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スタミナ栄養シリーズ デフィニションをつける食事療法②

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月刊ボディビルディング1976年9月号
掲載日:2018.07.26
野 沢 秀 雄(ヘルス・インストラクター)

1、学生コンテストの体験

カッと強い日ざしが照りっける梅雨の晴れ間の一日、恒例の関東学生ボディビル・コンテストが板橋区民会館でおこなわれた。盛んな声援にこたえて各選手は汗いっぱいの健闘をみせてくれたが、今年はとくに「腹囲」と「皮下脂肪厚」の測定に協力いただいた。

関係者のみなさんに厚く御礼を申しあげるとともに、データを有効に活用して、後に続く人びとが役立つようとりまとめたい。

まず測定をして感じたことは、バルク型、デフィニション型が単に外見上の表現ではなく、腹囲や脂肪、とくにへその横と脇腹の皮下脂肪の厚さに一致することがわかった。

これを下表に示すと、
記事画像1
つまり同じ年齢や同じ身長でも、腹囲や皮下脂肪は個人差がひじょうに大きい。かつ自分の努力で減らしたり、ふやしたりできるものである。

2.スポーツマンに致命的

1位になった東大の石井選手は通算4連勝に輝やいたが、以前に「バルクが多い」と批評されていたのを「よしやるぞ!」と奮起して、今回は腹囲77cm、皮下脂肪9.6ミリまで下げている。

総評をおこなった竹内委員長は「石井選手はまだまだバルク過剰なのでいっそうしぼりこむように」と述べていたが、同選手としては昨年までの体と比べて格段の進歩であったと思う。だからこそ優勝できたのだ。私は「へその横の脂肪が10ミリ以下だと水準で、それ以上ある人は懸命に努力して減らしたほうが良い」と指導している。下表に判定表を示す。
記事画像2
藤林さんの減量前(46年8月)と減量後(51年4月)

藤林さんの減量前(46年8月)と減量後(51年4月)

この水準から見ると、石井選手は合格圈までに入っている。
なおオープン参加で優勝した白田選手は腹囲78.0cm,皮下脂肪6.2ミリである。よく鍛えあげた筋肉のポリュウムとデフィニションが印象的で、一般コンテストに出場しても一流であるが、これからコンテストに出場する選手は6~7ミリの皮下脂肪になるまで努力して調整したらどうだろうか?

「やせることとデフィニションは一致しない」という人もあるが、皮下脂肪の厚さをみればよく一致する。
参考までに私は、ラグビー、アメリカンフットボール、陸上競技などのスポーツ選手のデータを集めているが、「有望な一流選手ほど余分な皮下脂肪がとれている」といえる。「鏡の前に立って腹筋に段々の出ない選手は自分の選手生命は終ったと思え」とアドバイスしている。調子のいいときは腹部がひきしまり力がこもるのに対し、体調が悪いときはブヨブヨと手ごたえがない。腹は東洋医学で昔から大切にされていた部分だ。ベスト・コンディションは腹の力によってつくられるといっても過言ではない。

3.成功する人が続出している

ゲストポーザーとして出場した榎本選手に、終了後いくつかのコンテスト・ビルダーとしての苦労をきく機会があった。バルク型の体を、きびしいトレーニングと食事法で見事なデフィニション型に変え、コンテストに最高潮にもっていく。慎重で、段階を何段もつくって目的に向う方法はさすかだと思われた。

本誌7月号に「1週間でウエストをひきしめ、余分な脂肪をとる方法」を発表し、具体的に実行する人を募集したところ、多数ご応募いただいた。

1週間たってうれしい報告を寄せてくれる人が相つぎ、自分のことのように喜こんでいる。その中の2名の人の場合を報告しよう。いずれも単に「ああそうか」と読み流すだけでなく、実際に自分の体を使って実験し,成功したケースである。「あれから1週間、減量をおこない腹囲が5. 4cmも細くなりました。今まで何ヵ月たっても細くならずガッカリしていたのが、たった1週間で……。全身的にデフィニションがついた感じでトレーニングに対する意欲も出てきてうれしい気持でいっぱいです。本当にありがとうございました」これは札幌市の高校生須田政弘さん(17才)からの手紙だ。何よりも自分の意志で目的が達成されたことに、大きな自信とやりがいを持ったことと思う。

参考のためにそのまま内容を紹介しよう。(表3参照)自分なりにたんぱく質や鉄を多く食べ、工夫して成功している。

もう一人は本誌6月号に紹介した国鉄機関士藤林俊一さん(34才)である。写真のように、元の体は体重69kg,腹囲90cmであったが、今回「1週間コース」を実行して、なんと体重63.5kg,腹囲75cm,皮下脂肪15ミリまで下げることに成功。とくに1週間で体重3.5kg、腹囲3 cm, 皮下脂肪10ミリ減ったことに注目したい。途中で下痢や便秘のトラブルもあったようだが、一応の目的を果たしている。

4.若い女性にも教えよう

自分が実行してうまくいったら、ぜひその方法を教えるインストラクターにあなたもなろう。この体験は貴重である。とくに街には「やせたーい」と強く願っている女性が多い。「えっ1週間なら私もやりたい」と、必ず望まれるに違いない。私も4人ばかり経験しているが, 0.5~1.5キロは確実にやせてきれいになる。

 「わずか1キロといっても、脂肪1gは9カロリーだから9000カロリーにも相当する。1日に必要なカロリーは2000ぐらいだから、4~5日間分のカロリーを除いたことになる。よかったね」と話すことにしている。つまり食事はたんぱく質のみを重視すれば、カロリー的には数日間はギリギリ耐えられる。その間に貯えていた皮下脂肪が燃焼してきれいな体つきに変わってゆくのだ。「ウエストをキリリとスマートに引きしめたい」という人があれば今からでも遅くない、ドーンとやってみよう。
[表3] 1週間の減量テスト(51・6・19~51・6・26)   須田 政弘 17歳

[表3] 1週間の減量テスト(51・6・19~51・6・26)   須田 政弘 17歳

月刊ボディビルディング1976年9月号

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