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“疲れを知らない”食事法

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月刊ボディビルディング1976年2月号
掲載日:2018.08.08
野沢英雄
瀬口和国さん

瀬口和国さん

1.「シクラメンのかほり」

 1975年のレコード大賞は布施明の、「シクラメンのかほり」が獲得し、そのほかの歌謡大賞や有線放送大賞でもイイ線を走ったことは記憶に新しい。ちょっと井上陽水を思わせるせるメロディにくわえて、小椋桂の作詞が「共感と共鳴を感じてよかった」という評価になったようだ。

 私が気にいったのは「疲れを知らない子供のように、もしもなれるなら自分もなりたい」という個所で、私の周囲を見わたしても、小学生・中学生たちは力いっばい運動して、一晩でケロリとなおり、翌日にはすごいバイタリティで元気にとびはねている。まるで「痛快マンガの主人公」ではなかろうか?

2. 1日2回、連日トレーニング

 食事分析を開始してすでに多数の方からご応募いただいているが、その中には毎日毎日すごく熱心にトレーニングしているビルダーがあり、「こんなに激しい練習を毎日しても平気かな」と心配になることがある。

 私自身「筋肉がパンプアップして固くなり、翌日コリコリと痛む」という実感がなによりうれしく、「ああ生きているんだな」と思うのが常だった。

 トレーニングを休むと、筋肉がなまりうずうずする感じもよくわかる。だが昼休みの寸暇を惜しんで、食事もとらずにトレーニングし、しかも仕事が終ったあとまたトレーニング。これを毎日くりかえし、しかも疲れずにずっと続けているビルダーがあることを知ってビックリした。その人は東京青梅市の瀬口和国さん、23才。東芝のコンピューターの仕事をしているエンジニアだ。

3. 瀬口さんの食事とトレーニング

 手紙によると「練習を開始して3ヵ月間は昼休み12:00~12:40までトレーニングして昼食。4ヵ月目からは練習を12:58分ごろまでやるようになり、昼食を抜くようになりました。体重があまり増えず、もっと筋肉質でバルクがほしいのですが……」という内容だ。

 体位は身長168.5cm、体重60kg、胸囲95cm、上腕囲36cmというから、基礎的な体型は立派にできている。そしてトレーニング量は表Aのように、なわとび、ランニングを加えて相当ハードでオーバーなものだ。激しさに伴って食事内容が充実しているので救われているにちがいない。

 私のアドバイスとして①トレーニング法を少種目にへらし、分割法を採用する。②ランニングとなわとびはどちらか一方でよい(体重をむしろふやすため)。③食事内容のうち過剰になっているたんばくや脂肪をやや減らす。④昼食、もしくはそれに代わるものを必ず食べる。⑤牛乳やジュースを飲みすぎると腹がつき出るだけでなく、脂肪ぶとりにつながる等を返事に書いて送った。

4. こんなによくなった

 その後3ヵ月あまりたって、瀬口さんから報告をもらった。「11月8日現在、体位は身長168.5cm、体重65kg、胸囲102cm、実に体重で5kg、胸囲で7cmの増加になりました。うれしいことに見た感じや指でつまんだ感じで、以前と変らず、筋肉でこれだけふえたものと思います。トレーニングも簡素にして食事も回数をわけて必ずとるようにしました」という内容だ。(食事表参照)

 これだけ進歩を見せてくれて、私は自分のことのようにうれしく、一度はコンテストに出場するようにすすめた次第だ。

 瀬口さんは当初からハイプロティンを使用しており、相乗的な効果があったようだ、と当人も書いているが、私が感心した点は、「いつもは夕食時にも牛乳250mlにプロティン大さじ2杯を入れて飲んでいますが、報告した日は鶏肉の飛入りがあり、飲まなかった」という配慮がされていることである。ハイプロティンを使うか使わないかは、その日の食事分析をしてみて「たんぱくが不足だろうな」というときに積極的に使用し、「今日はごちそうがターイへンあったぞ」というときは減らしたり、使わなくて良いのだ。

 最近になってこそ、「ハイプロティンは牛肉・魚・卵などに比べて脂肪の心配がなく、アルカリ性で体にいい」ことがわかり、しかも家計的にみても肉・魚・牛乳などより安価にたんばく質がとれることから、ふつうの一般の人たち、とくに成人病が気になる人に「肉や魚をへらしてもハイプロティンにかえたほうがよい」とおすすめしている。

5.ここにも熱心なビルダーがいる

 ともかく、日本コンテストに出場の一流ビルダーの人たちからも「たしかにハイプロティンを飲むと疲れがちがう」と喜ばれており、アルカリ性でビタミンの効果もあわせて発揮されているのではなかろうか?

 私が知っているビルダーで熱心にトレーングしている人はまだまだたくさんいるが、その中の1人、山形県の五十嵐勝さんは15才ながら毎日毎日、欠かさず80~100セットのトレーニングおこなっている。しかも疲れずに元気にやっているとのことで、将来が有望だ。また東京都の大森クロームメッキKKで働く熊坂さんというビルダーも、連日昼休みと仕事が終ったあと、黙々とバーベルと取り組んでいるビルダーだ。ベンチ・プレスも130~150kgを挙げ、日曜日の午後にも練習にくるタフさに驚いている。

 「一日一日が充実して楽しいです」という言葉はなによりうれしいことである。今年もおおいにがんばって良い成果をあげてほしい。疲れないでトレーニングできるのは一日でも若いうちなだから......。

瀬口さんの分析前と分析後のトレーニング法と食事内容

<A>分析前

<A>分析前

<B>分析後

<B>分析後

月刊ボディビルディング1976年2月号

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