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なんでもQ&Aお答えします 1982年10月号

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月刊ボディビルディング1982年10月号
掲載日:2018.11.20

スタンディング・プレスとツー・ハンズ・カールにおける呼吸のしかた


 ボディビルを始めてから3ヵ月たちます。おかげで虚弱体質だったからだにもいくらか肉がついてきて、今では週2日のトレーニングが楽しみになりました。
 初めは、シット・アップ、スクワット、ベンチ・プレスの3種目のみを行なっていましたが、現在は下記のように6種目の運動を行なっています。

◆トレーニング・スケジュール
 2~3日おき、週2回実施。
①シット・アップ            12回×2セット
②スクワット           30kg 10回×2セット
③スタンディング・プレス     20kg 10回×2セット
④ベンチ・プレス         30kg 10回×2セット
⑤ベント・オーバー・ローイング 17.5kg 10回×2セット
⑥ツー・ハンズ・カール      15回 10回×2セット
[註]トレーニング後の疲労感は、快い感じ。

 そこで質問があります。私はスタンディング・プレスとツー・ハンズ・カールを行うと、筋肉が疲れる前に息が苦しくなって、運動を行うのがつらくなります。
 ベンチ・プレスやスクワットの場合には、きちんとした呼吸法にもとづいて動作を行うようにしていますが、上記の2種目の場合は、適当に息を吸ったり吐いたりしながら運動を行なっています。運動中に息が苦しくなるのはやはり、きちんとした方法で呼吸していないからでしょうか。息苦しさを解消する呼吸法なり、また、運動法があれば教えてください。
 ちなみに私の現在の体位は下記のとおりです。

 身 長 165cm  上腕囲 28cm
 体 重  54kg  前腕囲 26cm
 胸 囲  90cm  大腿囲 47cm
 腹 囲  67cm

(青森市 野村進司 商業 25歳)

 スタンディング・プレスとツー・ハンズ・カールの運動中に息苦しくなり、運動の反復が困難になるという話はよく耳にします。このことは、スタンディング・プレスとツー・ハンズ・カールが比較的運動量(仕事量)の大きな運動であるからという理由だけでなく、運動としてのかたちそのものにも原因があるといえます。
 つまり、スタンディング・プレスやツー・ハンズ・カールのような運動はその運動時の体勢上、もともと胸腔が外部から強度に圧迫された状態で動作が行われる運動なので、どうしても呼吸が抑制されることになりがちです。しかし、だからといって、運動時の息苦しさをやわらげる方法がぜんぜんないわけではありません。理にかなった方法で呼吸することによって多少は息の苦しさを緩和させることはできます。

◆スタンディング・プレスにおける呼吸法
①バーベルをクリーンし、肩の前にかまえた状態で息を吸う。
②バーベルを頭上に差し上げる動作に合わせて、息を唇の間から少しずつ出すようにして吐く。
③バーベルを元の位置(肩の前)へおろしながら息を吸う。
④以後、動作を反復するに従って、バーベルをプレスしながら息を吐き、おろしながら吸うようにする。

◆ツー・ハンズ・カールにおける呼吸法
①バーベルを大腿部の前にかまえた状態で息を吸う。
②バーベルをカールする動作に合わせて、息を唇の間から少しずつ出すようにして吐く。
③バーベルを元の位置へおろしながら息を吸う。
④以後、動作を反復するに従って、バーベルをカールしながら息を吐き、おろしながら息を吸うようにする。
⑤スタンディング・プレスの場合についてもいえることであるが、息を吸うときには、あまり大量に吸い込まほうがよい。深呼吸のような感じで必要以上に大量に息を吸うと、かえって息苦しさを増すことになるので、運動の動作に合わせて、吸いやすいだけの息を吸うようにするのがよい。

 以上、スタンディング・プレスとツー・ハンズ・カールの呼吸法について述べましたが、それらの方法を実行してもなおかつ問題とする点が緩和できなければ、そのときは次に紹介する運動によって肩と上腕を鍛えるようにしてください。

◆肩の運動
◎オールターニット・プレス
<かまえ>両手にそれぞれダンベルを持ち、クリーンして肩の位置にかまえる。
<動作>左右交互にダンベルをプレスする。
<注意事項>オールターニット・プレスには次に示す2つのやり方があるが、後者の方が、胸部に対する圧迫感がよりやわらげられる。
 ○片方のダンベルをおろしながら、もう片方をプレスする。
 ○片方のダンベルをおろしきってから、もう片方をプレスする。つまり、片方の動作が完全に終ってから、もう片方の動作を行うというやり方である。
<呼吸法>ダンベルをプレスしながら息を吐き、おろしながら吸う。


◆上腕の運動
◎オールターニット・カール
<かまえ>両手にそれぞれダンベルを持ち、大腿部のあたりにかまえる。この場合、それぞれの手の甲はうしろへ向ける。
<動作>左右交互にダンベルをカールする。この場合、オールターニット・プレスのときと同様、胸部に対する圧迫感をやわらげるためには、片方の動作が終ってから、もう片方の動作を行うようにするのがよい。
<呼吸法>カールしながら息を吐き、おろしながら吸う。
[追記]スタンディング・プレスをはじめとする諸種目の呼吸法に関しては、その実際的な方法のみを述べ、原理についての説明は誌面の関係で省略させていただきました。

三角筋の前の部分と上腕三頭筋の長頭をとくに強化したいが


 自宅で1人でトレーニングしています。ボディビルを始めてから4年半ほどですが、1~2年後にはコンテストにも出場したいと考えています。そのようなわけで今後は、からだの部分、部分をより細分して鍛えていこうと思っています。
 まず、さし当っては三角筋の前の部分と上腕三頭筋の長頭を強化したいと考えています。
 現在、三角筋と上腕三頭筋は下記のメニューでトレーニングしていますがこれら2つの部分について、それぞれ2種目ほど運動を紹介していただきたいと思います。

◆現在の三角筋のメニュー
①フロント・プレス 6回×4セット
②バック・プレス  6回×4セット
③サイド・レイズ  10回×3セット

◆現在の上腕三頭筋のメニュー
①トライセプス・プレス・スタンディング
  10回×3セット
②ナロウ・グリップ・ベンチ・プレス
  8回×3セット
③クロスオーバー・トライセプス・イクステンション
  10回×3セット

◆現在の体位
身 長 174cm  上腕囲 38cm
体 重  72kg  前腕囲 30cm
胸 囲 117cm  大腿囲 59cm
腹 囲  72cm  下腿囲 38cm

(大阪府 石田 充 公務員 24歳)

 たいへん立派なからだをしておられるようです。ただ欲をいえば、上腕囲と大腿囲がもう少し大きければと思います。でも、まだ年令も若く、キャリアも4年半ほどということなので、まだまだこれからだと思います。途中で挫折することなく、一流ビルダーになるために頑張ってください。
 では、三角筋の運動から紹介することにします。ただし、両種目とも、あまり一般的な運動とはいえませんが、少々、趣きの変った運動を紹介させていただきます。

◆三角筋のための運動
◎パラレル・グリップ・ダンベル・フロント・レイズ[写真参照]
<かまえ>両手にそれぞれダンベルを持ち、立った姿勢で大腿部の前にかまえる。ただしこの場合、左右のダンベルがタテ向きに並行になるように合わせる。
<動作>両腕をまっすぐに伸ばした状態、または、いくぶん曲げた状態で左右のダンベルをタテ向きに合わせたまま前方斜め上へ持ちあげる。運動を行うときの意識としては、ダンベルを頭上へ上げるというよりはあくまでも、前方、斜め上方へあげるという気持で動作を行うようにするのがよい。
<呼吸>ダンベルをあげながら息を吐き、おろしながら吸う。
[パラレル・グリップ・ダンベル・フロント・レイズ]

[パラレル・グリップ・ダンベル・フロント・レイズ]

◎アンダー・グリップ・フロント・プレス
<かまえ>バーベルをアンダー・グリップの握り方で持ち、クリーンして普通のフロント・プレスと同じようなかまえの姿勢をとる。なお、左右のグリップの間隔は、肩幅前後とするのがよい。
<動作>バーベルを上方へプレスするのだが、この場合、左右の前腕ができるだけ垂直、かつ並行な状態をなすように留意して動作を行う。
 なお、バーベルを上方へプレスしたときに、両腕を伸ばしきれなければ、無理に伸ばさなくてもよい。伸ばせる範囲で伸ばすようにする。
<呼吸>バーベルを上方へあげながら息を吐き、おろしながら吸う。

◆上腕三頭筋の長頭のための運動
◎トライセプス・プレス・ウイズ・ショルダー・ブリッジ
<かまえ>オーバー・グリップでバーベルを持ち、ベンチに仰臥する。次いで、両足をベンチの上に載せ、腰を浮かせて図のようにショルダー・ブリッジの姿勢をとり、バーベルを上方へ挙上する。この場合、胸の傾斜をできるだけ急にする。
 なお、グリップの間隔は、トライセプス・プレス・ライイングの場合に準じて定めればよい。
<動作>ショルダー・ブリッジの状態で、トライセプス・プレス・ライイングと同じ要領で運動を行う。ただし、運動中は、両肘を外側へ開かないように留意する。
 動作の可動範囲を大きくしたい場合は、ベント・アーム・プルオーバーのように、頸から先をベンチのフチから落として運動を行うとよい。
<呼吸>バーベルを上げながら息を吐き、おろしながら吸う。
記事画像2
◎トライセプス・プレス・アップ・ライイング[写真参照]
<かまえ>オーバー・グリップでバーベルを持ち、ベンチに仰臥して、大胸筋の下のフチあたりにかまえる。つまり、ベント・アーム・プルオーバーと同様なかまえの姿勢をとる。ただし、この場合は、頭部はベンチの上に載せた状態になる。
<動作>両肘を左右横へ開かないように留意して、バーベルを額のあたりまで移動させる。次いで連続した動作でバーベルを頭の先、45度くらいの方向にすくいあげるようにして伸ばす。両腕を伸ばしきったら、あげるときの動作を逆にたどってバーベルを元の位置へ戻す。
<呼吸>バーベルをあげながら息を吐き、元へ戻しながら吸う。
[トライセプス・プレス・アップ・ライイング]

[トライセプス・プレス・アップ・ライイング]

リバース・ディップとナロウ・グリップ・プッシュ・アップの運動法


 友人と2人でパートナーを組んでトレーニングをしています。2人ともキャリアは10ヵ月ほどなので、ボディビルの知識もありませんが、気合いを入れあってけっこう楽しくやっています。
 ところで質問があります。過日、友人からもらった古いボディビルディング誌を読んでいましたら、上腕三頭筋の発達にリバース・ディップという運動と、ナロウ・グリップ・プッシュ・アップという運動がたいへん有効だと書いてありました。しかし、残念なことにはそれらの運動のやり方が載っていませんでした。それで、友人に尋ねたところ、友人もそれらの運動についてはなにも知らないということなのでひとつよろしくご指導いただきたいと思います。
 2人とも、もうじき40歳になりますが、若い人たちに負けずにがんばるつもりです。

(静岡市 S・K 商店経営 39歳)

 “人生50年”といわれた昔なら、39歳という年令はまちがいなく中・高年の部類に入るでしょうが、平均寿命が25年以上も伸びた今日ではまだ青年の部類です。したがって、今日からは、青年の気分でトレーニングにいそしんでください。ただし、張り切りすぎてあまり無理をしないようにしてください。
 では、リバース・ディップの運動法からお答えすることにします。

◎リバース・ディップ[写真参照]
<かまえ>写真のように、うしろ手にベンチに両手をつき、両脚を前方へ伸ばした姿勢をとる。
<動作>上記の体勢で両腕を屈伸し、体を上下させる。腕力が弱いうちは体をあまり深く沈めない方がよい。反対に、腕力が強くなって負荷(からだの重さ)が物足りなくなってきたら、両足を椅子などの上に載せて高くし、さらに体が深く沈むような方法で運動を行なうようにするとよい。しかし、いずれにしても、この運動は肘を痛めやすいので、事前に充分なウォーム・アップを行うことが大切である。
<呼吸>からだを下へ沈めながら息を吸い、あげ戻しながら吐く。
[リバース・ディップ]

[リバース・ディップ]

◎ナロウ・グリップ・プッシュ・アップ[写真参照]
<かまえ>両手の間隔を肩幅よりも狭くして、腕立て伏せの姿勢をとる。
<動作>腕立て伏せ運動の要領で、両腕を屈伸して上体を上下させる。つまり、この運動は、両手の間隔を狭くして(ナロウにして)行う腕立て伏せ運動(プッシュ・アップ)のことである。
 なお、腕力が弱く、上記の姿勢で運動を行うのが困難な場合は、負荷(からだの重さ)を軽減するために床に膝をつくか、あるいはベンチや机の上などの高い所に両手をつくかして運動を行うようにしてもよい。
<呼吸>体を沈めながら息を吸い、起こしながら息を吐く。
[ナロウ・グリップ・プッシュ・アップ]

[ナロウ・グリップ・プッシュ・アップ]

栄養も充分に摂り、トレーニング頻度も少ないのに、疲れて体調が悪い


 6ヵ月前からボディビルをはじめ、1ヵ月ほど前から下記のスケジュールでトレーニングしています。ところが、このところどうも体調が悪く、肩に力を入れたりすると僧帽筋のあたりが痛んだりします。それに、体力減退ぎみで、からだも絶えず疲れている感じです。トレーニングの頻度が少ないので、オーバー・ワークとは考えられないのですがこのままトレーニングを続けていってもよいのでしょうか。
 なお、栄養には自分なりにかなり気を使っているつもりで、とくに野菜をたくさん食べるようにしています。蛋白質は主として豆腐、生あげ、納豆、豆乳等、大豆を加工したもので摂るようにしています。

◆現在のトレーニング・スケジュール
 トレーニングは週2日。◎印は週2度行う種目。○は週一度の種目。
◎カール
  27.5kg 10回×3セット
◎ベント・オーバー・ローイング
  30kg 15回×2セット
◎スクワット
  30kg×30回×2セット
◎ベンチ・プレス
  50kg 10回×3セット
○ベント・アーム・プルオーバー
  25kg 10回×2セット
○シュラッグ
  25kg 10回×2セット
○デッド・リフト
  25kg 10回×2セット
○スタンディング・プレス
  25kg 10回×2セット
○カーフ・レイズ
  25kg 50回×1セット
○スタンディング・ロー
  25kg 10回×2セット
◎リスト・カール
  25kg 10回×2セット
○シット・アップ
  20回×2セット
[註]トレーニング後の疲労感は、非常に強。

◆体位の経過
    開始時   現在
身 長  170cm   170cm
体 重  63kg   64kg
胸 囲  96cm   96cm
腹 囲  76cm   79cm
上腕囲  33cm   33cm
前腕囲 26.5cm  26.5cm
大腿囲 51.5cm  51.5cm
[註]体重が1kg、腹囲が3cm増した以外は体位の変化が見られません。

(東京都 H・Y 会社員 25歳)

 結論から申しあげれば、いまのスケジュールをそのまま続けていくことには少なからず問題があるといえます。あなたは「トレーニングの頻度が少ないのでオーバー・ワークとは考えられない」といわれますが、トレーニングの頻度が少なくてもオーバー・ワークになることもあります。たとえ週に2度しかトレーニングを行わなくても、1度に行う運動量が多すぎれば、オーバー・ワークにもなります。
 あなたは週に2度トレーニングを行うスケジュールの中で、1日は5種目(合計12セット)、他の1日は12種目(合計26セット)の運動を行なっております。これは、もちろんあなたなりの考えがあってのこととは思いますが問題な点が2つあります。
 その1つは、2日のうちの1日、つまり、12種目の運動を行う日のトレーニング量が過多になっているのではないかということです。そして、いま1つは、日によってトレーニングの量を大幅に増減するという、いわば変則的ともいえるトレーニングのやり方が、現段階のあなたにそぐわないのではないかということです。
 2日のうち、たとえ1日でも、その次のトレーニング日までに、疲労が完全に回復しないようなトレーニングを行うことは、当然、オーバー・ワークになる危惧が生じてきます。
 つまり、次回のトレーニング時まで持ち越される残存疲労が最初は僅かなものであったとしても、身体的な消耗が完全にいやされる機会が与えられぬままに、次々とトレーニングを重ねていけば、次第に疲労が蓄積されて、しまいには完全なオーバー・ワークの状態になってしまうこともあるということです。
 したがって、トレーニングの量というものは、そのトレーニング量を消化することによって、当然もたらされるであろうところの身体的な消耗が、次回のトレーニング時に持ち越されることのないように配慮して定めるべきであるといえます。
 あなたは、先にも触れたように、日によってトレーニングの量を大幅に変えるという、いわば変則的ともいえるやり方でトレーニングを行なったために、トレーニング量の調整がうまくつかず、前回の疲労を次回に持ち越すというボディビルにおける最も基礎的な誤ちを犯してしまったものと考えられます。
 とくに、あなたのように、トレーニングの経験も浅く、また、ボディビルダーとしての鍛練度の低い段階では、あまり変則的な方法でトレーニングを行うのは慎しむほうが無難です。変則的なトレーニングを行うには、それなりのトレーニングにおける経験と、体力的な基盤ができていることが必要であるといえます。あなたも、そのところを自覚して、今後は段階を踏まえた地道なトレーニングを行うようにされるのがよいでしょう。

◆トレーニング・スケジュール例
 2~3日おき週2日。ただし、しばらくの間休養し、疲れが完全に取れてからトレーニングを再開するようにするとよい。
①シット・アップ
  20回×2セット
②スクワット
  10回×2セット
③ベンチ・プレス
  8回×3セット
④ベント・アーム・プルオーバー
  10回×2セット
⑤スタンディング・プレス
  8回×2セット
⑥ベント・オーバー・ローイング
  8回×2セット
⑦カール
  8回×2セット
[註]上記のようなスケジュールでトレーニングを行い、体力的な余裕が生じてきたならば、そのときは、種目当りのセット数を増やすなり、または新たに種目を採用するなりして漸次トレーニング内容の充実を計るようにするのがよい。

 以上、オーバー・ワークに関するトレーニング上の問題について述べてきましたが、あなたの場合は、栄養の面にも多少問題があると思われます。
 というのは、蛋白質の摂取に関することです。野菜をたくさん食べるということはもちろんいいことですが、蛋白質の摂取量が不足しているように考えられます。
 あなたは、蛋白質を主として豆腐、生あげ、納豆、豆乳等の大豆加工品で摂るようにしておられます。しかし、はっきりいって、それらの食品によって蛋白質の所要量(あなたの場合は1日当り96g以上)の大部分を賄うのは食生活上むつかしいのではないかと考えられます。
 つまり、上記の食品は、肉や魚などの食品に比べると、概して蛋白質の含有率が低く、また、プロティン・スコアも低いといえるので、それだけ多量に食べなければならなくなるので、胃腸の消化能力から考えて困難がともなうのではないかということです。
 だからといって、あなたが蛋白質を十分に摂っていないと決めつけるわけではありません。ただ、この際、栄養分析表などを参考にして、蛋白質の摂取量をきちんと計算してみられるのも無駄ではないと思います。
 そして、その上でもしも蛋白質の摂取量が不足しているようであれば、肉や魚などをもっと積極的に食べるようにし、場合によってはプロティン・パウダーなどの栄養食品なども使用して不足分を補うようにされるのがよいと思います。
 からだの調子をよい状態に保つにはバランスのとれた食事をすることが大切ですが、ボディビルのような無酸素的運動を行う場合には、とくに蛋白質を十分に摂ることが必要になります。無酸素的な運動を行なうと蛋白質の需要量が増すので、蛋白質を十分に摂るようにしないと体調をくずすことにもなります。
 なお、大豆の加工食品を主にして蛋白質を摂る場合は、プロティン・スコアの値を考慮して、蛋白質の摂取量を3割がた割り増しして考えるようにするのがよいでしょう。

[回答は1659年度ミスター日本、NE協会指導部長・竹内 威先生
演技指導は平井トレーニング・センター会長・熊岡健夫先生]

   ――×――×――×――

 今月は、アジア・ボディビル選手権大会があったため、本誌の執筆者も日本ボディビル連盟の役員をしている人が多く、大会の準備などに忙殺された関係で「世界トップ・ビルダーのトレーニング法」「疲労回復の科学的研究」などの連載ものが掲載できなくなりました。また、次号から平常にもどりますのでよろしくお願いします。
月刊ボディビルディング1982年10月号

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