方法かお教えください。(武蔵野市 竹井彦市)
A マルティ・パウンデッジ・システムは、専問的な練習方法のひとつで、結論を先にいうならば、筋肉刺激に追い討ちをかけるといったやり方で、効果は絶対ですが苦痛もまた大きく、経験者でも長期間続けるものではありません。ましてや初心者には不向といえましょう。
 このシステムのやり方は、通常の方法で5〜8回できる重量でギリギリの回数が終わったら、パートナーに素早く両端のプレートを減らしてもらい、また数回くり返す。この要領で運動をくり返し、合計回数で12〜20回程度行います。
 パートナーなしで1人で練習するときは、数組のバーベル、ダンベルがあるときは、始めにそれぞれ適当な重量にセットしておいて、先述のように次々に軽いものに移行します。また、バーベルが1つの場合には、素早くバーベルを取りはずすようにすれば、少しせわしいですが、効果の面では大差ありません。

重量の選び方は?

Q 自宅でボディビルを始めたまったくの初心者です。重量の選び方がよくわからず、その日によって極端に重く感じたり、軽く感じたりします。どのようにして重量を選んだらよいでしょうか。(T・S)
A まず、いつも平均した重量でトレーニングしているかどうか考えてみてください。一昨日は20kg、昨日は25kg、今日は15kgというように、同一運動種目の重量を極端に変えてはいませんか。
 次に、全種目を同じ重量で行なってはいませんか。ボディビルのトレーニングでは、運動種目により、かなり重量を変化させなくてはなりません。
 たとえば、脚と腕では筋肉量がちがいますので、腕の運動にちょうどよい重量では脚の運動には軽過ぎるし、脚の運動に適量の重さでは、腕の運動はむりです。
 初心者の場合は、トレーニング当初は軽過ぎると思う程度の重量で、正しい運動姿勢をおぼえ、それをマスターしたら、徐々に重量を増加していき、1セットにつき10回正確に運動できる重量を選ぶようにしてください。そして、らくに10回以上できるようになったら、また少し増量するというようにしてください。
 それでも日によって重量に対する感じが多少違うことがあるものです。それは体調に原因があるのです。したがって、いままで適量だったのが、急に重く感じたようなときは、疲労に原因があると思われますので、休養をとるか、トレーニング量を減らすとよいでしょう。

PHAシステムとは?

Q 私は21歳の学生です。以前結核を患い1年前に退院し、医者には完治したといわれました。しかし、それ以後からだが疲れやすく、スタミナがなくなってしまいました。以前ボディビルディング誌に、PHAシステムが健康とスタミナづくりに非常に効果があると書いてありましたが、具体的なやり方をお教えください。
 また、PHAシステムとセット法をともに用いてトレーニング・スケジュールをつくる場合、どのようにしたらよいでしょうか。(立川市 有野隆)
A まずあなたにいわなければならないのは、PHAシステムだけ行なえば効果は充分であり、セット法の併用は必要ないということです。
 PHAシステムは、心肺機能、循環機能、体力の回復にはぴったりの方法です。ただ、筋肉発達という面では、セット・システムに1歩も2歩も譲っているようです。
 ボディビルの通常の練習方法、つまり、セット・システムでは、同じ部位の筋肉に連続して刺激を与えるため、その部分が必然的にパンプ・アップします。しかし、このPHAシステムはパンプ・アップさせることなく、血液を常時全身に循環させることを主眼としています。
 このような考え方から、このPHAシステムは、異なった筋群の運動種目を5〜8種目組み合わせて1グループとし、ひとつの種目の運動がすんだら休まずに次の種目に移り、それが終わったらまた次の種目に移るというように、ほとんどセット間の休息をとらないで、連続して何セットか、あるいは何十セットも繰り返すといった練習方法です。
 このように、異なった筋肉を使用する運動種目であるから、セット間の休みをとらなくても次のセットに移ることができ、しかも、血液が1ヵ所に留まらず全身を環流するから、疲労も減少させられるのです。
 したがって、運動種目の組み合わせについては、心臓を中心とした血流を考慮して、異なった筋肉を使うようにすることが肝要です。

脚を太くするには

Q 私の現在の体格は身長162cm体重62kg、胸囲105cm、腕37cm囲、腿囲53cmです。上半身に比べて脚が見劣りするのですが、何かよい方法をご指導ください。
 現在はスクワット、レッグ・レイズの2種目をやっています。(T・K)
A あなたの場合、ご質問のとおり脚部が少し細いような気もしますが、ほかと比較して、55cm程度が適当でしょう。
 とくに脚を太くしたいと希望されるのでしたら、これからの練習法としては、スクワットをその日の練習の最初に行なうようにしてください。その際次の3点を守ってトレーニングしてください。
① まずウォーム・アップとして、軽いバーベルで2セット行なう。
② ウォーム・アップが終わったら、6〜8回できる重量で5〜6セット行なう。
③ レッグ・カールを10〜15回で3〜4セット行なう。これは、レッグ・カール・マシンがなくても、アイアン・シューズやチューブ等を利用してもできますから工夫してください

初心者のスケジュール

Q 私は以前2ヵ月ほどジムでトレーニングしましたが、勤務の都合で自宅で練習することにしました。ベンチと75kgのバーベル・セットを購入しましたが、これを使っての初心者用のスケジュールをお教えください。(和歌山市 吉田定雄)
A 初心者といっても、目的や体力に差があり、一概にはいえませんが、筋肉を発達させ体力をつけるという目的で、ごく平均的なスケジュールを紹介しましょう。
①準備体操   5分程度
②スクワット  10回×2〜3セット
③ベンチ・プレス10回×2〜3セット
④スタンディング・プレス
        10回×2〜3セット
⑤ベント・ローイング
        10回×2〜3セット
⑥バーベル・カール
        10回×2〜3セット
⑦シット・アップ15回×2〜3セット
⑧スティッフ・レッグド・デッド・リフト
        10回×2〜3セット
⑨整理体操   2~3分程度
 このスケジュールは、1日おきに週3回ぐらい実施し、少なくとも2〜3カ月は継続して行なってください。
 もちろん、6カ月ぐらい実施してもかまいません。そして、体力、筋力がついてきたら徐々に回数・セット・重量を増やしていってください。
 つぎに、このスケジュールの使用重量は、少し無理をすれば12回はくりかえせるようなものを選び、それで10回×2〜3セット行なうのがよいでしょう。
 いずれにしても、決して無理をしないで、まず正しい運動姿勢で行なうように注意してください。(S・M)

腕が脱臼しやすい

Q 約4年前に、空手の予備運動で我流のベント・アーム・プールオーバーをやったところ、無理な姿勢だったため、左肩を脱臼してしまい、それ以来クセになってしまいました。
 接骨医から「ボディビルをやると骨に肉がつき、脱臼のクセがなおる」といわれ、1年前からボディビルを実施しています。それでも4カ月に1回くらいの割で脱臼しますが、何かよい方法はないものでしょうか。(M・T)
A 脱臼は関節がはずれるものですから、ボディビルの運動種目でとくに効果的なものはありません。
 トレーニング時の注意事項としては脱臼したときの運動姿勢を思い出し、そのような姿勢でトレーニングしないことです。そして、プルオーバーなどのように脱臼のおそれのある運動には充分注意し、極力軽い重量で行なうとか、疲労しているときは避けるようにしてください。
 正しい運動方法からはずれた我流のトレーニングでも、重量的、回数的に無理をしなければ、よほどの場合を除いて脱臼することはありません。あなたの場合は相当に無理な姿勢をとったものと思われます。
 また、その種目を行なうと脱臼の恐れのあるものなどは、無理に練習しないで、それと同様の効果のある他の種目に変更することをおすすめします。

水は飲んでよいか?

Q 水を飲みすぎると、水ぶくれして太るといいますが、ほんとうでしょうか。また、トレーニング中に水を飲んではいけないといわれていますが、どうしてでしょうか。(福岡県北九州市 Y生)
A 人体の約70%は水分で構成されています。そして、不必要な水分は、尿または汗として体外に排出されます。逆に、水分が不足すると体の不調を起こします。
 このように、体内の水分は、ある一定のパーセンテージを占めているのです。水そのものには栄養はありませんので、水を飲んだから、それが原因で太るということはありません。
 とくに暑くて発汗のはげしいときには、どんどん水を飲み、どんどん汗を出した方が健康にはよいのです。できれば水のかわりに牛乳でも飲めばさらによいでしょう。
 トレーニング中や、その前後は少しひかえめに、それ以外はあまり神経を使わないで、飲みたいときには飲んで結構です。
月刊ボディビルディング1972年8月号

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