股関節屈筋群の正しい機能性
掲載日:2016.07.20
フィジークオンラインをご覧の皆様、三橋忠です。(加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院院長、ファイン・ラボフィットパーソナルトレーナー)
前回までのコラム「トレーニングに影響する日頃の癖」シリーズに続き、今回は「股関節屈筋群の正しい機能性」についてです。
解剖学・ケア・トレーニング方法などをお伝えしていきます(^^)
前回までのコラム「トレーニングに影響する日頃の癖」シリーズに続き、今回は「股関節屈筋群の正しい機能性」についてです。
解剖学・ケア・トレーニング方法などをお伝えしていきます(^^)
股関節の解剖学
まず股関節の筋肉の作用について紹介します。
①股関節 屈曲→腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)、大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜長筋、薄筋
②股関節 伸展→大殿筋、ハムストリングス
③股関節 外転→中殿筋(大腿筋膜張筋)
④股関節 内転→大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋
⑤股関節 外旋→内・外閉鎖筋、上・下双子筋、大腿方形筋、梨状筋、大殿筋
⑥股関節 内旋→小殿筋、大腿筋膜張筋
①股関節 屈曲→腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)、大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜長筋、薄筋
②股関節 伸展→大殿筋、ハムストリングス
③股関節 外転→中殿筋(大腿筋膜張筋)
④股関節 内転→大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋
⑤股関節 外旋→内・外閉鎖筋、上・下双子筋、大腿方形筋、梨状筋、大殿筋
⑥股関節 内旋→小殿筋、大腿筋膜張筋
股関節屈筋群の役割
今回は股関節を曲げる筋肉(屈筋群)の話です。
股関節の正常屈曲角は125度ですが、腸腰筋が正常の場合、収縮することによって、骨盤方向に大腿骨を引き寄せて股関節を125度曲げています。しかし、中には股関節が90度しか動かない方もいます。
この場合、腸腰筋は125度曲げる能力はあるかも知れませんが、関節自体が90度しか曲がらないために、腸腰筋は90度曲げる働きしかできなくなります。そう考えると、正常関節可動域を踏まえた動きはとても重要です。
股関節を曲げる屈曲動作の中心になるのは腸腰筋です。
腸骨筋と大腰筋は別々の筋肉ですが、同じ働きをしますので、一般的には2つの筋肉をまとめて腸腰筋と呼んでいます。
健康番組でも「大腰筋を鍛えると痩せますよ!」と言う番組をたまに目にしますが、この大腰筋は、腸腰筋の一部なのです。
股関節の正常屈曲角は125度ですが、腸腰筋が正常の場合、収縮することによって、骨盤方向に大腿骨を引き寄せて股関節を125度曲げています。しかし、中には股関節が90度しか動かない方もいます。
この場合、腸腰筋は125度曲げる能力はあるかも知れませんが、関節自体が90度しか曲がらないために、腸腰筋は90度曲げる働きしかできなくなります。そう考えると、正常関節可動域を踏まえた動きはとても重要です。
股関節を曲げる屈曲動作の中心になるのは腸腰筋です。
腸骨筋と大腰筋は別々の筋肉ですが、同じ働きをしますので、一般的には2つの筋肉をまとめて腸腰筋と呼んでいます。
健康番組でも「大腰筋を鍛えると痩せますよ!」と言う番組をたまに目にしますが、この大腰筋は、腸腰筋の一部なのです。
腸腰筋と腰痛
腸腰筋は腿の上側真ん中あたりにある大腿骨小転子という部分にくっ付いています。
一方は、骨盤の裏と内臓の奥の腰の裏あたりにくっ付いています。
ですので、腸腰筋が縮むと腰の骨が前側に引っ張られます。
股関節は屈曲拘縮を起こしやすくなり、硬いことにより骨盤が前におじぎをしてきます。人の身体はよく出来ており、骨盤が前に倒れると脊柱は地面に垂直になるために、腰椎は反り返ってきます。お尻はデッ尻で腰の骨は前側に反りやすくなります。想像するだけでも腰に負担がかかりますよね。
日頃から腸腰筋が硬く縮まないようにストレッチしたり、他の外側の筋肉が強くなって来たら併行して腸腰筋を鍛えバランスを取る必要があります。
一方は、骨盤の裏と内臓の奥の腰の裏あたりにくっ付いています。
ですので、腸腰筋が縮むと腰の骨が前側に引っ張られます。
股関節は屈曲拘縮を起こしやすくなり、硬いことにより骨盤が前におじぎをしてきます。人の身体はよく出来ており、骨盤が前に倒れると脊柱は地面に垂直になるために、腰椎は反り返ってきます。お尻はデッ尻で腰の骨は前側に反りやすくなります。想像するだけでも腰に負担がかかりますよね。
日頃から腸腰筋が硬く縮まないようにストレッチしたり、他の外側の筋肉が強くなって来たら併行して腸腰筋を鍛えバランスを取る必要があります。
大腿四頭筋だけを使って腿上げをしない
レッスンをしていて「腿上げしましょう!」とガイドをすると、ほとんどの方が大腿四頭筋だけを使って腿上げをしてしまいます。
これは「腿上げ」に対する運動の先入観もありますが、多くは正しく腸腰筋を使えていないからです。
立った状態で腸腰筋を使うことは垂直の重力の関係上難しいので、最初は寝た状態で行う「レッグレイズ」などの種目から感覚を掴むのがいいでしょう。
これは「腿上げ」に対する運動の先入観もありますが、多くは正しく腸腰筋を使えていないからです。
立った状態で腸腰筋を使うことは垂直の重力の関係上難しいので、最初は寝た状態で行う「レッグレイズ」などの種目から感覚を掴むのがいいでしょう。
大腿四頭筋だけに加重をかけて立たない
ニュートラルな立ち姿勢のバランスで、無意識に大腿四頭筋だけに加重をかけて立ってしまう方がいます。
何かの競技の姿勢で意図的にそういった姿勢でいる以外は、大腿四頭筋だけに加重をかけると、骨盤も傾き、腰椎に負担がかかる姿勢になります。
足裏も過剰なつま先重心になっていないか気をつけて、下肢・骨盤までほどよく全ての筋肉が使えてるのが理想です。
何かの競技の姿勢で意図的にそういった姿勢でいる以外は、大腿四頭筋だけに加重をかけると、骨盤も傾き、腰椎に負担がかかる姿勢になります。
足裏も過剰なつま先重心になっていないか気をつけて、下肢・骨盤までほどよく全ての筋肉が使えてるのが理想です。
トレーニング&ケア方法
寝た状態で行う、「レッグレイズ」や「ドラゴンフラッグ」などの種目を基本的には行いますが、慣れてきたら立位でも負荷をかける種目なども行います。
スミスマシンキックランジ
(1)開始姿勢でバーを肩に担ぎ安定させ、腰幅に立ちます。
(2)ストレッチポジションでランジ姿勢になり、腸腰筋の伸展を感じます。
(3)脚を屈曲させ、90度以上蹴り上げるようにし、腸腰筋の収縮を感じます。軸足の中臀筋にも力が入ることを感じるようにします。これを片方ずつ10~15回行います。
大腿四頭筋のムーブメントペアストレッチ
(1)ベンチに仰向けに寝て、片方の手で同側の大腿四頭筋を持ち、ストレッチを感じるところまで伸ばします。片側は胸につく位まで屈曲します。
(2)伸びたところから、パートナーの手を蹴り上げるように大腿四頭筋だけでなく腸腰筋も使って動かします。これを片方ずつ10~15回行います。
(3)最後にもう一度ストレッチをして、可動域が向上したかの確認をします。
(3)最後にもう一度ストレッチをして、可動域が向上したかの確認をします。
まとめ
股関節屈筋群は非常に強力で、競技によっては蹴り脚の左右差などもあり、腸腰筋などのインナーマッスルの連動性を考えてバランス良く鍛えていかないと、思わぬ不調に繋がります。
そして立ち方の癖も見直しましょう。立つ事って何気なくできてしまうことだけに、間違った筋バランスの方向に陥ってることに気付きにくいです。
日頃のウォーミングアップで、身体の連動性を意識して、調子がイマイチの時は時間をかけて身体を起こすようにして、そこからフルパワーでトレーニングしていきましょう!!(^^)
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三橋 忠
加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院 代表
ファイン・ラボフィット パーソナルトレーナー
大手スポーツクラブのチーフトレーナー・責任者を経験した後、パーソナルトレーニングスタジオ店長として4年間勤務し、整形外科・接骨院でもキャリアを積み、2011年に加圧トレーニングスタジオHAPPINESS&ハピネス整骨院を開業。パーソナルトレーニングで年間3500 セッションの指導を行う。
<資格>
・厚生労働大臣認定柔道整復師
・加圧スペシャルインストラクター
・米国認定ストレングス&コンディショントレーナー(NESTA-PFT)
・キネシオテーピングトレーナー
<競技実績>
2008年ボディビルMr茨城 準優勝
2008年ボディビルMr茨城70kg以下級 準優勝
2009年ボディビルMr茨城70kg以下級 優勝