有酸素運動の強度と効能
掲載日:2017.08.02
フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー)
ダイエットの手段として有酸素運動をされている方も多いと思いますが、有酸素運動をしていて「ジムで同じ場所を一定のスピードで行う有酸素運動は退屈だ!」、「短時間で終わるウエイトトレーニングの方が好きだ」と、有酸素運動のネガティブな側面だけを捕らえて乗り気でない方も多いと思います。
今回は「有酸素運動の強度と効能」についてです。知ることによって有酸素運動に対して前向きになってもらえれば幸いです。私は「ハートレートスペシャリスト」という心拍数管理の処方をする資格を持ち、月に300~400kmランニングし、フルマラソンの完走経験もありますので、その辺りも踏まえてお話しできればと思います。(^^)
①有酸素運動の強度
有酸素運動のトレーニング強度は、心拍数を基準として下記の4つに分類します。
1. 有酸素系トレーニング(L1)(最大心拍数の70%以下)
2. LT系トレーニング(L2)(最大心拍数の70~85%)
3. AT系トレーニング(L3)(最大心拍数の85~90%)
4. 無酸素系トレーニング(L4)(最大心拍数の90~100%)
この4つのレベルを選んで、周期的プログラムを組みトレーニングしていきます。今回は4つのレベルのうちの、L1、L2について説明して行きます。
ダイエットの手段として有酸素運動をされている方も多いと思いますが、有酸素運動をしていて「ジムで同じ場所を一定のスピードで行う有酸素運動は退屈だ!」、「短時間で終わるウエイトトレーニングの方が好きだ」と、有酸素運動のネガティブな側面だけを捕らえて乗り気でない方も多いと思います。
今回は「有酸素運動の強度と効能」についてです。知ることによって有酸素運動に対して前向きになってもらえれば幸いです。私は「ハートレートスペシャリスト」という心拍数管理の処方をする資格を持ち、月に300~400kmランニングし、フルマラソンの完走経験もありますので、その辺りも踏まえてお話しできればと思います。(^^)
①有酸素運動の強度
有酸素運動のトレーニング強度は、心拍数を基準として下記の4つに分類します。
1. 有酸素系トレーニング(L1)(最大心拍数の70%以下)
2. LT系トレーニング(L2)(最大心拍数の70~85%)
3. AT系トレーニング(L3)(最大心拍数の85~90%)
4. 無酸素系トレーニング(L4)(最大心拍数の90~100%)
この4つのレベルを選んで、周期的プログラムを組みトレーニングしていきます。今回は4つのレベルのうちの、L1、L2について説明して行きます。
有酸素系トレーニング(L1)
これは最大心拍数の70%以下で行う運動になります。体感的には「話しながらできるトレーニング」です。この強度でのトレーニングの目的は基本的な有酸素能力を鍛えるということです。下記のような効能があります。
• 遅筋を鍛える
• 全身の毛細血管を発達させる
• 脂肪燃焼のエネルギー回路を鍛える
持久力・脂肪燃焼の底上げをするためのトレーニングだと考えてください。この土台を作ってから、運動強度の高いトレーニングができます。
この強度のトレーニングの疲労から完全に回復するのには約12時間必要と言われています。余程長い時間のトレーニングでなければ、エネルギー構造的には毎日できるレベルです。心拍数が上がるトレーニング程、回復に時間がかかるので、初心者のうちは、必ずこのL1強度の運動を中心に2~3ヶ月行います。
部活動で、「1年は夏までジョギングで走って基礎体力をつける!」っていう昔からの指導も強ち間違ってはいないのです(^^)
※初心者の場合、軽いジョギングをしても、L1のレベルを超える心拍数になってしまう場合があります。もしそうなったら、まだジョギングできる体力レベルではないので、基礎体力ができるまでは地道にウォーキングや自転車から始めてください。
• 遅筋を鍛える
• 全身の毛細血管を発達させる
• 脂肪燃焼のエネルギー回路を鍛える
持久力・脂肪燃焼の底上げをするためのトレーニングだと考えてください。この土台を作ってから、運動強度の高いトレーニングができます。
この強度のトレーニングの疲労から完全に回復するのには約12時間必要と言われています。余程長い時間のトレーニングでなければ、エネルギー構造的には毎日できるレベルです。心拍数が上がるトレーニング程、回復に時間がかかるので、初心者のうちは、必ずこのL1強度の運動を中心に2~3ヶ月行います。
部活動で、「1年は夏までジョギングで走って基礎体力をつける!」っていう昔からの指導も強ち間違ってはいないのです(^^)
※初心者の場合、軽いジョギングをしても、L1のレベルを超える心拍数になってしまう場合があります。もしそうなったら、まだジョギングできる体力レベルではないので、基礎体力ができるまでは地道にウォーキングや自転車から始めてください。
LT系トレーニング(L2)
これは最大心拍数の70〜85%程度の強度になり、体感的には「少しきついが気持ちよく体を動かせるトレーニング」です。下記のような効能があります。
• 遅筋を鍛える
• 全身の毛細血管を発達させる
• 脂肪&糖質燃焼のエネルギー回路を鍛える
このレベルのトレーニングは主に、中程度の強度のスタミナ作りが目的となり、脂肪と糖質の両方を使うエネルギー系を鍛えていきます。
この強度でのトレーニングの疲労から完全に回復するには12~24時間必要と言われています。
このレベルの運動を加えていくことで、L1レベルでは鍛えられない糖質利用エネルギー回路が強化され、今までより走るのが速くなります。
※LTとはLactate Threshold(乳酸性作業閾値)の略です。強度が低い運動L1~L2のレベルでは血中の乳酸濃度はある程度一定に保たれますが、L3以上の強度になると乳酸の分解が追いつかず血中濃度が上がってきます。そのポイントがの指標がLTとなります。
そして、ここでのLTトレーニングという言葉は「乳酸が蓄積しない程度の強度だが、楽ではないトレーニング」という意味で使っています。
• 遅筋を鍛える
• 全身の毛細血管を発達させる
• 脂肪&糖質燃焼のエネルギー回路を鍛える
このレベルのトレーニングは主に、中程度の強度のスタミナ作りが目的となり、脂肪と糖質の両方を使うエネルギー系を鍛えていきます。
この強度でのトレーニングの疲労から完全に回復するには12~24時間必要と言われています。
このレベルの運動を加えていくことで、L1レベルでは鍛えられない糖質利用エネルギー回路が強化され、今までより走るのが速くなります。
※LTとはLactate Threshold(乳酸性作業閾値)の略です。強度が低い運動L1~L2のレベルでは血中の乳酸濃度はある程度一定に保たれますが、L3以上の強度になると乳酸の分解が追いつかず血中濃度が上がってきます。そのポイントがの指標がLTとなります。
そして、ここでのLTトレーニングという言葉は「乳酸が蓄積しない程度の強度だが、楽ではないトレーニング」という意味で使っています。
まとめ
総じて言えるのは、今自分が取り組んでいる運動はどのレベルなのか把握してトレーニングすることです。疲労してると心拍数も上がり、L1でトレーニングしているつもりが、L2になってしまっている場合もあります。オーバーワークは回復を遅らせるので、結果、最適なプログラムが行えなくなります。自身を客観視する為にも、運動時・安静時の心拍数の管理、パーソナルトレーナーの助言が大事になります。
また蓄積した乳酸を除去するために、運動後にクールダウンとして、強度60%以下の有酸素運動を5~10分行う事も忘れないでください。
次回は、L3、L4レベルのトレーニングを紹介して行きます(^^)
また蓄積した乳酸を除去するために、運動後にクールダウンとして、強度60%以下の有酸素運動を5~10分行う事も忘れないでください。
次回は、L3、L4レベルのトレーニングを紹介して行きます(^^)
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三橋 忠
加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。
<資格>
・厚生労働大臣認定柔道整復師
・加圧スペシャルインストラクター
・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
・キネシオテーピングトレーナー
<競技実績>
2008年ボディビルMr茨城 準優勝
2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝