メタボもロコモもHi!タックル!レスリング元世界チャンピオン、元Ms.日本ファイナリストがご推薦する。レッスサイズ!!第10 回 補助エクササイズ(ストレングス系1)
[ 月刊ボディビルディング 2013年5月号 ]
掲載日:2017.08.01
個々の筋肉を鍛える筋力トレーニングに加えて、自重やバランスボール、メディシンボール、バランスディスクなどを用いたエクササイズを取り入れることで、筋力やサイズを増やすだけではなく、バランス、瞬発力や弾性力、関節の安定性、柔軟性や可動域など、より多くの身体能力の向上を図ることができます。
パワフルでしなやか、そして機能的な身体になるためのエクササイズにチャレンジしてみましょう!
パワフルでしなやか、そして機能的な身体になるためのエクササイズにチャレンジしてみましょう!
スクワット (大腿四頭筋、ハムストリングス、殿筋群のトレーニング)
それぞれのスクワットは、大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。しゃがみ込みの深さは体力に応じて調整します(体力レベルが低い人は、浅くても良いでしょう)。
膝が内側に入るニーインやつま先が外を向くトゥアウトにならないよう、また、膝がつま先より先方に出ないように注意しましょう。
膝が内側に入るニーインやつま先が外を向くトゥアウトにならないよう、また、膝がつま先より先方に出ないように注意しましょう。
①ウォールスクワット
壁を使ったスクワットです。トレーニングに慣れていない、あるいは体力レベルが低く通常のスクワットが難しい人でも行うことができます。また、フリーウエイトのスクワットに移行する前のエクササイズとして行っても良いでしょう。
上体を壁につけて、大腿が床面に対して平行になるまでしゃがみます。30~60秒間キープします。
上体を壁につけて、大腿が床面に対して平行になるまでしゃがみます。30~60秒間キープします。
②ウォールスクワット(シングルレッグ)
両足のウォールスクワットに慣れてきたら、片足を上げて難易度をアップしてみましょう。
③バランスボール・ウォールスクワット(ノーマルスタンス)
バランスボールを使ったスクワットです。壁と腰の間にバランスボールを挟み、ボールに寄りかかります。足は肩幅よりやや広めに開き、つま先はやや外側に向けます。
ゆっくりとボールを転がしながら大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。
ボールを転がしながら立ち上がり、元の位置に戻ります。10~20回、2~3セットを目安に行いましょう。
ゆっくりとボールを転がしながら大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。
ボールを転がしながら立ち上がり、元の位置に戻ります。10~20回、2~3セットを目安に行いましょう。
④バランスボール・ウォールスクワット(ワイドスタンス)
足幅をさらに広げて、ノーマルスタンスと同じ要領でおこないます。内転筋群のトレーニングにもなります。
⑤バランスボール・ウォールスクワット(ナロースタンス)
足を閉じて、つま先と膝は正面に向けます。ノーマルスタンスと同じ要領でおこないます。大腿四頭筋を中心としたトレーニングになります。
⑥バランスボール・ウォールスクワット(ナロースタンスのバリエーション)
⑤のバリエーションとして、脚の間にバレーボールサイズのボールを挟んで行っても良いでしょう。
⑦バランスボール・ウォールスクワット(シングルレッグ)
片足バランス(安定性)のトレーニングです。身体を使う動きがより複雑になります。
一方の足を上げて、大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます(体力レベルが低い人は、これよりも浅くても良いでしょう)。バランスを崩さないように注意しましょう。
重心の位置を変えるために、伸ばしている足の角度を変えても良いでしょう。
一方の足を上げて、大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます(体力レベルが低い人は、これよりも浅くても良いでしょう)。バランスを崩さないように注意しましょう。
重心の位置を変えるために、伸ばしている足の角度を変えても良いでしょう。
⑧バランスボール・ラテラルウォールスクワット
まず、壁に対して横向きになるように立ちます。バランスボールは脇の下あたりに置きます。
次に壁側の膝を軽く曲げてボールに寄りかかり、ゆっくりとボールを転がしながら外側の大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。この時、壁側の足の甲を外側の下腿部に軽く添えておくと運動が実施しやすくなります。膝はつま先より前に出ないように心がけます。
ボールを転がしながら立ち上がり、元の位置に戻ります。10~20回、2~3セットを目安に行いましょう。
次に壁側の膝を軽く曲げてボールに寄りかかり、ゆっくりとボールを転がしながら外側の大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。この時、壁側の足の甲を外側の下腿部に軽く添えておくと運動が実施しやすくなります。膝はつま先より前に出ないように心がけます。
ボールを転がしながら立ち上がり、元の位置に戻ります。10~20回、2~3セットを目安に行いましょう。
⑨バランスディスク・スクワット
両足が肩幅よりやや広めになるようにバランスディスクを置きます。
まず、2つのディスクの上に片足ずつ乗せて、真っすぐ立ちましょう。
次に両手を前に出し、大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。バランスを保ちながら立ち上がりスタートポジションに戻ります。
10~20回、2~3セットを目安に行いましょう。
まず、2つのディスクの上に片足ずつ乗せて、真っすぐ立ちましょう。
次に両手を前に出し、大腿上部が床面と平行になるのを目標にしゃがみます。バランスを保ちながら立ち上がりスタートポジションに戻ります。
10~20回、2~3セットを目安に行いましょう。
⑩バランスディスク・スクワット(バリエーション)
⑧のバリエーションとして、1つのディスクの上に両足立ちをしてスクワットしたり、片足をのみをディスクの上に乗せてスクワットを行ってもよいでしょう。
●メモ
バランスボール&バランスディスク 元々は運動障害のリハビリテーション分野で生まれ、発展してきたものです。可動域を広げ、バランスや協調性、安定性の向上のためのツールとし使用されています。
※バランスに充分気をつけてください。万が一転んでも怪我をしないように広い場所でエクササイズしましょう。
バランスボール&バランスディスク 元々は運動障害のリハビリテーション分野で生まれ、発展してきたものです。可動域を広げ、バランスや協調性、安定性の向上のためのツールとし使用されています。
※バランスに充分気をつけてください。万が一転んでも怪我をしないように広い場所でエクササイズしましょう。
バランスボール(写真 上)とバランスディスク
◎著者紹介
坂本涼子(さかもと りょうこ)
1970年4月24日、福岡県北九州市で生まれる。16歳のとき吹田市民教室でレスリングを始め、1987年、第1回全日本選手権で優勝、1991年まで連覇を続け、通算8度の優勝を果たした。世界選手権では1992年に57kg級で優勝をした。最近ではボディビル大会にも出場している(2008年全日本ボディビル選手権8位、など)。1997年に中京女子大学大学院健康科学研究科修了(健康科学修士)。同大学健康科学部助手を経て、2002年講師(2007年より「助教」に呼称変更)、2010年9月に依願退職した。在職中は同大学レスリング部コーチ、部長、JOC日本オリンピック委員会強化スタッフなどを務めた。この間、アテネオリンピックに吉田沙保織、伊調馨・千春の3選手が出場した。今後は、これまでの競技歴や筋力トレーニングの経験を生かして、女子レスリング選手の指導、さらには一般人へのレスリング体操『レッスサイズ(Wrestle-cise)』の普及に力を注ぐ。
坂本涼子(さかもと りょうこ)
1970年4月24日、福岡県北九州市で生まれる。16歳のとき吹田市民教室でレスリングを始め、1987年、第1回全日本選手権で優勝、1991年まで連覇を続け、通算8度の優勝を果たした。世界選手権では1992年に57kg級で優勝をした。最近ではボディビル大会にも出場している(2008年全日本ボディビル選手権8位、など)。1997年に中京女子大学大学院健康科学研究科修了(健康科学修士)。同大学健康科学部助手を経て、2002年講師(2007年より「助教」に呼称変更)、2010年9月に依願退職した。在職中は同大学レスリング部コーチ、部長、JOC日本オリンピック委員会強化スタッフなどを務めた。この間、アテネオリンピックに吉田沙保織、伊調馨・千春の3選手が出場した。今後は、これまでの競技歴や筋力トレーニングの経験を生かして、女子レスリング選手の指導、さらには一般人へのレスリング体操『レッスサイズ(Wrestle-cise)』の普及に力を注ぐ。
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