2013 ALL JAPAN Ms. Fitness & Body Fitness Championships
第18回オールジャパン・ミスフィットネス選手権大会
第7回オールジャパン・ミスボディフィットネス選手権大会
8月25日(日)エルおおさか
中村静香 貫禄の総合優勝!
山下はフィットネス&ボディフィットの2冠達成!!
ボディフィットネス 163㎝超級& オーバーオール 1st 中村静香(宮城)
今年度より、公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟と名称も新たに、より一層広い視野のもと活動を続けておりますJBBFですが、フィットネスと云う名称の付いた選手権大会が、8月25日に大阪の地で盛大に開催されることは、大変意義深いものを感じます。
ボディビル界における女子競技の変遷を見るに、ボディビル、ミスフィットネスそして、ミスボディフィットネスと、競技者並びに愛好者の数を増やすために、よりソフト路線へと底辺を拡げて考えてきたことがよく解ります。男子競技にも同じようなことが言えます。本日併催されている日本クラシックボディビル選手権大会がそうです。どちらの競技にも、IFBBの掲げるアンチドーピング精神に通じるものがあり、アンチドーピングが徹底し、ボディビル競技が真のスポーツとしてあらゆる世界から認知された暁には、オリンピックの正式種目も夢ではないのです。JBBFは、その精神をひたすら貫いてきており、これはJBBFが、海外大会で一度もドーピングテスト陽性者を出していないことでもよくわかります。しかし残念なことに、国内では時々陽性者が出ています。今後、一人の陽性者も出さないためには、JBBF関係者が一致団結してアンチドーピングに取り組んでいかなければなりません。
ミスフィットネス
ミスフィットネス 1st 山下由美(宮城)
ミスフィットネス2位 丹羽裕子(京都)
ミスフィットネス3位 菊池智子(大阪)
ミスフィットネス4位 竹田博子(東京)
ミスフィットネス5位 野田真奈(大阪)
ミスフィットネス6位 岸田 恵(滋賀)
昨年より1名多い7名の出場者であった。この中には、アジアミスフィットネスでも活躍している山下や、永年フィットネス競技に出場して表彰された丹羽も含まれている。このラウンドは、自由なビキニ・シューズによるクォーターターンで審査される。
ファーストコールは、菊池、山下、丹羽、野田の4名で開始された。しっかり鍛えている菊池は、いつも通りの仕上がりで調子は良さそうだ!!7 山下のクォーターターンは一人抜きんでて、特にサイドで見せる上体の広がりと腰の反りは、海外のほとんどの選手が見せるかたちになっていて、やはり海外大会の出場経験が大きいようだ。丹羽は、出場選手中最高齢にも関わらず、常に前向きに頑張っている姿には感心するが、やはり皮膚感にはハリが見えない。クォーターターンでは、サイドで柔軟性と躍動感が上手く出せず、ただきれいにポーズをとっている印象が強い。野田は、このグループに呼ばれて一気にテンションが上がったようだが、やはり力不足は否めない。下半身には昨年までなかった充実感が見られるが、ミドルセクションにはかなりの甘さが残っていた。クォーターターンでは、フロントとバックで両肩が上がっていてことさら腹部がノッペリと見えてしまった。
セカンドコールは野田、岸田、竹田の3名。ベテランの域に入ってきたと言える岸田の体には、トレーニングの跡があまり見えない。トレーニングの量・質どちらに問題があるのかわからないが、全体に引き締まったところが見えない。竹田は、元気いっぱいでいかにも健康的なイメージが強い。しかし、少々力み過ぎかクォーターターンの正面・背面共に両肩が上がり過ぎていたし、サイドでは、少し前のめりのような姿勢になっていた。今後は、もっと絞ってシャープなアウトラインを出すことと、ポージング中は、もう少しリラックスして、余計な緊張感をもたないことである。
サードコールは竹田、菊池、山下、そして丹羽。竹田がこのグループに入ると、厳しさの点でかなりの開きが見える。
ラストコールは竹田、野田、鈴木、岸田の4名。どうやらトップ3は菊池、丹羽、山下に固まったようで、残りの3名を選ぶことになったフォースコールは、残酷にも1名をはずすための比較となった。ここで初めて呼ばれた鈴木のクォーターターンは、終始胸郭を引き上げて背中が反り過ぎていたので、腕と肩のラインの柔軟性が出せてなかった。
このラウンドのスコアは、山下のパーフェクト1位に、菊池と丹羽が1点差で2位・3位、4位竹田、5位野田そして、6位岸田であった。
●ラウンドⅡ(パフォーマンスラウンド)
各自のパフォーマンスに合わせた衣装とシューズで、90秒を演じるパフォーマンスラウンドは、パフォーマンスに焦点を絞って審査されなければならない。ラウンドⅠの得点が悪くても、パフォーマンスの出来が良ければ挽回できるし、またその逆もある。
竹田のパフォーマンスは、昨年より格段に良くなっていた。技にキレがあり、それぞれが正確に運ばれていた。数は少なく感じたが、各種運動能力も取り入れて90秒のルーティンは上手く仕上がっていた。注文をつけるとすると、動作が少々重く見えたのと、片手のプッシュアップが中途半端であったこと!! ラウンドⅠ4位を、パフォーマンスで一つあげて3位。
菊池のパフォーマンスには毎回注文を付けてきたが、今回の出来は今までで一番よかった!? 演じ方も大きくなったし、全体を纏める力がついて技の繋ぎもスムースになっていた。今までは柔軟性に不満を感じていたが、ソフトにダンサブルな動作も出来るようになっていた。しかし、ジャンプに高さが足りないので、これからはスピードをつけるトレーニングをもっとしてほしい。ラウンドⅠ2位、ラウンドⅡ4位。
丹羽は、いつものように各種の運動能力をきっちり入れて90秒のルーティンを上手く纏めていたのはベテランらしいが、倒立技で失敗したり、力技にいつもの正確さが見られなかったり、失敗の少ない丹羽にしては珍しかった。多くいれていたポーズにも角度の悪いのが幾つかあったし、全体をとおしてスピード感も落ちていた。印象に残ったのは、足の運びとハイキックのきれいさ! 山下には及ばないが、パフォーマンスで頑張ってこのラウンドは2位に上げてきた。
岸田は、ラウンドⅠで付いた順位が6位だったので、パフォーマンスでどれだけ挽回するか期待して見ていたが、90秒の大半をダンスっぽい振付に終始し、そのうえ各種運動能力を見せる技も柔軟性だけに終わり、それもバランスを崩していた。それでも結果は、ラウンドⅠの6位から5位に上げた。
ミスフィットネスのパフォーマンスとはあらゆるものがベースとなり、その中に各種運動能力を見せるための技を採り入れなければならないそして、そのうえで90秒間を演じ切るための全身持久力も求められるのである。
海外経験豊富な山下のパフォーマンスの質は、国内ではずば抜けたレベルにある。バク転など大技をいれたパフォーマンスが点を稼げると云う意見もあるが、回転技は正確にできてこそ活きてくるし、それ以外の技やその運び方がまずければ問題外である。山下のパフォーマンスの素晴らしさは、大技だけでなく全ての要素が組み込まれ、無駄のない体の捌き方や手足の先までも行き届いた表現ができるところにある。ラウンドⅠラウンドⅡ共にパーフェクトな1位。
鈴木は、パフォーマンスになって息を吹き返したようだ!! 満足のいく結果とはならなかったかもしれないが、内容は決して悪くなかった。躍動感やキレもあったし、ルーティンも上手く纏めていた。いろんな要素もいれてミスフィットネスらしいパフォーマンスを演じていたが、力技からのキメでバランスを崩す場面は惜しかった!! このラウンドの採点が6位となり、結果決勝には進めなかった。
ラストに登場したのは野田。リズミカルに演じていたし、それぞれの要素も組み入れていたが、倒立が不完全に終わったり、バランス技のつま先が揃っていなかったりと、ところどころにミスが見られた。まして無理な回転技がマイナス要因になって、他の良さが半減したのは残念であった。7人中最下位は少々厳しい結果ではなかったか?
●ラウンドⅢ(決勝・ビキニラウンド)
このラウンドは、ラウンドⅠ と同じ条件でクォーターターンをしなければならない。同じビキニに同じシューズ。後でわかったことだが、ボディフィットネスとダブルエントリーの選手が、ボディフィットネスで着用するビキニに変えて出ていたのである。同じ日の違うカテゴリーの水着チェックにパスしていたからと云って、規定で定められているルールを破ることは決してあってはならないことである。ミスフィットネスに限らず、ミスボディフィットネスそして、ミス21健康美とそれぞれにルールがあり、大半の選手が真面目に対応している中、毎回違反者が出ている。無知による過失もあれば確信犯もいる。一通りしか持って来ていないとやむを得ずパスと云うことになる。そんな風に二、三年が経過して一向に改まる気配が無いまま今年に至っているが、来年度からルール違反に対しては、水着・シューズチェックの時点で失格になることを改めて明言しておく。同時に開催者側にもルールの徹底とチェック方法の改善等に努力することも付け加えておく。また、最新の情報は、常に連盟ホームページにアップしているので、選手側にも情報の交換に協力してほしい。
二度の比較審査で結果が出た。ファーストコールは菊池、山下そして、丹羽。これまでのラウンドをとおして、この3選手がトップ3になることはだれの目にも明白で、トップ山下も同様である。はたして菊池と丹羽のどちらが上か? ビキニ審査では菊池が勝っていたが、トータルスコアで丹羽が上に行った。
竹田は、ラウンドⅡのパフォーマンスで3位の評価を受けたが、善戦及ばずトータルで4位、野田5位、岸田6位。
フィットネス比較左より竹田、菊池、山下、丹羽
ミスボディフィットネス40才以上級
ボディフィットネス 40歳以上1st 丹羽裕子(京都)
ボディフィットネス 40 歳以上級2位 遠藤桂生美(鳥取)
ボディフィットネス 40 歳以上級3位 水野文江(愛知)
ボディフィットネス 40 歳以上級4位 小川ジーナ(岐阜)
ボディフィットネス 40 歳以上級5位 大西弘美(福井)
ボディフィットネス 40 歳以上級6位 吉谷美香(東京)
8名エントリーで1名欠場。昨年は10名であったが、今年は7名が出場した。
ファーストコールは遠藤、丹羽、水野、小川の4名。肌の色つや・仕上がりどれをとっても素晴らしい遠藤は、ポージングに入った途端に動作に硬さが目立ち、腕も開き過ぎになっていた。正面の立ち姿にはバランスの良さが出ていた丹羽だが、サイドは、きれいに立っているだけで柔軟性がなく、広がりを出すポーズにはなっていなかった。水野は、焼き込んではいないが、肌のきめ細やかさはいつも印象的である。上体のアウトラインの拡がりを上手く使ってとるポーズは、どの面も自然なソフト感を出していた。ポーズで見せる柔軟性に欠ける動作が、しっかり鍛え込まれた体の良さを表現出来ていない小川は、先の3名に比べて少し見劣りがする。
セカンドコールは大西、水野、小川にかかった。大西は、以前と比べれば随分シャープになった。プロポーションに恵まれていて、鍛え込んでいけばもっと良くなりそうだ。バックで見せるポーズで、肩甲骨に力が入ってことさらワイド感をなくしていたのが気になった。 ラストコールは大西、吉谷、堀下。吉谷は、クォーターターンでどの面でも上手くキメが出来ていたが、残念なのは調整のアマさである。アウトラインも良いのでもう少し努力してほしい。今のままでは健康美の域から抜けだすことは難しいと云わざるを得ない!! 上位の3名が確定的である以上、残る4名のなかで1名が落とされることになる。このラウンドでは堀下のようだ!! 立ち姿に力みが見られ、バックポーズでは、肩甲骨を押し出すように背中の広がりを崩していた。
丹羽の1位と遠藤の2位は1点差で、ともに1位票と2位票だけであった。一方4位票が2つあった水野は、丹羽と遠藤に及ばなかった。小川4位、大西5位そして、吉谷が6位。
●ラウンドⅡ(ワンピースラウンド)
自由なワンピースに自由なハイヒール。選手が最もエレガントに見えるラウンドかも知れない!? ファーストコールは水野、遠藤、丹羽、小川。ラウンドⅠのファーストコールと同じ組み合わせである。水野のサイドポーズはきれいに表現されている。遠藤はバックで力みが見られた。丹羽のポージングは淡々と進められていた。小川は、ワンピースになって動きが少しソフトになった。
セカンドコールは吉谷、大西、堀下。これもラウンドⅠと同じで、結論から言えばビキニでもワンピースでも、このカテゴリーでは評価に差が出なかった。
ラストコールはファーストコールと同じメンバーで、立ち位置を変えて再度比較された。3度の比較によって唯一変化があったのは、5位と6位が入れ替わったことだけである!!
●ラウンドⅢ(決勝ビキニラウンド)
ラウンドⅠのビキニと違いこのラウンドは、選手が自由なビキニとそれに合わせたハイヒールで登場してくることである。ワンピースとはまた違った晴れやかさがあると言える。
二つのラウンドで選ばれた6名によるラウンドⅢは、遠藤、小川、丹羽の3名にファーストコールがかかった。セカンドコールは水野、遠藤、丹羽。2回の比較に呼ばれた4名が、上位を占めてその中でも5名の審査員から1位の評価を受けている丹羽が一歩リードか!? 3点差で遠藤が追い、水野、小川は2点差の3位・4位。
サードコールは吉谷、小川、大西。フォースコールは遠藤、小川、丹羽、水野で、ここに来てまたトップ4とおもわれるメンバーの比較になった。ラストコールは吉谷、大西、水野、小川の4名。セカンドコール以外全ての比較に呼ばれた小川。3度の比較に呼ばれた水野、遠藤そして、丹羽。2回が吉谷と大西。このラウンドで気になったのは、遠藤の肩にリキミがあったのと、バックの立ち姿が反り過ぎていたことか!? ラウンドⅢの順位はラウンドⅡと同じで、トータルスコアは1位丹羽、2位遠藤、3位水野、4位小川、5位大西そして、6位吉谷と決定した。
ボディフィットネス40 歳以上比較。左より遠藤、丹羽、水野、小川
ボディフィットネス40 歳以上比較。左より大西、吉谷、堀下
ミスボディフィットネス158㎝以下級
ボディフィットネス 158㎝級1st 衛藤佳代子(東京)
ボディフィットネス158㎝級2位 小林有紀子(栃木)
ボディフィットネス158㎝級3位 安谷屋かおる(沖縄)
ボディフィットネス158㎝級4位 菊池智子(大阪)
ボディフィットネス158㎝級5位 長島雅子(埼玉)
ボディフィットネス158㎝級6位 佐藤聡恵(宮城)
昨年9名、今年は11名の出場者が集まったこのカテゴリーのファーストコールは、菊池、衛藤、小林、安谷屋、佐藤の5名ではじまった。菊池の仕上がりはいつも通り素晴らしい。衛藤がこのクラスにしては背が大きく見えるのは、アウトラインが良い上に、体をきれいに見せるすべを知っているからか!? 小林の特に大腿部のマッスルが見事だ!!
しかし、両肩を極端に前に突き出したショルダーラインは良くない!! 安谷屋は初めて見る小柄な選手だが、素晴らしいバランスの持ち主だ!!
マッスルもしっかり付いているし、ボディビルに行っても通用するのではないか!?
佐藤もまたアウトラインのバランスに優れた選手で、ポーズも上手い。今回もいつも通りの印象を受けたのは、厳しさの点について不満を感じたことである。
セカンドコールは菊池、長島、小林、衛藤。安谷屋に代わって長島が入ってきた。長島もしっかり鍛えていて仕上がりも良い。2回の比較審査に呼ばれた6名で、今日のトップ6の順位争いが展開されそうだ!! サードコールは伊藤、菊池、安谷屋、長島、佐藤の5名。常に上位の実績をもつ伊藤が、3回目にして呼ばれたと云うことは、調子が良くないのか?
小粒でピリッとしたいつもの厳しさは確かに感じられない。この後長島、佐藤あたりと順位を争うことになりそうだ。
フォースコールには安谷屋、菊池、小林、衛藤そして、佐藤が呼ばれた。
ラストコールは多分トップ6以外の比較とおもわれる鳥飼、加藤、サンキン、土師の比較となったが、加藤のフレームの良さが印象に残った。もう少し絞っていればと思う…。それと鳥飼にはウォーキングにもっと気をつけてほしい!!
1位の衛藤と2位の小林は、4点の差。菊池と安谷屋は同点で3位・4位。佐藤5位、長島6位。伊藤がラウンドⅡで巻き返せるか見ものになってきた。
●ラウンドⅡ
ファーストコールに呼ばれたのは衛藤、小林、加藤、佐藤、安谷屋の5名。ラウンドⅠで、フレームは良いが仕上がりがアマイと云っていた加藤に、ワンピースの助けを借りたのかファーストコールの声がかかった。
セカンドコールは小林、長島、菊池、衛藤、佐藤の5名で、安谷屋・長島両名が呼ばれなかった!? 小林の肩の張り過ぎは相変わらずだし、長島の姿勢は前傾し過ぎている。
サードコールに呼ばれた伊藤、佐藤そして、安谷屋はそろって小柄である。全体の仕上がりに隙のない安谷屋、少しアマイがアウトラインの優れた佐藤そして、上体の充実ぶりの割には下体の仕上がりがイマイチの伊藤。3者三様この先どんな結果が待っているのやら!? フォースコールで呼ばれたのは長島、安谷屋、衛藤、小林、伊藤、菊池で、佐藤が抜けた。長島のサイドポーズはどこか窮屈な感じがする。安谷屋のフロントリラックスはとても良いが、サイドポーズは、上体を下に押さえつけているようで広がりが出ていなかった。腕の位置も、体との間隔がせまかったかも知れない。
ラストコールは鳥飼、加藤、サンキン、土師の4名。鳥飼はバックで、背中を緊張し過ぎて前傾姿勢になっていた。土師は肌の白さだけが印象に残った。
衛藤と小林が同点で1位と2位。安谷屋と菊池も同点で3位と4位。長島の5位と佐藤の6位も3点差と接戦であったが、このラウンドでも伊藤は結果を出せなかった。
●ラウンドⅢ決勝
自由なビキニとハイヒールによる3度の比較審査が行われた。ファーストコールは小林、長島、衛藤。指名した審査員は、長島の評価に迷っていたようだ!?
セカンドコールは安谷屋、小林、衛藤そして、菊池。ラストコールは佐藤、安谷屋、菊池そして、長島。全ての比較審査を終了して常に安定していたのは衛藤であり、その衛藤に肉薄していたのは小林だけである。この二人は先のジャパンオープンでも1位と2位であった。
トータルスコアで1位になった衛藤のラウンドⅢは、ラウンドⅡ同様小林と同点であった。小林は悔しい2位。トータルスコアが同点でも3位と4位になった安谷屋と菊池は、全てのラウンが同点と云う珍しい結果となった。5位長島、6位佐藤。
ボディフィットネス158cm 以下級比較。左より安谷屋、菊池、小林、衛藤、佐藤
ミスボディフィットネス163㎝以下級
ボディフィットネス 163㎝級1st 山下由美(宮城)
ボディフィットネス163㎝級2位 坂本愛美(東京)
ボディフィットネス163㎝級3位 大森恵美子(東京)
ボディフィットネス163㎝級4位 太田美貴子(京都)
ボディフィットネス163㎝級5位 谷川千奈美(愛知)
ボディフィットネス163㎝級6位 谷口ナオミ(大阪)
このカテゴリーには、ミスフィットネスを征した山下が出場している。ジャパンオープンで衛藤、小林に次ぐ3位の大森も出ている。イーブンな条件で競いあうラウンドⅠは、太田、大森、山下、坂本の4名が指名されて始まった。初めて見る坂本のアウトラインの良さにみとれてしまった。太田は、線は細いがアウトラインのきれいな選手である。大森は、ジャパンオープンのときより仕上がりが良いようだ!!
セカンドコールは坂本、谷口、山下、大森、谷川の5名にかかった。しかし谷口と谷川にとっては、このグループで比較されることは少々厳しかったようだ!! 谷川は、ジャパンオープンではかなりスッキリして出ていたのに、今回は下半身が元に戻っていた。それとウォーキングのレッスンをもっと採り入れるようにしてほしい!!
初めて見る坂本のバランスの良さに感心しながらクォーターターンをみていたが、サイドポーズだけは広がりを感じなかった。上体の厚みに欠けているのが原因だとおもうが、ポーズのとり方も研究してほしい。
サードコールでは、谷口、太田、野沢、岸田が呼ばれた。太田から硬さが抜けない!? フォースコールには神谷、岸田、杉浦、野沢の4名。岸田の立ち方に姿勢の悪さが出ている。杉浦に表情の硬さが見えている。野澤は、フレームが良くポーズも自然にとれていた。
ラストコールは大八木、楢崎、設楽、星宮の4名。大八木は、仕上がり次第ではこのメンバーには入らないはずである。フレームが大きく脚のきれいな選手である。楢崎は、最初出たころの方がシャープでマッスルも見えていたのに、最近は、体が大きくなった反面シャープさに欠けるようだ!!
一人の審査員をのぞいて全てが1位の山下。2位票を一番多く集めた坂本が2位。同じく3位票の多かった大森が3位。1位から3位までの得点は、倍々の結果となっていた。2点差で4位の太田と5位の谷川。6位は谷川。
●ラウンドⅡ
ファーストコールに呼ばれたのは神谷、大森、山下、野沢、岸田。大森・山下二人にたいする他の3名の組み合わせは、アンバランスと言わざるを得ない。
セカンドコールは、太田、坂本、山下、大森、谷口。ここでも谷口一人がレベル違いの印象を受けた。正面と背面が素晴らしい坂本のサイドポーズには、ビキニ審査に同じく広がりが感じられなかった。体の軸を動かさずに両肩を大きく広げながらひねり、その上で胸郭を思いっきり上げることが出来れば今よりV字ラインの広がりが出るとおもわれる。
サードコールは太田、坂本、山下、大森、谷川。坂本と山下そして、大森のポーズの上手さは群を抜いている。谷川の下半身の重さは、ビキニでもワンピースでもカバーしきれなかった。このなかで太田は、やはり華奢に見えてしまう。
フォースコールは、杉浦、大森、坂本、谷川、谷口の5名であったが、大森・坂本とくらべると、他の3名には気の毒な比較となった。
フィフスコールは野沢、太田、大八木、星宮、谷口の5名。野澤のアウトラインの良さはビキニ同様で、調整にアマさこそあるが、ポージングは自然な感じで好感がもてた。
シックスコールのメンバーは、野沢、岸田、大八木、谷口、神谷で、ここに杉浦が加わって、多分中位のポジション争いをすると思われた。
ラストコールは、下位グループの順位決定のために指名されることが多いが、大八木、楢崎、設楽、星宮の組み合わせでは、大八木のレベルが少し上のようだ!! 楢崎は、フロント・バック共に背中を詰めているために、フレームの広がりを殺していた。
このラウンドで山下は、パーフェクトの評価を受けた。2位の坂本と3位の大森の差は1点。4位の太田と5位の谷川には3点の差そして、谷口が健闘して6位に残った。以上の6名がラウンドⅢの決勝に進んでいく。
●ラウンドⅢ決勝
2度の比較審査で結果が出た。ファーストコールは大森、坂本、山下の順位付である。坂本の大腿部が素晴らしい。大森のマッスルの付き方に、バランスのとれた丸みがみられる。そして、サイドで見せる山下のV字形の広がりにレベルの高さをみた。ここでも山下がパーフェクトだった。2位の坂本と3位の大森には1点差しかなかった。後の3名は少しレベルダウンするがよく健闘した。トータルスコアで4位になった太田と6位になった谷口は、ラウンドⅢでは同点だったし、5位の谷川との差は1点しかなかった。
ボディフィットネス163cm 以下級比較。左より太田、大森、山下、坂本
ミスボディフィットネス163㎝超級
ボディフィットネス163㎝超級2位 加福明子(大阪)
ボディフィットネス163㎝超級3位 山本加容子(東京)
ボディフィットネス163㎝超級4位 北野明美(石川)
ボディフィットネス163㎝超級5位 服部淳子(三重)
ボディフィットネス163㎝超級6位 高栄佐規子(大阪)
ミスボディフィットネスしんがりのカテゴリーに出場しているのは、昨年より3名多い11名。40才以上級から順に観てきたが、背が高いだけあって迫力すら感じる。ファーストコールは北野、中村、山本そして加福。北野は上体の広がりを感じさせる。中村のサイドには厚みがある。山本のプロポーションはきれいだが、フロントポーズが上へ伸びあがったように見えて肩の位置が高い。加福もプロポーションのきれいな選手だが、肌のハリに少し不満を感じる。体の線をきれいに見せるのは上手い!!
セカンドコールで呼ばれたのは新井、野田、山本、北野、服部の5名。新井と野田の仕上がりに厳しさがない。新井はバックのポーズで肩の位置が高くなっていた。サイドポーズで広がりを出せない山本は、腕の持っていき方に研究が必要だ!!北野のポージングにはバランスの良さを感じる。服部は少し絞り過ぎたようだ!?
サードコールがラストになり、高栄、北原、服部、坂口、平本の5名が呼ばれた。高栄は、大きなフレームとバランスのとれたアウトラインに見合うマッスル感がまだ追いついていない。サイドのポーズでは、後ろ側の肩が高すぎた。北原の仕上がりには不満を感じる。体格的に恵まれている割には調整不足が目立つ。服部のポージングには、よく練習した跡がみえた。坂口と平本はまだまだ体が出来ていないので、今後もあらゆる面で経験を重ねてほしい。
このラウンドの結果は、パーフェクトで中村が1位。2位の加福と3位の山本は1点差。4位北野、5位新井、6位服部、7位野田、8位北原、9位高栄、10位坂口そして、11位平本。
●ラウンドⅡ
ワンピースになって一段と晴れやかになった。ファーストコールで指名されたのは、加福、山本、高栄、中村、新井の5名。このメンバーでマッスルを感じられるのは中村ただ一人。そして、仕上がりの良さでは山本か!?
加福はまだまだマッスルが薄いし、大腿部にもっとボリュームが欲しい。高栄のサイドポーズは、もっと胸の厚みを出すようにしないといけないし、背中にもっと厳しさが出るようにトレーニングしなければならない。最近の中村のポージングは、テンションを抑え過ぎてるように思える。新井は全体的に調整不足に見えるが、特に背中がアマカッタ!!セカンドコールは加福、山本、中村、北野、服部の5名。この5名に続くあと一人がだれになるのか? 北野は、サイドポーズを上手くとっていた。
ラストのサードコールでは、新井、野田、北原、坂口、平本が呼ばれたので、どうやらベスト6の最後の一人は高栄になりそうだ。新井がここに来てスコアを落としてしまった。
このラウンドも中村がパーフェクトで他を抑えた。2点差で2位加福、3位山本。4位は変わらず北野で、5位と6位に変動があった。ラウンドⅠで9位の高栄がワンピースで挽回して一気に5位。服部は変わらず6位。以上の6名が決勝に進むことになった。
●ラウンドⅢ決勝
再度ビキニとなるこのラウンドは、自由なビキニと自由なハイヒールを着用することになり、二つのラウンドで選ばれた6名だけで競い合われることになる。ファーストコールは山本、中村、加福。どうやらトップ3の比較のようだ!?
ここにきて加福のサイドポーズが気になった。後ろ側の肩の位置が上がり過ぎのようである。山本のバックスタイルはとてもきれいだ!! 中村は勝利を確信しているのか落ち着いている。
セカンドコールで山本、北野、加福の3名が呼ばれたのは、中村は1位で固定し、次に続く順位を決めるための比較とおもわれた。
サードコールは北野、山本、加福、服部が指名された。1回目から2回・3回と、比較の回数を重ねるたびに順位が決定していくようで、いよいよラストコールとなった。
ラストのフォースコールで呼ばれたのは、加福、北野、高栄、服部、山本で、中村以外の順位付のダメ押しのような比較となった。このラウンドの結果は、トータルスコアと同じで、全てのラウンドをパーフェクトで中村が征した。2位の加福と3位の山本は1点差。4位北野、5位服部そして、ラウンドⅡの5位が効いたのか高栄が6位に滑り込んだ。
●ミスボディフィットネスオーバーオール審査
40才以上級を含め4つのカテゴリーの1位が競うミスボディフィットネスオーバーオールの審査が、表彰式に引き続き行われた。40才以上級1位丹羽、158㎝以下級1位衛藤、163㎝以下級1位山下そして、163㎝超級1位中村の4名によるファイナルジャッジの結果は、163㎝超級中村の総合優勝となった。
ボディフィットネス+163cm 以下級比較。左より山本、中村、加福
ボディフィットネスオーバーオール比較。 左より中村、山下、衛藤
公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟 専務理事 審査委員会委員長 中尾尚志
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