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2013 TOKYO WEIGHT CATEGORY Winner Interview 吉谷美香

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[ 月刊ボディビルディング 2013年12月号 ]
掲載日:2017.08.22

東京クラス別ボディビル選手権46㎏級優勝 吉谷美香

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よしたに・みか/1972年7月14日生まれ/広島県福山市出身/血液型:O型/身長154cm、体重53㎏(オフ)・44㎏(オン)/トレーニング歴:ベンチ3年+全身3年/ボディビル歴:3年/趣味特技:手芸(刺繍:クロスステッチなど)・パンやお菓子作り/ゴールドジムイースト東京所属

変化していく自分を楽しむ

――東京クラス別46㎏級優勝おめでとうございます。今回とくにプロポーションのよさが際立っていましたね。
吉谷 ありがとうございます。優勝できるかどうかは、最後までわからなかったので、コンテストの日は、1日を楽しむように過ごしました。
――コンテストまでどのように過ごされましたか? たとえば減量について教えてください。
吉谷 以前、減量のモチベーションを上げる為にジムで行なわれていた『体脂肪減少キャンペーン』に登録したところ、女性一位と大成功だったので今年も申し込みましたが、今年は中々思うようにはいかず苦労しました。減量時に気を付けている事は、炭水化物を減らす際、筋量は減らないように脂質は多目にとる事かしら。大会一週間前からの食事については、ベンチ時代から山本義徳さんにアドバイス頂いています。ボディビルは皮下脂肪を薄くして筋肉のキレを出さなきゃいけない反面、ボディフィットネスは女性らしいラインを保たなければいけないと考えているので、コンディション作りが難しかったです。
――ボディビルを始めたきっかけは?
吉谷 小沼敏雄さんのポージングアカデミーに、2011年からボディフィットネスと健康美のポージングを見ていただくために通い始めたのですが、「健康美は規定3ポーズやフリーもあるんだろ? 絞れるし、ボディビルのポージングもすれば良いじゃないか」との事で、筋肉のコントロールの勉強になり観戦にも役にたつし、とボディビルのポージングを練習する日も設けるようにしたんです。「ボディビルのポージング練習してるんだから、ボディビル大会も挑戦すればよいじゃないか」と小沼さんに言われた時には目が点になりましたが(笑)、結果的には、江戸川ボディビル大会からボディビルに参戦して得られたものは多かったです。まだ、どちらの競技向き、といえる程の突出した部分もなかったので、両方の大会に出る事で、それぞれの魅力を知る事ができましたし。
――ボディビルに元々興味があったんですか?
吉谷 2008年に友達に誘われてボディビル初観戦をしました。元々、体の大きい人や筋肉質な方は正直好きではなかったのですが、行ってみたら、特に軽量級の選手のプロポーションの美しさに魅せられました。絞りが特に重視されるので、一般の目から見てプロポーションのきれいな方が多いからかしら? 観戦に行っている内に、同時開催されている、美しさを競うボディフィットネスの世界も知り、年齢を重ねても年をとらないようなイメージの選手の方々に魅力を感じました。
――ボディフィットネスを始める前はノーギアのベンチプレッサーだったそうですね。
吉谷 はい、3年くらいですが。ベンチプレス、大好きでした! 挙げる事も競技にでる事も好きで、2009年3月の首都圏ベンチプレス大会では52㎏級で60㎏をあげて、今は挙がらない数値で首都圏記録を残せた事が嬉しいです。
当時は、エブリベンチを取り入れていて、出来る限り毎日ベンチプレスをしていました。ベンチプレスのことを語り始めたら止まらないくらい楽しかったです。ベンチプレス以外のトレーニングは(興味もなく)分からないのでしなかったからか、だんだん手首やあばら骨など同じ場所への負担が増し、怪我や痛みが治りにくい状態へ。同じ箇所を繰り返し傷めて挙がらないなら、全身を鍛えたらどうだろう? と考え始めた頃、ボディフィットネスを「むいてるのでは?」勧められたんですよ。
――そして、ボディフィットネスだけではなく、ボディビルの大会にも出場となったんですね。
こだわりなく、自由に競技の世界を横断されているのが素敵です。
吉谷 一つの競技にこだわることなく、挑戦できるものには挑戦したいと思っています。やってみると、ボディビルはポーズも多く、音楽に合わせて様々な動きで自分を表現できる事が楽しく、衣装、髪型、表情も含めてパッケージで華やかに表現できる事がボディフィットネスの魅力と感じています。トレーニングや食事等の生活を通して、理想の身体作りをして行くのは同じですよね。筋肉質な体を好きではなかった私も、今ではすばらしい身体の方を見ると、そこに至ったその人の努力が見える気がして尊敬してしまいます。そして自分もがんばろうと思えますよ。
――現在のトレーニングについて教えてください。
吉谷 オンは週に4~5回の筋トレです。週2か3回は小沼さんの勤務先(ゴールドジム原宿・大森・中野・町田・厚木)に行き、主に背中と肩の練習をご指導頂いています。他の日は、今年オフをとっていた市川敏明さんに、トレニングパートナーとしてお世話になっています。
――コーチやトレーニングパートナーがいることの良さはどんなところですか。
吉谷 定期的に見てくれている方がいると、その日の調子の善し悪しを客観的に読み取ってくれて「今日はこのくらいの重量にしておいたら」「今日は回数を少なくしたら」などと的確なアドバイスをしてもらえますし、フォームの崩れも指摘してくれます。無意識に痛みを庇っての間違ったフォームでトレーニングを防ぐことができるので、結果的にこの一年間、大きなケガはしないでこられました。重量が伸びた時など、すぐ誉めてもらえるのも、モチベーションアップになるので、私には重要です。それについては、ジムでのお友達にも感謝。絞れてきたかや、体調の善し悪し、ウェアについてなど、一言声をかけていただけるのも嬉しいので。
――競技者として上を目指すとき、客観的な目は必要ですね。
吉谷 私は競技自体が好きで、コンテストを楽しんでいます。そのために日々のトレーニングがあるととらえ、トレーニングも必死さの中に楽しみをみつけながら上をめざしたいと考えています。コンテストの写真やビデオを下さる方たちのおかげで、後で見直して自分の変化や反省点を見つけることが出来るのも楽しみの一つ。今シーズンに向けて、背中の厚みをだすよう小沼さんにご指導いただきましたが、まだまだ改善点が数多くあるので、引き続き頑張りたいと思います。変化としては、脚の、ハムストリングスからのラインがぐっと良くなっている、とトレーニングパートナーは言ってくれています。
――その他トレーニングのときに押さえていることはありますか?
吉谷 美しく身体のラインをみせたり表現力を高めるために、ポージングの練習は人一倍やっていると思います。少しの角度や力のいれ方が変わる、ポージング練習は面白いので、トレーニングの合間も(笑)。ベンチ競技に出始める数年前は、駅伝やハーフマラソン大会に出ていたくらい走るのは好きですが、高校時代にワンダーフォーゲル部で大荷物を担いで槍ヶ岳に登ったり北アルプス縦走をしたせいか、すぐ膝に痛みが出るので、減量期の有酸素のかわりとして、私にとって絞るために最も重要なのがポージングになります。ポージングは天童あゆみ先生のクラスや、東京連盟主宰の女性選手むけのクラスにも参加させて頂きました。色んな見方を勉強させていただけると共に、大会にむけてモチベーションを上げられる仲間が増える事も魅力! ウェアについてや細々した相談にのってくれる仲良しの高原佐知子選手や、健康美の振付をしてくれている東奈々子さんもポージングスクールで知り合ったお友達です。
――今日もきれいなアクセサリーをつけていますね。こだわりがあるんですか?
吉谷 ネックレスやブレスレットなどアクセサリーをつけてトレーニングすることでテンションがあがります。ブレスレットは、ボディフィットネスの大会でも着用出来るもので、身体の一部に。ウェアにもこだわりますよ。オフで太ってくると、Tシャツ&ジャージになりますが(笑)。手芸など細かいことも好きなので、ボディフィットネスの衣装につけたのと同じ石を、自分でするネイルにとりいれたりします。
――向上心はまだまだ進化しそうですね。
吉谷 トレーニングすることで磨ける美しさや、普段の過ごし方から滲み出る美しさを内面と外見から追究していきたいです。具体的には常に人から見られていることを意識して過ごそうかと。だって、人の目を気にすると変なことはできないでしょう(笑)。
――今日はありがとうございました。
人当りの良い吉谷選手のさわやかさが印象に残りました。20代の頃は世界各地への一人旅もしていたそうです。もともとチャレンジ精神が旺盛でアクティブ、それが吉谷選手のひとつの素質です。
今年の東京クラス別選手権46㎏級表彰

今年の東京クラス別選手権46㎏級表彰

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インタビュー/伊藤幸也
撮影協力:ゴールドジム原宿東京
[ 月刊ボディビルディング 2013年12月号 ]

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