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人生を豊かにするタンパク質摂取の秘密①

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掲載日:2021.03.07
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フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー・横浜医療専門学校非常勤講師)
今回は「人生を豊かにするタンパク質摂取の秘密①」です。タンパク質摂取の総論、意義、実際のタンパク質摂取量、プロテインの種類について紹介していきます。

①タンパク質とは

タンパク質は英語でプロテイン、ギリシャ語でプロテウス=最も大切なものが語源です。
プロテイン始めてみようかな?って皆さん!そもそもプロテインはタンパク質です。肉、魚、卵、乳製品、大豆を食べ始めた幼児の時点で、既にプロテインを始めています。そして大きく分類すれば、人間を構成する成分はタンパク質です。
つまり私もみんなもプロテインです。なんなら親もプロテインです。私達はプロテインから生まれた生粋のプロテインです。人類が生きてる限りプロテイン!既にプロテインを始めていたんですよね(^^)w

②タンパク質の役割

タンパク質の役割は、筋肉作りの他にも、臓器、髪、爪、肌、血液、体内のホルモンや各種酵素、免疫物質なども作り、栄養素の運搬も行います。
エネルギーとして即効性のある糖質と違い、タンパク質を摂取した直後の体感は、玄人しか分かりにくいですが、身体の各種器官の再生のサイクルは2〜3ヶ月と言われてますので、少なくとも2〜3ヶ月単位でタンパク質摂取を増やし、トレーニング、休養、回復のモニタリングをすると、確実にタンパク質が身体に効いてるのが分かります。

③必須アミノ酸、非必須アミノ酸の働き

タンパク質は分解されて腸でアミノ酸になるのですが、20種類のアミノ酸のうち9種類が必須アミノ酸と言われて、食品から摂らなければいけません。
フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニンです。
これらは筋肉作りや疲労回復以外にも、ホルモンバランスや神経伝達、自律神経も整えます。
非常に大事なので医療系の国家試験でよく出題され、語呂で覚えるやり方で、「フロバイスヒトリジメ=風呂場椅子独り占め」と覚えます。

必須アミノ酸9つの働きを端的に言いますと、バリン、ロイシン、イソロイシン、この3つを合わせてBCAA(分岐鎖アミノ酸)です。筋肉作りのアミノ酸です。

フェニルアラニン:神経伝達物質の材料
スレオニン:脂肪肝の予防
ヒスチジン:成長促進
トリプトファン:睡眠改善
リジン:コラーゲンの合成
メチオニン:ヒスタミンの濃度を下げたり、抜け毛予防

肉、魚、卵、大豆、乳製品を食べれば、これら全てを装備できるので、人生を快適に過ごせます。

残りの11種類の非必須アミノ酸は体内で合成できます。その中でも下記の3つは重要です。

グルタミン:体内の遊離アミノ酸の60%を占めて、免疫力を上げて風邪を引きにくくします。
アルギニン:成長ホルモン分泌、血流改善、スキンケアにも有効です。
チロシン:ドーパミンやノルアドレナリンの前駆体であるので、脳の働きを高め、集中力、記憶力を向上させます。

④タンパク質の必要量

続いてタンパク質をどれだけ取れば良いかですが、これは体重、運動量、目的によっても変わります。
一般人が1日に必要なタンパク質の量は、体重1kgあたり 1gと言われてます。60kgの人で60gですね。これ位の量を摂れば身体の再生もスムーズに行われます。
60gを3食に分ければ1食20gのタンパク質を目標にすれば良いです。
卵1個でタンパク質は6gが摂れ、肉、魚100gでおよそ20g位は摂れます。朝に魚100g、昼に卵3個 夜に肉100g取れば大体60g摂れますので、少食な人はタンパク質を頑張って摂って、消化できる身体にしていきましょう。

そして目に見えて筋肉をつけたい、パフォーマンスを上げたい場合は、下記の量を目安にしましょう。

・筋トレ初心者 体重1kgあたり1.5〜2g(週に1〜2日)
この量は怪我の回復などにも有効です。

・筋トレ中級者 体重1kgあたり2〜2.5g(週に3〜4日)
・筋トレ上級者 体重1kgあたり2.5〜3g(週に4〜6日)

上級者はかなりの量になりますが、少し前まではこんなに沢山タンパク質を摂取をしても消化吸収できないと言われていました。近年ボディビルダーや肉体派アスリートはこの量を取ってます。ポイントはタンパク質を増やした時は、炭水化物の量を増やし過ぎないことが大事です。
タンパク質を沢山摂ろうと、脂肪の多い肉を食べたら太ります。そこでカロリーをあまり上げずにタンパク質を増やす方法がプロテインです。

⑤プロテインの種類と特徴

まずプロテインの栄養成分ですが、炭水化物量の低いプロテインなら、100キロカロリーでタンパク質が15〜20gも取れるので、体脂肪を増やさず筋肉のサイズを増やしたり、疲労回復を狙えます。
プロテインの種類で代表的なのはホエイプロテインです。ホエイは乳製品を生成する過程で産まれる成分で、ヨーグルトの上澄みの水分はホエイで、タンパク質含有量も多く栄養価が高いです。

・WPC ホエイプロテインコンセントレート
タンパク質含有量70〜80%で金額も安価です。ホエイアイソレートと比べて生成が粗いので乳糖も多いですが、その分免疫グロブリン、ラクトフェリンなども多く、免疫力を上げる成分を摂取できます。


・WPI ホエイプロテインアイソレート
タンパク質含有量90%以上とホエイプロテインコンセントレートと比べて精製が細かいので含有量も多く、その分高価ですが低脂質、低糖質、乳糖もかなり低いです。消化吸収も早いのでトレーニング後に最適です。


・大豆プロテイン
大豆プロテインは大豆イソフラボン、アルギニンが豊富で乳糖もありません。吸収もホエイと比べてゆっくりなので腹持ちも良く、間食などにお勧めです。大豆タンパク質は不足しがちなのでプロテインで補完してみてください。

他にもエッグプロテイン、カゼインプロテイン、ビーフプロテインなどもありますので目的に合わせて使い分けてみてください。

まとめ

今回はタンパク質の総論でした。タンパク質を増やした時は、減らした時に、体内で起こっている化学反応を少しでも体感し、モニタリングできたら幸いです。次回は「人生を豊かにするタンパク質食品ランキングベスト10」を紹介して行きます(^_^)

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  • 三橋 忠
    加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
    ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
    大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。

    <資格>
    ・厚生労働大臣認定柔道整復師
    ・加圧スペシャルインストラクター
    ・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
    ・キネシオテーピングトレーナー

    <競技実績>
    2008年ボディビルMr茨城 準優勝
    2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
    2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝