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MUSCLE BUILDING in MY HOME GYM 自宅でボディビルダーを目指そう!!0円から始めるホームボディビル 第12回 バーベルを使ったホーム・トレーニング〈その3〉

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.08.28
 今回はバーベルの全てのスタンディング・エクササイズをする上での基本的な動作となる床からのリフト・アップ種目であるデッド・リフトとクリーンのご紹介です。カールやプレスにおいてもまずは床にあるバーベルを腰や肩のような所定のスタート位置まで持ち上げなければなりません。エネルギー・のロスのないフォームでのセット・アップをするためにはこれら2種目のフォームを基本的に知っておく必要があります。
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◉筆者紹介
川島英博(かわしま・ひでひろ)
1948年8月2日生まれ/O型/(株)ヘルスプロデューサー代表/トレーナー・鍼灸・整体師・通訳/「からだ工房」でスポーツ故障者の治療をする傍ら大手スポーツクラブで治療とパーソナルトレーナーの両方で活躍している。著書に『ザ・ウエイトトレーニング』『筋力トレーニング』がある。
 赤ちゃんがハイハイから次に立ち上がるように、立つということは人間が大きな身体的行動を起こす準備における第一義的な基本となる姿勢・態勢でしょう。

 しかも他の4本足の動物と異なり、安定の定まらない2本の足で直立して立つので、その困難さは推して知るべきですが、それを我々人類は実現化して自由に使っているのですから、驚きとともに素晴らしい進化とも言えますね。

 私達が重力に逆らって立っている時には崩れやすい骨格(関節)を重心線にそって垂直方向に立てておかなくてはならないのでこれらを支えるために多くの筋肉群が常に働いています。この筋肉群の中で特に中心になって働いている筋肉群を抗重力筋と呼んでいて、これらを鍛えると立位での身体の安定性は勿論、筋力低下による腰痛、肩こり、不良姿勢、内臓下垂等の機能不全や障害を改善させることができるとされています。

 代表的な抗重力筋には、脊柱起立筋、大腿四頭筋、大殿筋、下腿三頭筋、腹筋群等がありますが、本章で今回ご紹介するデッド・リフトとクリーンの2種目はこの抗重力筋の全てを鍛え、姿勢維持の習得ができる優れたエクササイズです。※本章ではクリーン動作の代表としてハイ・クリーンを紹介させて頂いてますが、この種目の完全な習得には時間もかかり難しい部分もありますので、最初にフル・ムーブメントで何度かのトライをして練習し、動作の流れの基本を覚えたら、バーベル・プレスの肩までのセット・アップ等に利用するなど自分なりの目的に転用し、役立てるようにして頂いても結構です。

 しかし、もともと不安定な立位の上にバーベルというウエイトを両手に持ち、体幹の前後の大きな動きを伴うので抗重力筋相互の密接な連係動作が必要で、腰椎にも負担がかかるので、必ず正しく安全なフォームで行うことが大切です。※経験者でも講習会などで正式に習う機会がもてなかったというケースもあるようですが、スポーツ・ジム内では専属トレーナーによる指導があったり、他の先輩トレーニー達が行っているのを見たり聞いたりしながら研究するチャンスもありますが、一人でトレーニングをしているホーム・トレーニーでは不可能なので、この際に本章を見ながら基本的なセオリーを理解して頂いてフォームの練習を独習されることになりますが、動作中に自分の思ったように身体が動いているか分からない場合は姿見などの大きな鏡を用意し、それを見ながら何度も繰り返して根気よくフォーム練習をしてください。できましたらネットなどを利用して動画で見るとスピード感覚などが理解しやすいでしょう。

●デッド・リフトって怖そうな英語名ですがどういう意味ですか?

 デッド・リフトは語句そのものからくる英語的な感覚ではものを言わず静止している物体(バーベル)を持ち上げ死ぬほどの全力を出すというイメージになりますが、その名前の由来には諸説あるようで、そのなかには面白いものもあります。例えば単に死体を腰まで持ち上げて棺桶に入れる動作であるというものから、西洋では墓場で埋葬する時に棺桶に何本かのロープを通して何人かで墓穴の両側から穴の中に棺桶を下して行くらしく、その時の埋葬人の腰つきがこのフォームに似ているからという都市伝説?のような話まであるようですが、実のところは元々この種目名はデッド・リフト(DEAD LIFT)ではなくデッド・ウエイト・リフト(DEAD WEIGHT LIFT) と言われていたのが有力な説のようです。デッド・ウエイトとは「どっしりと重い物」という意味でこの重い物を持ち上げるというエクササイズ名だったのですが、長い時間的変遷を経て真ん中のウエイトが省略されてデッド・リフトになったらしいということです。これでデッド・リフトが怖くなく何か少し親しみの持てる名前になってきた感じですね。

※ウエイト・トレーニング種目の中でビッグ・スリーと言われるベンチ・プレス、スクワット、デッド・リフトの中でスターティング・ポジションから短縮性収縮で始まるポジティブ・スタートはデッド・リフトだけです。最初から自分自身の気合で全力を発揮することができ、失敗しても床に戻せばいいだけで、補助者は特に必要がないので、一人でトレーニングするホーム・トレーニーにとっては最も適切なパワー養成種目の一つといえます。

●ハイ・クリーンがあるということはロー・クリーンもあるのですか?

 クリーンは床にあるバーベルを肩の高さ(胸上)まで持ち上げて受け止める動作をいいますが、ウエイト・リフティング競技では重いバーベルをクリーンするためには素早く深くスクワット(ディープニー・ベント)をして低い位置でバーベルを肩にキャッチする必要があります。この深くしゃがんだ姿勢のクリーンをスクワット・クリーンといい、またもう一つのクリーン方法として足を前後に開いて低めにキャッチするスプリット・クリーンもあります。これらの低い位置でバーベルをとる二種目は必要に応じてそれぞれの名前で個別に呼ばれるので、まとめてロー・クリーンと呼ばれることは殆どないようです。またハイ・クリーンはスクワット・クリーンの補強種目として行われているようです。

 ウエイト・リフティング競技で1972年のミュンヘン・オリンピックまで続いたクリーン・アンド・プレス種目では、この高め位置でとるハイ・クリーンをする選手が多かったということです(その後プレスはなくなり、両手によるスナッチとクリーン・アンド・ジャークの2種目のみになりました)。

 またハイ・クリーンは長い距離を持ち上げるため別名パワー・クリーンとも呼ばれますが、これ以外の理由としてはあくまでも推測ですが、この種目にはゆっくり動かして効果の上がるネガティブ・ワークが殆どなく、反対にスピードや加速を伴うパワーを出せる攻めのポジティブ・アクションで構成されているため、パワー・クリーンとも呼ばれるようになったのかも知れません。またスポーツ選手の全身的な動きを伴ったパワー養成種目にも採用されるようになってからこのパワー・クリーンという名前が広く浸透するようになった気がします。

※ハイ・クリーンをはじめスナッチやクリーン・アンド・ジャークのように1~2秒前後の短い時間の間に素早くウエイト等を持ち上げる運動は総称としてクイック・リフト(QUICK LIFTS)と呼ばれています。

●正しいと言われるフォームだと少し自分にはやりにくいのですが、どうしたらいいでしょうか?

 いわゆる「教科書的なフォーム」のことでしょうが、これはこれで大切でその動作で必要なことを分かりやすく解説してあり、また安全面にも考慮がしてあります。ただこれらは標準的な体格や動作の共通点を最大公約数的に述べてあるので、個人差については個々の問題になります。特に身体全体を使う多関節運動では代償性動作も相まって個人差が出やすくなります。

 標準的なフォームと安全面を理解した上であれば微調整的に自分なりのフォームを作っていくことは〝アリ〟だと思います。手足の長さや骨格は人によってそれぞれ違うので、すべての人がまるっきり同じフォームになるとは限りません(修正フォームで世界記録を更新して行ったパワー・リフターもいるくらいです)。

 一般的に運動のフォームは目的によって大きく二つに分けることができ、無駄な抵抗をできるだけ減少させてスポーツ・パーフォーマンスを向上させるような、いわば効率重視で省エネ的な動きを追及するものと、反対にできるだけ筋肉に多くの抵抗を与えて筋力や筋肥大を求めるものとがあり、その内容は双方で違ってきます。前者は比較的法則性が強く出るようですが、後者の方は目的により多様性と幾分かの自由度が見られ、個人差もバリエーションとして、この中に入るといっても良いでしょう。特にフォームが標準と少し違っていても当人にとって筋収縮がよく感じられ、結果として筋発達が見られればそのフォームはOKとなる訳です。楽をするためではなく、あくまでも筋収縮力を高める目的でフォームを変化させ研究することは、結果として筋肉の発達を促進させることにつながります。

※注意点・デッド・リフトやハイ・クリーン等は腰に大きな負担がかかる場合があるので、腰椎その他に違和感や痛み等を感じる場合はフォームの工夫や変更をして続行したりせずにエクササイズを中止して、専門家や医師に相談することをお勧めします。

●動作中腹筋に力を入れて締めておくのは何故でしょうか?

 マシンと違いフリー・ウエイトで立位のトレーニングをする場合は、動作中バーベル等のウエイトを常に腰を中心にして上半身を支えていなくてはなりません。この場合には筋肉的には背部にあって頭部から腰部までをカバーしている脊柱起立筋(腸肋筋、最長筋、棘筋)が主に脊柱を伸展させて前へ屈曲するのを防いでいます。

  この場合もし腹筋群(腹横筋、内外腹斜筋、腹直筋等)が弛緩していると1枚板ともいえる脊柱起立筋のみで、後ろから全ての脊柱を起立させる役目をしなければなりませんが、腹筋群が収縮して腹圧を高めると背筋群を含めて各筋肉群が腹回りを前後左右から取り巻き、大きな筒状になって全体を取り囲む形でサポートするため、脊柱起立筋をはじめ背部の筋群の負担を最大30%軽減することができると言われています。

※運動中に腹圧を高めることは腰椎を保護する上で大切です。ウエイト・ベルトを締めるのも、この現象を更に強化するのが主な目的となります。

デッド・リフト(フロアー・デッド・リフト)脊柱起立筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、僧帽筋、下腿三頭筋、広背筋、腹筋群等

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Model =上田 翔

Model =上田 翔

 床上のバーベルの下に足の親指の付け根にある母趾球がくるように入り、腰幅くらいのスタンスで立ち、背筋を伸ばし、上半身を前傾させながら膝と股関節とを曲げていき、肘を伸ばした位置でバーをオーバー・グリップで握りスターティング・ポジションとします。グリップ幅を肩幅くらいにするとちょうど両腕が腰幅にした両下腿のすぐ外側に位置しますが、両膝の開き具合によっては少し微調整としてやや広めに握ります。顔は下を向かず、背筋のラインに合わせ前方の床か正面を見ます。

 この姿勢から上体はそのままにし、床を踏むように膝と股関節を伸ばしてバーベルを垂直に引き上げて行き、膝を通過した時点から上体を起こすようにして直立姿勢になり、胸を張ってフィニッシュとします。

※フォームの注意点

・スターティング・ポジションでは肩はバーの垂直線上よりやや前方に位置します。

・動作中腰背部は丸めず、背筋は真っ直ぐに保つようにしバーベルのバーが体に密着するようにできるだけ近づけて持ち上げます。

・足底の重心は中央かカカト寄りにし、爪先立ちにならないようにします。

・足先は腰幅の自然な状態では前方に向くのですが、平行にすると大腿筋膜張筋周囲から大腿四頭筋の緊張が高まり前後方向に安定し、やや外向きにするとしゃがみ易く内転筋群、ハムストリングス、大臀筋等の総合的な動きが得やすくなる傾向にあります。どちらにしても個人差を考慮して力の出やすく感じる方向を微調整的に選ぶようにします。いずれにしても足先と膝の方向が一致するように動作することが大事です。

・呼吸は、中程度の重量で比較的高レップスを繰り返す場合は、下す時に息を吸い、上げる時に息を吐くのが一般的です。高重量で低レップスの場合は、バーを上げる前に息を吸って止めて腹圧を高め、立ち上がってバーをフィニュシュ近くに上げた時に息を吐きます(これらとは逆の呼吸法の場合もあるようですが、ハイ・ポジションでのデッド・リフトで上背部の広背筋・僧帽筋等に効かす目的の場合には有効だと思われます)。

・デッド・リフトでの挙上力の第一制限因子は、前腕の握力の強弱にあるともいえます。最初は手のひらを下にした順手のオーバー・グリップでバーを握りますが、フォームに慣れて安定してきたら片方の手を順手もう片方の手を手の平を上にした逆手で握るオールターニット・グリップ(リバース・グリップ)で行ってみましょう。こうすると下に向かって手の平と指を滑って落ちて行こうとするバーの回転がお互いに逆になるので、回転が止められ摩擦が増えるため、握るのに大変有利になります。この場合、偶数セットを行う時はセットごとに左右の握り方を入れ替えて、左右の刺激差を緩和するようにしましょう。

・まずは挙上重量の増加を目指してヘビー・ウエイトを扱うのではなく、腰椎に負担をかけずにバーベルを床上から腰まで持ち上げるフォームの習得を心がけるようにしましょう。

・プレートの大きさによってスタート・ポジションの高さが変わり高いほどリフト・アップには有利になります。

〈回数・セット数〉6~ 10 回×2~3セット

 デッド・リフトは使用される股関節、膝関節、腰椎の大部分がパーシャル・ムーブメントでしかもほぼ力の出しやすい関節角度での動作が多いので総合的に大きな力を発揮でき、ヘビー・ウエイトを用いることが可能になるのですが、フォームが崩れると腰椎の負担が急激に増し腰痛などの原因にもなるので、初心者では動作に慣れるまではコントロール可能なウエイトを用いて安全なフォームでのトレーニングを心掛けることをお勧めします。

〈追い込み方法〉

 デッド・リフトでは、総合的な全身の多関節運動なので、特別な目的がない限り単関節運動のように高回数でオールアウトするまでは追い込まないのが普通です。一定の回数を定めて筋収縮に重きをおいたトレーニングを続け、挙上回数が増えれば重量を上げて回数を戻し、また回数が増えたら重量を上げて回数を戻すというような漸増的過負荷の原則で進めていくのが一般的です。

※脊柱起立筋をはじめ腰回りの筋肉群は筋疲労の回復が遅いので、トレーニング頻度は他の筋肉群より少なめにとり充分に休めるようにしましょう。通常1週間に1回以上トレーニングすることはありません。また、あまり筋疲労や筋肉痛が大きいと他の種目のスケジュールにも影響してくるので気をつけましょう。

〈バリエーション〉

 初心者はオーソドックスなデッド・リフトを中心に行っても充分に効果がありますが、床から持ち上げるフル・ムーブメントで行わず、バーベルを膝上から直立までの間だけで持ち上げるパーシャル・ムーブメントのレップスを繰り返す方法もあります。この場合は、腰が中心に動き主働筋が脊柱起立筋等に移ってきます。

※他にボディビルディング的またはパワーリフティング的ともいえるデッド・リフトのバリエーション種目は少なからずあり、またそれぞれ個々に名前が付いているものもありますが、種目によってはフォームの区分が難しいものも混在するようなので、ご紹介は誌面の都合上もあり、またの機会に譲りたいと思います。

※デッド・リフトは背筋を伸ばして重量物を体に近づけて持ち上げるなどの習慣がつくので、日常生活で腰などを守りながら安全に物を持ち上げる基本動作の習得に役立ちます。

※スポーツ・ジム内では床が堅牢にできている上にゴムマット等でカバーされているので、たとえ重量物であっても落下時の衝突を緩衝させることができますが、一般の家屋でのホーム・ジムではその対策はされていないので、最後まで力を抜かずに床上へゆっくりとスピードのコントロールをしながら下すことになります。そのために脊柱起立筋をはじめ全身の筋肉の緊張を最後まで抜かない習慣を常に身に付けておきましょう。

ハイ・クリーン(パワー・クリーン)脊柱起立筋、僧帽筋、大殿筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋、ハムストリングス、三角筋、広背筋腹筋群、前腕諸筋等

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 腰幅くらいのスタンスでバーベルの前に立ち、バーの下に足の母趾球が入りきる位置まで深く足を入れ、膝と股関節を曲げて両腕の肘を伸ばしたままバーをオーバー・グリップで握れる位置まで腰を落とします。足先は下肢の伸展時の自由度を得るためにやや外旋しておきます。グリップ幅は肩幅よりやや広めにとり、膝の位置よりも股関節をやや高く保ち、肩はバーベルの真上かやや前方に位置して高くしておきます。背筋は真っ直ぐ伸ばし肩甲骨は少し引き気味にして胸を張り顔は背筋方向に合わせて前へ向けておきます。

 次に上体の前傾角度をほぼ保ちながら腕を伸ばしたまま立ち上がってバーを膝まで垂直に持ち上げ(ファースト・プル)、膝を越したあとに急激にバーベルを大腿の付け根に近づけながら、全身を上方へ伸び上がらせ、僧帽筋の収縮とともに両肘を素早く真横に曲げてバーベルを胸の上方辺りまで跳ね上げるように上昇させます(セカンド・プル)。最上点で手首を中心に円を描くように両肘を最大スピードで前下方に下げて手首を上に返すと同時に膝、腰、足首をまげて中腰になりバーの下に入るように鎖骨の辺りでバーベルを両手で受け止めます(キャッチ)。

 最後に膝、腰、足首を伸ばして直立し両肘を前下方に高く保って静止してフィニッシュとします(この後挙上時の逆のコースをたどって戻しますが一度大腿部に下して落下速度を減殺してから床に戻します。レップスを連続して行う場合は直立せずにキャッチのままバーベルを膝の前でぶら下げたハング・ポジションまたはそれ以下まで戻してクリーンを繰り返すこともあります)。

※フォームの注意点

・動作中は終始背筋は伸ばしておき、バーベルはできるだけ体に近いコースを通るようにします。

・パワーの獲得が目的のハイ・クリーンではセカンド・プルの伸び上がりではジャンプして足を軽く広げてキャッチに入るフォームがありますが、ホーム・トレーニングでは床の強度にもよりますが、背伸び程度にとどめておいた方がよいでしょう。

・ウエイトリフティングではキャッチをした時に鎖骨と両三角筋(前部)の3点で受け止めるので、一時的に両手の指を半ば開いて受けるフォームがありますが、ボディビルディング的なトレーニングでは目的にもよりますが、必ずしもこれは必要ではなく、バーをしっかり両手で握ってバーを体から少し浮かしていても良いでしょう。

・ハング・ポジションから手首を返してキャッチするまでは上腕の筋力はできるだけ使わず、引き上げと肘と手首の素早い返しのみを行うムチのような動きだけに専念しておきます。

・呼吸はバーベルを上げる前に息を吸い、バーベルを上げている間は息を止め、完全に挙上してフィニッシュになってから息を吐くようにします。

〈回数・セット数〉8~ 10 回×2~3セット

〈追い込み方法〉

 筋肉をパンプアップさせるのが第一目的ではないので強い追い込みはしませんが、全身的な筋持久力をつける場合はやや高レップスである程度息が切れるまで行います。循環器系への影響が大きく出るので安全のため軽く10 回くらいのセットを数セット行ってある程度身体を慣らしてからトライするようにします。

〈バリエーション〉

・バーベルを床まで下さず大腿部の中央か上下1/ 3にぶら下げた位置からクリーンを開始するハング・クリーンがあり上半身の発達に重点をおいたトレーニングに適します。

※プレスのスタート・ポジションへのセット・アップ等が目的である場合はこのハング・クリーン系を主に行うことになります。

・胸の高さまで引き上げた後、手首を返さずにそのままハング・ポジションまで戻しこれを繰り返します(プル・アップ)。僧帽筋に効果が集中します。

※低い位置でバーベルをとるスクワット・クリーンがありますが、フォームが難しい上に失敗してバーベルを落としてもいい頑丈なプラット・ホーム等がないホーム・ジムではトライしない方が良いでしょう。

※ハイ・クリーンは、ごく軽いウエイトで回数を行い全身のウォーミング・アップとしても活用できます。
 デッド・リフトやハイ・クリーンは一つの筋肉だけの肥大発達を促す目的のエクササイズではありませんが、全てのフリー・ウエイトの種目を行う場合に必要な直立姿勢を保つ機能と、背部の筋肉群を強化するエクササイズでもあります。

 ボディビルディングでは各ボディ・パーツを別々に鍛えていく方法をとられることが多いのですが、このような全身的でダイナミックな動きのあるエクササイズをも取り入れて、身体のバランス感覚をチェックしながら左右は勿論上半身・下半身の筋力発達のアンバランスを補い、スキのない美しい動ける筋肉を作っていきましよう。 KEEP LIFTING!!
[ 月刊ボディビルディング 2014年2月号 ]

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